AutoCADで図面を作成していると、「実際の長さは正しいのに、寸法表示だけ単位を変えたい」という場面がよくあります。特に土木や建築ではm単位で作図していても、寸法表示だけmmにしたいケースは珍しくありません。この記事では、AutoCADで「37.500m」と表示されている寸法を「37500mm」と表示する方法を、初心者向けに分かりやすく解説します。
AutoCADの寸法表示は「尺度係数」で変更できる
AutoCADでは、図形そのもののサイズを変更しなくても、寸法表示だけ単位変換できます。
その時に使うのが「寸法スタイル」の中にある「尺度係数」です。
例えば、図面がm単位で描かれている場合、
- 1m = 1000mm
なので、寸法表示だけ1000倍すればmm表示になります。
つまり、37.500m → 37500mm のように表示可能です。
実際の設定手順
以下の方法で設定できます。
1. 寸法スタイル管理を開く
コマンドラインに「DIMSTYLE」と入力するか、
メニューの「注釈」→「寸法スタイル管理」を開きます。
2. 使用中の寸法スタイルを修正
現在使っている寸法スタイルを選択し、「修正」をクリックします。
3. 主単位タブを開く
「主単位」タブ内にある「尺度係数」を変更します。
4. 尺度係数を1000にする
m図面をmm表示したい場合は、
尺度係数 = 1000
に設定します。
これで37.500mが37500と表示されます。
mm表記も付けたい場合
数値だけでなく「mm」も自動表示したい場合は、「接尾辞」を設定します。
設定場所
主単位タブ内の「接尾辞」に、
mm
と入力します。
すると、
- 37500
ではなく、
- 37500mm
と表示されるようになります。
小数点を消したい場合
37.500mを37500.000mmではなく、37500mmにしたい場合もあります。
その場合は「精度」を変更します。
おすすめ設定
| 用途 | 精度設定 |
|---|---|
| 整数表示 | 0 |
| 小数1桁 | 0.0 |
| 小数3桁 | 0.000 |
建築や機械図面では、用途によって使い分けます。
図面単位そのものを変える方法との違い
AutoCADには「UNITS」コマンドで図面単位を変更する機能もあります。
しかし、これは表示設定であり、既存図形を自動変換するものではありません。
そのため、今回のように「寸法表示だけ変更したい」場合は、寸法スタイル側で対応するのが一般的です。
よくある勘違い
尺度変更で図形サイズも変わると思ってしまう
寸法スタイルの尺度係数は、表示だけを変更します。
実際の図形サイズは変わりません。
そのため、他の図面データとの整合性も保ちやすいです。
DIMLFAC変数を知らない
AutoCADには「DIMLFAC」というシステム変数もあります。
これは寸法値の倍率設定です。
コマンドラインで直接、
DIMLFAC → 1000
と設定しても同様の結果になります。
ただし、寸法スタイル管理から設定した方が分かりやすく、後から管理しやすいです。
実務でよくある単位パターン
AutoCADでは業界ごとに単位運用が異なります。
| 業界 | 作図単位 | 寸法表示 |
|---|---|---|
| 建築 | mm | mm |
| 土木 | m | mまたはmm |
| 機械 | mm | mm |
土木図面では、モデル空間はm単位なのに、細部寸法だけmm表示にするケースもあります。
そのため、寸法スタイル設定は実務でも非常によく使われます。
まとめ
AutoCADで「37.500m」を「37500mm」と表示したい場合は、寸法スタイルの「尺度係数」を1000に設定するのが基本です。
さらに「接尾辞」にmmを設定すれば、単位付き表示もできます。
図形サイズ自体は変えず、寸法表示だけ変更できるため、既存図面でも安全に対応可能です。
AutoCADでは単位管理が重要なので、図面単位と寸法表示単位を分けて考えると理解しやすくなります。


コメント