Illustratorで制作したイラストをAiデータで納品する場合、単に保存して送るだけではなく、相手側の環境でも問題なく開ける状態に整えることが重要です。特に商業案件や印刷用途では、レイヤー整理やアウトライン化だけでなく、リンク画像やカラーモードなど細かな部分まで確認しておく必要があります。
ここでは、IllustratorのAiデータを納品する際に注意したいポイントや、実際に現場でよく確認される項目についてまとめます。
アウトライン化だけでは不十分な場合がある
フォントを使用している場合、アウトライン化するのは基本です。これにより、相手のPCに同じフォントが入っていなくても文字化けや置換を防げます。
ただし、アウトライン化すると編集できなくなるため、実務では「編集用データ」と「アウトライン済み納品データ」を分けて保存することも多いです。
おすすめ:「project_edit.ai」「project_outline.ai」のようにファイル名を分けて管理すると後から困りにくくなります。
レイヤー整理と命名は非常に重要
線画・着色・背景をグループ化する考え方は非常に良いです。ただ、さらに一歩進めて、レイヤー名を分かりやすく整理しておくと親切です。
| 例 | 内容 |
|---|---|
| Line | 線画 |
| Color | 着色 |
| Background | 背景 |
| Shadow | 影 |
「レイヤー1」「グループ3」のままだと、後から編集する人が非常に困ります。
また、不要な非表示レイヤーやゴミデータは削除しておくと、ファイル軽量化にもつながります。
リンク画像の埋め込み忘れに注意
Photoshop画像やテクスチャ素材を配置している場合、「リンク配置」になっていることがあります。この状態でAiファイルだけ送ると、相手側では画像が消えて見えることがあります。
Illustratorの「リンクパネル」を確認し、必要に応じて画像を埋め込みましょう。
特にPSDやPNG素材を多用している場合は要確認です。
カラーモードは用途に合わせる
Web用イラストならRGB、印刷用途ならCMYKが基本です。納品前にカラーモードを確認しないと、印刷時に色味が変わることがあります。
Illustratorでは「ファイル」→「ドキュメントのカラーモード」から確認できます。
クライアント指定がある場合は必ず従い、不明な場合は事前確認が安全です。
保存形式と互換性にも気を付ける
相手のIllustratorバージョンが古い場合、自分の最新版データが開けないことがあります。
そのため、「別名保存」でIllustrator CCやCS6など互換性を下げて保存するケースもあります。
- PDF互換ファイルを作成:ON
- 圧縮を使用:ON
- 互換バージョン:相手に合わせる
不安な場合は、PDFやPNGの確認用画像も一緒に添付するとトラブルを減らせます。
入稿・納品前に確認したい実践チェックリスト
納品前は以下を確認しておくと安心です。
- フォントはアウトライン化済みか
- 不要データや隠しレイヤーを削除したか
- リンク画像を埋め込んだか
- カラーモードは用途に合っているか
- レイヤー名を整理したか
- 塗り残し・はみ出しがないか
- 別バージョン保存をしたか
- 確認用PNGやPDFを添付したか
特に初めての取引では、確認用画像を添えるだけで「思っていた仕上がりと違う」というトラブルを減らせます。
まとめ
IllustratorのAiデータ納品では、アウトライン化とレイヤー整理だけでなく、リンク画像・カラーモード・互換性なども非常に重要です。納品データは「自分だけが分かる状態」ではなく、「相手がすぐ扱える状態」に整えることが大切です。
特に実務では、丁寧なレイヤー管理や確認用データの添付だけでも評価が上がることがあります。今後継続的にイラスト案件を受ける場合は、納品ルールをテンプレート化しておくと効率的です。


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