Windows Serverの資格を久しぶりに調べると、以前の「MCP」「MCSA」「MCSE」時代とは資格体系が大きく変わっているため、Windows Server 2025に対応する資格が見つからず戸惑うことがあります。
2026年8月現在、かつての「Windows Server 2016」のようにOSのバージョン名を前面に出したMCSA・MCSE型の資格体系ではありません。Microsoftは職務・スキルを基準にした認定資格へ移行しており、Windows Server管理者向けではAZ-802「Administering Windows Server」が新しい重要な試験になっています。
ただし、AZ-802を単純に「Windows Server 2025のMCP」と置き換えて考えると少し違います。ここでは旧MCPとの違い、AZ-800・AZ-801からAZ-802への移行、Windows Server 2025を学びたい場合にどの資格を選べばよいのかをMicrosoft公式情報を基に整理します。
結論:昔のような「Windows Server 2025のMCP」という資格はない
旧来のMicrosoft認定資格では、Windows Serverの製品バージョンと試験・資格が強く結び付いていました。そのため「Windows Server 2012の資格」「Windows Server 2016の資格」のように考えることができました。
しかしMicrosoftは従来のMCSA・MCSD・MCSE関連試験を終了し、職務に必要なスキルを評価するrole-based(ロールベース)の資格体系へ移行しました。Microsoftは過去にWindows Server 2019についても、単独のWindows Server 2019資格を用意するのではなく、必要に応じてロールベース資格へWindows Serverの内容を組み込む方針を説明しています。[参照] Microsoft Learn:MCSA・MCSD・MCSEの終了とロールベース資格への移行
したがって、翔泳社の「MCP教科書」を探してWindows Server 2016までしか見当たらないからといって、Windows Serverの認定資格そのものが完全になくなったわけではありません。資格の設計思想と名称が変わったと考えると分かりやすいでしょう。
2026年はAZ-802がWindows Server管理者向けの新しい試験
2026年8月時点で注目したいのが、MicrosoftのExam AZ-802: Administering Windows Serverです。Microsoft LearnにはすでにAZ-802の公式Study Guideが公開されています。[参照] Microsoft Learn:AZ-802 Study Guide
AZ-802は「Windows Server 2025」という製品バージョンを資格名にした試験ではなく、Windows Serverを管理するための能力を評価する試験です。つまり「Windows Server 2025専用試験」という理解より、現在のWindows Server管理者向け資格ルートの中心となる新試験と理解するほうが正確です。
Microsoftは「Microsoft Certified: Windows Server Administrator Associate」の資格ページも公開しており、AZ-802がこの新しい資格取得ルートに位置付けられています。[参照] Microsoft Learn:Windows Server Administrator Associate
AZ-800・AZ-801は2026年9月30日に終了予定
ここが2026年現在の資格情報を調べるうえで特に重要です。検索すると「Windows ServerならAZ-800とAZ-801」という情報も大量に見つかります。これは間違いではありませんが、現在はちょうど資格体系の移行時期です。
従来のMicrosoft Certified: Windows Server Hybrid Administrator Associateでは、AZ-800「Administering Windows Server Hybrid Core Infrastructure」とAZ-801「Configuring Windows Server Hybrid Advanced Services」が主要試験でした。[参照] Microsoft Learn:Windows Server Hybrid Administrator Associate
しかしMicrosoft公式情報では、AZ-800とAZ-801は2026年9月30日に終了予定です。[参照] Microsoft Learn:試験の終了予定
一方、新しいWindows Server Administrator Associateの案内では、移行期間中はAZ-800・AZ-801が表示される場合があるものの、これらの終了後はAZ-802が資格取得のための利用可能なルートとして残ることが案内されています。そのため、これから新しく勉強を始める場合は、古い記事だけを見てAZ-800・AZ-801を選ぶのではなく、試験予定日とAZ-802の最新情報を確認する必要があります。
AZ-802はAZ-800+AZ-801と何が違う?
AZ-800ではAD DS、Windows Serverとワークロードの管理、仮想マシン・コンテナー、ネットワーク、ストレージなどが扱われます。Microsoft公式のAZ-800ページでも、オンプレミスとハイブリッド環境でWindows Serverを管理する能力が対象とされています。[参照] Microsoft Learn:AZ-800
AZ-801ではさらにセキュリティ、高可用性、災害復旧、移行、監視など高度なWindows Serverサービスが扱われてきました。[参照] Microsoft Learn:AZ-801
AZ-802は新しい「Administering Windows Server」として登場しているため、これから資格取得を目指す人にとっては重要度が高い試験です。ただし「AZ-800とAZ-801を機械的に合体させただけ」と考えるのは適切ではありません。実際に出題される範囲については、受験時点のAZ-802公式Study Guideを確認するのが確実です。
Windows Server 2025を勉強したいならAZ-802でいい?
目的が「Microsoftの現行資格としてWindows Server管理能力を証明したい」ということであれば、2026年後半からはAZ-802とWindows Server Administrator Associateを中心に検討するのが自然です。
一方、「Windows Server 2025というOSそのものを体系的に勉強したい」という目的なら、資格試験対策だけで完結させる必要はありません。Microsoft LearnやWindows Server公式ドキュメントを併用し、AD DS、DNS、DHCP、Hyper-V、ストレージ、ファイルサービス、PowerShell、セキュリティなどを実機・仮想環境で学習するほうが理解を深められます。
例えばHyper-V上にWindows Serverの検証環境を作り、ドメインコントローラーとメンバーサーバーを構築して、ユーザー作成、グループポリシー、DNS、ファイル共有などを実際に操作すると、資格試験対策と実務学習を両立できます。
「MCP教科書が2016まで」なのは資格体系変更の影響が大きい
昔からMicrosoft資格を知っている人ほど、「MCP教科書のWindows Server 2025版が見当たらない=資格がなくなった?」と感じやすいでしょう。しかし、現在は資格名そのものが以前と異なります。
従来は製品別の70-xxx系試験などを軸にMCSA・MCSEへ進む体系がありましたが、Microsoftは2018年以降ロールベース資格への移行を進め、MCSA・MCSD・MCSE関連試験も終了しました。
そのため、現在の教材を探す場合も「MCP Windows Server 2025」という昔のキーワードだけでは見つけにくくなります。「AZ-802」「Windows Server Administrator Associate」「Administering Windows Server」など、現在の試験名・資格名で探す必要があります。
今から受験するならAZ-800・801とAZ-802のどちらを選ぶ?
2026年8月現在は移行期なので、受験時期によって判断が変わります。すでにAZ-800・AZ-801を勉強しており、終了日までに必要な試験を受けられる人と、これからゼロから学習を開始する人では最適な選択が異なります。
| 状況 | 考え方 |
|---|---|
| これからWindows Server資格の勉強を始める | AZ-802とWindows Server Administrator Associateを優先して確認 |
| すでにAZ-800・801を勉強中 | 2026年9月30日の終了予定を踏まえて受験計画を確認 |
| Windows Server 2025そのものを学びたい | 資格対策+Microsoft Learn・公式ドキュメント・検証環境を併用 |
| 昔のMCP・MCSA・MCSE相当を探している | 現在はロールベース・職務別資格へ移行していることを前提に探す |
特に今からAZ-800とAZ-801を両方ゼロから勉強する場合は、試験終了までの期間が短いため注意が必要です。Microsoftの試験終了予定は変更される可能性もあるため、申し込み前に公式ページを再確認してください。
まとめ:Windows Server 2025専用MCPではなくAZ-802を確認しよう
現在のMicrosoft認定資格は、昔のMCP・MCSA・MCSE時代とは大きく変わっています。そのため、「Windows Server 2025」という名前をそのまま冠した昔ながらのMCP資格を探すのではなく、現在のWindows Server管理者向け認定資格を見る必要があります。
2026年8月時点では、Windows Server分野でこれから注目すべき試験がAZ-802「Administering Windows Server」で、対応する新しい資格としてMicrosoft Certified: Windows Server Administrator Associateが案内されています。
一方、従来のWindows Server Hybrid Administrator Associateで使われてきたAZ-800・AZ-801は2026年9月30日に終了予定です。そのため「現在はAZ-802が一番近いのか」という疑問については、これからWindows Server管理者向けのMicrosoft資格を目指すのであれば、AZ-802を中心に確認するのが適切といえます。
ただしAZ-802は単なる「Windows Server 2025版MCP」ではありません。Microsoft資格が製品バージョン中心から職務・スキル中心へ変化した結果として登場した試験です。受験する際は古いMCP教材だけで判断せず、Microsoft LearnのAZ-802 Study Guideと資格ページで最新の出題範囲・受験条件を確認することが重要です。


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