社員や会員ごとに発行されたIDを本人だけに通知したい場合、Power AppsとSharePointを組み合わせることで、安全な確認システムを作成できます。
ただし、ExcelのデータをSharePointへ保存するだけでは、利用者が他人の情報を見ることができてしまう可能性があります。この記事では、Power Apps初心者向けに、個人IDを本人だけが確認できる仕組みの考え方や注意点について解説します。
Power AppsとSharePointで個人ID確認システムは作成できる
Power Appsは、Microsoftが提供しているローコード開発ツールで、プログラミングの知識が少なくても業務アプリを作成できます。
今回のような「氏名と会員IDの一覧を管理し、本人だけが自分のIDを確認する」という仕組みは、Power AppsとSharePointリストを利用することで実現可能です。
基本的な構成は以下のようになります。
- SharePointリスト:氏名、ユーザー情報、会員IDを保存
- Power Apps:利用者がIDを確認する画面を作成
- Microsoftアカウント:利用者の本人確認に利用
ExcelではなくSharePointリストを利用する理由
最初のデータ作成ではExcelを利用できますが、Power Appsで業務アプリを作る場合はSharePointリストへ移行する方法が一般的です。
SharePointリストには、ユーザー権限管理やPower Appsとの連携機能があり、業務データを安全に扱いやすくなっています。
例えば、以下のような列を作成します。
| 列名 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 申請者の名前 |
| メールアドレス | 本人確認用アカウント |
| 会員ID | 通知したい個人情報 |
Excelファイルをそのまま共有する方法では、閲覧権限を細かく制御することが難しいため、個人情報を扱う場合は注意が必要です。
本人だけが会員IDを見るための仕組み
Power Appsでは、ログインしているユーザーの情報を取得できます。この機能を利用して、自分のデータだけを表示するように設定します。
例えば、SharePointリストにメールアドレスを登録しておき、Power Apps側で現在ログインしているユーザーのメールアドレスと一致するデータだけを表示します。
具体的には、アプリ内の一覧表示部分で以下のような考え方になります。
「現在ログインしている人のメールアドレスと、登録されているメールアドレスが一致するレコードだけ表示する」という条件を設定します。
この設定により、Aさんがログインした場合はAさんの会員IDだけが表示され、Bさんの情報は表示されません。
Power AppsだけでなくSharePoint側の権限設定も重要
注意したい点は、Power Appsの画面で非表示にするだけでは十分なセキュリティ対策にならない場合があることです。
アプリの設定ミスやデータ接続方法によっては、利用者が意図しないデータへアクセスできる可能性があります。
個人IDなどの情報を扱う場合は、SharePoint側でもアクセス権限を適切に設定することが重要です。
- 利用者には必要最低限の権限だけ付与する
- 管理者以外は元データを編集できないようにする
- 個人情報を含むリストの共有範囲を確認する
初心者でもPower Appsで作成できるか
Power Appsは初心者でも作成可能ですが、今回のように個人情報を扱うアプリでは、単純な画面作成よりも権限設計が重要になります。
初めて作成する場合は、まず少人数のテスト環境で以下の流れを確認すると安全です。
- SharePointリストを作成する
- Power Appsで表示画面を作る
- 自分のアカウントで動作確認する
- 別アカウントで他人の情報が見えないか確認する
例えば、管理者用アカウントでは全員分が見えるが、一般利用者では本人分だけ表示される状態を確認してから正式運用すると安心です。
個人ID通知業務で検討したい別の方法
会員IDを通知するだけであれば、Power Apps以外にもMicrosoft 365の機能を利用した方法があります。
例えば、Power Automateを利用して、申請完了時に本人へメール通知する仕組みを作ることもできます。
利用人数や業務頻度によって、Power Appsで確認画面を作る方法と、自動メール通知する方法を使い分けると効率的です。
まとめ
Power AppsとSharePointを利用すれば、社員や会員ごとのIDを本人だけが確認できる仕組みを作成できます。
ただし、単純にExcelをSharePointへ置くだけでは安全な管理にはならず、Power Appsでの表示制御とSharePoint側の権限設定の両方が重要です。
初心者でも作成できますが、個人情報を扱う業務ではテスト用アカウントで確認しながら、閲覧範囲や権限を慎重に設定することが大切です。


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