イラストレーターへ有償依頼をしたいものの、銀行口座を使っておらず、PayPayなどの電子決済も利用していない場合、「支払い手段がないのでは」と困ることがあります。しかし、相手が銀行振込を受け付けているなら、自分の銀行口座を持っていなくても、銀行によっては現金で相手の口座へ振り込めます。
また、イラストレーター側が対応していれば、コンビニ払いに対応した依頼サービスや請求サービスを利用できる場合もあります。一方で、相手が「銀行振込か特定の電子決済のみ」と指定している場合、依頼者側だけで勝手に別の支払い方法へ変更することはできません。
学生の場合は年齢にも注意が必要です。18歳以上なら民法上は成年ですが、18歳未満の場合は契約内容や金額によって保護者の同意について確認したほうが安全です。ここでは、銀行口座や電子決済を持っていない人がイラスト依頼の代金を支払う現実的な方法を解説します。
- 銀行口座がなくても「現金振込」ができる銀行がある
- 現金振込の基本的な流れ
- すべてのATMで現金振込ができるわけではない
- 10万円を超える現金振込には制限がある
- ゆうちょ銀行なら何でも現金送金できるわけではない
- コンビニ払いは「相手側が対応している場合」に使える
- ギフトカードやプリペイドカードを勝手に支払いへ使わない
- 現金書留で直接送る方法は事前合意が必要
- 最初にイラストレーターへ支払方法を確認するのが一番確実
- 銀行振込には手数料がかかることがある
- 学生だから支払えないわけではない
- 18歳未満なら保護者に相談したほうが安全
- 依頼前に料金と条件を文章で残しておく
- 「先払い」と「後払い」も確認しておく
- 依頼サービスを介すと支払いトラブルを減らせることがある
- 支払方法が一つも合わない場合は依頼できないこともある
- 銀行口座を作ることも長期的には選択肢
- 現金しか持っていない場合のおすすめ順
- まとめ|銀行口座も電子決済もなくても現金振込できる可能性がある
銀行口座がなくても「現金振込」ができる銀行がある
「銀行を使っていない」という場合でも、相手から銀行名・支店名・口座種別・口座番号・名義を教えてもらえるなら、銀行のATMや窓口から現金で振り込める場合があります。
例えば三菱UFJ銀行では、窓口から現金または口座を使って振り込めることが公式に案内されています。また同行のATMでも現金振込を取り扱っています。三菱UFJ銀行・窓口での振込[参照]
つまり、「自分名義の銀行口座を持っていない=銀行振込できない」とは限りません。現金を銀行へ持参し、相手の口座へ直接振り込む方法があります。
現金振込の基本的な流れ
現金振込を行う場合は、まずイラストレーターから正確な振込先情報を教えてもらいます。一般的には銀行名、支店名、普通・当座などの口座種別、口座番号、口座名義が必要です。
ATMが現金振込に対応している銀行なら、画面の「振込」などを選び、案内に従って振込先情報、依頼人名、金額を入力して現金を投入します。利用できる時間帯やATMは銀行によって異なります。
例えば「イラスト代5,000円を○○銀行△△支店の口座へ振り込んでください」と案内された場合、対応する銀行の現金振込可能なATMや窓口を利用します。自分のキャッシュカードがなくても、現金振込に対応している場所なら処理できる場合があります。
すべてのATMで現金振込ができるわけではない
注意したいのは、コンビニATMを含むすべてのATMが「現金を入れて他人の口座へ振り込む」機能に対応しているわけではないことです。銀行によって対象ATMや利用時間が異なります。
例えば三菱UFJ銀行では、現金を伴う振込について平日8時45分から18時までなどの取扱条件があり、一部の店舗外ATMでは硬貨等を利用できません。三菱UFJ銀行・ATMでの現金振込について[参照]
そのため、近所のコンビニATMへ現金を持って行けば必ず振り込める、と考えないほうがよいでしょう。利用したい銀行の公式サイトで「現金振込」「ATM振込」を確認してから出かけると確実です。
10万円を超える現金振込には制限がある
現金による高額振込には、犯罪収益移転防止法に基づく本人確認などの制限があります。一般的な個人向け銀行では、ATMで10万円を超える現金振込を行うことはできません。
三菱UFJ銀行でも、10万円を超える現金振込はATMでは取り扱えず、窓口では本人確認書類の提示などによる取引時確認が必要と案内されています。三菱UFJ銀行・現金振込の本人確認[参照]
イラスト依頼では数千円から数万円程度のケースも多いため必ずしも問題になるとは限りませんが、高額な商業依頼などでは事前に銀行へ確認してください。
ゆうちょ銀行なら何でも現金送金できるわけではない
相手がゆうちょ銀行を使っている場合も、送金方法には注意が必要です。ゆうちょ銀行のATMでは、振替口座への「通常払込み」について現金を利用できますが、他金融機関への「振込」はゆうちょ口座から行う仕組みとして案内されています。ゆうちょ銀行・ATMで利用できる送金と払込み[参照]
つまり「相手がゆうちょだから郵便局へ現金を持っていけば、どんな口座にも必ず送れる」とは限りません。相手から伝えられた口座の種類や支払方法を確認する必要があります。
振込方法が分からない場合は、相手からもらった振込先情報を持って銀行または郵便局の窓口で相談するとよいでしょう。ただし、振込先情報をSNSなど第三者が見られる場所へ公開しないようにしてください。
コンビニ払いは「相手側が対応している場合」に使える
銀行や電子決済を使わず、現金だけで支払いたい場合には、コンビニ払いも候補になります。ただし、これは依頼者が自由に選べる送金方法ではありません。
例えばイラストレーターが利用しているコミッションサービスや請求サービスに「コンビニ決済」が用意されていれば、発行された番号やバーコードを利用してコンビニのレジなどから現金で支払える場合があります。
反対に、個人のイラストレーターから「銀行振込のみ」と指定されているのに、コンビニから直接その人へ現金を送るという一般的な仕組みはありません。「コンビニ払いにできますか」と依頼前に確認するのが適切です。
ギフトカードやプリペイドカードを勝手に支払いへ使わない
Amazonギフトカード、Google Play ギフトカード、Apple Gift Cardなどを購入して、そのコードをイラストレーターへ送れば支払いになるのでは、と考えることもあります。しかし、相手が正式にその方法を提示していない限りおすすめできません。
ギフトカードは通常の銀行振込とは違い、換金や用途に制約があります。また「ギフトカードを購入してコードを送って」という要求は詐欺でも多く使われる手口なので、取引方法としてもトラブルになりやすい特徴があります。
支払い方法は必ず相手が提示している正規の手段から選びましょう。
現金書留で直接送る方法は事前合意が必要
日本では現金を郵便で送る場合、通常の封筒ではなく日本郵便の「現金書留」を利用する方法があります。しかし、イラスト依頼の代金として使えるかどうかは相手との合意次第です。
イラストレーターが自宅住所を公開したくない場合も多いため、「銀行を使えないので住所を教えてください」と突然求めることはおすすめできません。相手が現金書留を支払い方法として案内している場合に限って利用するのが無難です。
また個人間取引では支払済みかどうかの確認が重要になるため、振込や決済サービスのほうが双方にとって管理しやすい場合があります。
最初にイラストレーターへ支払方法を確認するのが一番確実
イラストの有償依頼では、支払い方法を依頼者が決めるのではなく、基本的にはイラストレーターが対応している方法から選びます。そのため、依頼内容を詰める前に支払方法を確認しておくとトラブルを避けられます。
例えば「銀行口座と電子決済を利用していないのですが、現金で銀行窓口・ATMから振り込む方法でも大丈夫でしょうか」と尋ねれば、事情を簡潔に伝えられます。
相手が銀行振込を受け付けているなら、振込元が口座振込でなければならないのか、それとも現金振込でも問題ないのか確認できます。通常は相手の口座へ指定額が入金されればよい場合が多いものの、依頼人名などの指定があることもあるため、勝手に振り込まず先に確認しましょう。
銀行振込には手数料がかかることがある
現金振込では、依頼料とは別に振込手数料がかかることがあります。特に窓口からの振込は、ATMやインターネットバンキングより手数料が高く設定されている銀行があります。
例えば作品代が5,000円でも、実際には「イラストレーターへ5,000円+銀行へ振込手数料」という支払いになる場合があります。
依頼時には「振込手数料は依頼者負担」と定められているケースも一般的です。予算ぎりぎりで依頼せず、手数料を含めて支払えるか確認してから申し込みましょう。
学生だから支払えないわけではない
「学生」という立場そのものが銀行振込やイラスト依頼を禁止するわけではありません。重要なのは年齢、契約内容、金額、そして利用する決済手段の条件です。
日本では2022年4月1日から成年年齢が18歳へ引き下げられています。18歳以上であれば、原則として保護者の同意なしに契約できます。消費者庁も、18歳・19歳は成年として契約できる一方、未成年者取消権がなくなるため契約上の責任を負うことを案内しています。消費者庁・18歳から大人[参照]
高校生であっても18歳になっていれば成年です。「学生か社会人か」より「18歳以上か18歳未満か」が法律上の大きな境目になります。
18歳未満なら保護者に相談したほうが安全
18歳未満の人が有償でイラストを依頼する場合は、保護者に相談してから申し込むことをおすすめします。未成年者の契約には民法上の特別なルールがあるためです。
未成年者が法定代理人の同意を得ずに契約した場合、一定の条件では契約を取り消せる制度があります。一方で、保護者から自由に使うことを許された小遣いの範囲など、取り消せない場合もあります。
またイラストレーターやコミッションサイト側が独自に年齢制限や保護者同意を求めていることもあります。特に高額な依頼では、申し込む前に利用規約と相手の条件を確認してください。
依頼前に料金と条件を文章で残しておく
個人のイラストレーターへSNSのDMなどから依頼するときは、「絵を描いてもらってお金を払う」という契約になります。支払方法だけでなく、料金や納品条件も事前に確認することが重要です。
最低限、依頼内容、料金、支払時期、納期、修正回数、完成画像をどのように使用できるかを文章で残しておくとトラブルを防ぎやすくなります。
例えば「アイコン用イラスト1枚5,000円、支払いは制作開始前、修正2回まで、個人SNSのアイコン利用のみ」といった内容です。DMの履歴や領収・振込記録も、納品が完了するまで残しておきましょう。
「先払い」と「後払い」も確認しておく
イラストレーターによって、支払いのタイミングも異なります。依頼時に全額先払い、ラフ確認後に入金、完成後に支払い、半額を先払いして残額を完成後に支払う、といった方式があります。
学生だから後払いにしてもらえる、あるいは現金しかないから納品後でよい、というルールはありません。相手が提示する条件を確認し、支払える場合だけ依頼します。
逆に、知らない相手から高額な追加料金を突然要求された場合や、事前説明とまったく違う支払いを求められた場合は、急いで支払わず内容を確認しましょう。
依頼サービスを介すと支払いトラブルを減らせることがある
SNS上で直接やり取りする個人間依頼より、イラストのコミッションやクリエイター取引に対応したサービスを介したほうが、料金や支払履歴が明確になる場合があります。
ただし、利用できる支払方法はサービスごとに異なり、クレジットカードや電子決済しか対応していないサービスもあります。そのため「イラスト依頼サービスなら現金で払える」と一括りにはできません。
サービスを選ぶ場合は、「コンビニ払い」「銀行振込」など、自分が利用可能な支払い方法が現在提供されているか公式の決済案内を確認してください。
支払方法が一つも合わない場合は依頼できないこともある
相手が「クレジットカードのみ」「電子決済のみ」など特定の決済方法しか受け付けておらず、自分がその方法を利用できない場合は、その依頼を成立させるのが難しいこともあります。
支払方法を受け付けるかどうかはイラストレーター側にも選択権があります。依頼者の事情だけで現金書留やギフトカードなど別方式を強制することはできません。
その場合は、現金振込に対応している別のイラストレーターを探す、コンビニ決済対応の依頼サービスを選ぶ、保護者に相談して利用可能な正規の支払い方法を用意するといった方法を検討します。
銀行口座を作ることも長期的には選択肢
今後もオンラインでイラスト依頼や買い物をする予定があるなら、自分名義の銀行口座を用意することも選択肢です。銀行口座を持つことと、クレジットカードを持つことは別です。
口座があればATMや銀行アプリから振込を行いやすくなり、アルバイト代の受取などにも利用できます。ただし、年齢によって口座開設の条件や必要書類は異なるため、利用したい金融機関の案内を確認してください。
18歳未満であれば、保護者と一緒に相談すると手続きしやすいでしょう。「イラスト依頼のためだけに必ず口座を作らなければならない」という意味ではありません。
現金しか持っていない場合のおすすめ順
銀行口座も電子決済もなく、手元の現金だけで支払いたい場合は、次の順番で確認すると分かりやすくなります。
- イラストレーターが銀行振込を受け付けているか確認する
- 受け付けているなら、現金振込で問題ないか確認する
- 銀行の窓口または現金振込対応ATMから振り込む
- 銀行振込が無理なら、相手が利用しているサービスにコンビニ払いがあるか確認する
- 18歳未満なら保護者へ相談する
- どの支払方法にも対応できなければ、支払い可能な別の依頼先を探す
特に現実的なのは「相手が銀行振込に対応しているなら、銀行口座を持っていなくても現金振込が可能な銀行を利用する」という方法です。
まとめ|銀行口座も電子決済もなくても現金振込できる可能性がある
銀行口座を使っておらず、電子決済も利用していない学生でも、それだけでイラストレーターへの支払いが不可能になるわけではありません。
相手が銀行振込を受け付けている場合、銀行によっては自分の口座を持っていなくてもATMや窓口から現金を振り込めます。まずはイラストレーターへ「現金で銀行から振り込んでもよいか」を確認し、振込先情報を受け取る方法が現実的です。
現金振込を利用できない場合でも、相手側の依頼サービスがコンビニ払いなどに対応していれば、現金で決済できる可能性があります。ただし、ギフトカードや現金書留などを勝手に代替手段として使うのではなく、必ず相手と事前に合意してください。
また、18歳以上は学生でも原則として成年として契約を行います。18歳未満の場合は、料金や契約内容について保護者へ相談したうえで依頼すると安全です。
支払い方法が分からないこと自体は珍しいことではありません。「銀行口座と電子決済を持っていません。現金で銀行から振り込む方法でも大丈夫ですか」と依頼前に確認するだけでも、多くの場合は利用できる方法があるかどうかを整理できます。


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