Word・Excel・PowerPointは個人でも全部必要?用途の違いと企業でのExcel・業務システムの使われ方を解説

Office系ソフトウェア

Microsoft OfficeにはWord、Excel、PowerPointなど複数のアプリがありますが、個人でメモや文章作成、スマートフォンとパソコン間のデータ共有をする程度なら、すべてのアプリを使いこなす必要があるとは限りません。一方、企業や自治体では文章作成、表計算、プレゼンテーションだけでなく、専用の業務システムも組み合わせて利用するのが一般的です。

大切なのは、WordとExcelのどちらが優れているかではなく、扱う情報の種類に合わせて道具を選ぶことです。文章中心ならWord、数字の集計ならExcelというように役割が異なります。

この記事では、個人利用でWordだけでも十分なケースから、企業がExcelをどのように利用しているのか、さらに大規模な業務ではなぜ外部のIT企業やクラウドサービスなどが関係してくるのかまで整理します。

Word・Excel・PowerPointはそれぞれ何が違うのか

Wordは文章を作成するためのワープロソフトです。手紙、案内文、報告書、原稿など、文章を中心とする資料の作成に向いています。文字の装飾や画像、表なども挿入できるため、個人用途ではWordだけでかなり多くの作業をこなせます。

Excelは表計算ソフトです。表を作るだけでなく、セルに数式や関数を設定して計算したり、並べ替えや抽出をしたり、グラフを作成したりできます。家計簿、住所録、売上集計、在庫管理など、規則性のあるデータを扱う作業で特に便利です。

PowerPointはスライド形式の資料を作るソフトです。会議で説明する資料や講演、研修など、画面を見せながら順番に説明する用途に適しています。したがって、日常的にプレゼンテーションをしない人なら、PowerPointをほとんど使わないことも珍しくありません。

個人利用ならWordだけでも十分なのか

用途がメモ、日記、文章の執筆、印刷用の文書作成などであれば、Wordを中心に使っても特に問題ありません。Wordにも簡単な表を作成する機能があるので、ちょっとした一覧表ならExcelを使わずに済むこともあります。

一方、数字を頻繁に計算するようになったらExcelの方が便利です。例えば毎月の電気代、ガス代、水道代を記録し、年間合計や月平均を求める場合、Wordの表へ数字を入力することはできますが、計算についてはExcelの方が適しています。

つまり、文章を書くことが中心ならWord、データを蓄積して計算・集計したいならExcelという基準で考えると分かりやすいでしょう。使わない機能を無理に覚える必要はありません。

スマホとパソコンで共有するならOffice以外の部分も重要

スマートフォンとパソコンの間で同じ文書を利用したい場合、重要になるのがクラウドストレージです。Microsoftの環境ではOneDriveにファイルを保存しておくことで、対応するスマートフォンやパソコンから同じファイルへアクセスできます。

ここで「Office」と「OneDrive」の役割を分けて考えると理解しやすくなります。WordやExcelはファイルの内容を作成・編集するアプリであり、OneDriveはファイルをオンライン上に保存・同期するためのサービスです。

例えばパソコンのWordで文章を書いてOneDriveへ保存し、外出先でスマートフォンから確認するといった使い方ができます。メモと簡単な文章が中心であれば、Word以外にもスマートフォン標準のメモアプリやクラウド型の文書サービスなど、目的に合った選択肢があります。

企業ではExcelを会社に合わせて作り直しているのか

企業におけるExcelの使い方は会社や部署によって大きく異なります。比較的小規模な管理表なら、実際に仕事をする社員が自分たちの業務に合わせてExcelファイルを作成・改良しているケースがあります。

例えば「商品名・数量・単価・金額」という列を作り、金額欄に「数量×単価」の計算式を設定する程度なら、専門のシステム会社へ依頼しなくても社内で作成できます。部署ごとに売上表、勤務表、進捗管理表などが作られている企業もあります。

さらに高度なExcelでは、関数、ピボットテーブル、Power Query、マクロやVBAなどを利用して作業を自動化する場合があります。ただし、複雑なExcelファイルを特定の担当者だけが管理していると、その人が異動・退職した後に保守できなくなる「属人化」が問題になることもあります。

大規模な業務はExcelではなく専用システムを使うことが多い

顧客が数万人いる、全国の店舗から注文が入る、大量の在庫をリアルタイムに管理するといった業務になると、Excelだけで処理するのは難しくなります。そのため、企業では販売管理、会計、人事、給与、顧客管理などの専用システムやクラウドサービスを利用します。

専用システムには、既製のパッケージやクラウドサービスを会社の業務に合わせて設定する方法と、必要に応じて独自のシステムを開発する方法があります。自社にIT部門やエンジニアがいれば社内で担当することもありますし、システム開発会社など外部の専門企業へ依頼する場合もあります。

したがって、企業が「すべてExcelを自作している」「すべて外部業者へ委託している」という二択ではありません。小規模な表は現場でExcel、大規模・重要な業務は専用システムというように、複数の方法を併用するのが実態に近いでしょう。

「データセンター」と「システム開発会社」は役割が違う

ここで区別しておきたいのがデータセンターとシステム開発会社です。一般にデータセンターとは、サーバーやネットワーク機器などを設置・運用するための施設を指します。そのため「会社に合ったExcel表を作ってもらう相手」という意味とは少し異なります。

業務システムの設計や開発を外部へ依頼する場合、システムインテグレーター(SIer)、ソフトウェア開発会社、ITベンダーなどが担当することがあります。また現在では、自社でサーバー設備を所有せず、クラウド上のシステムやSaaSを利用する企業もあります。

例えば会計処理なら会計ソフト、顧客管理ならCRM、社内の共同作業ならグループウェアというように、すでに提供されているサービスを導入する方法もあります。必ずしも企業ごとにゼロからシステムを開発するわけではありません。

市役所などの自治体ではどのように運用されているのか

自治体でもWordやExcelのようなオフィスソフトが文書や表の作成に使われる一方、住民情報、税、福祉などの重要な業務では、それぞれの目的に対応した業務システムが利用されます。

こうしたシステムでは個人情報など重要なデータを扱うため、一般的な個人のExcelファイルと同じ感覚では管理できません。アクセス権限、情報セキュリティ、バックアップ、監査などを含めた運用が必要になります。

また、システムの構築・保守・運用に外部事業者が関わることはありますが、自治体の業務が単純に「全部データセンターへ任せられている」という意味ではありません。自治体側と事業者側で役割を分担しながら運用する形になります。

WordとExcelを使い分ける簡単な目安

個人でOfficeを利用するときは、企業と同じような環境を用意する必要はありません。次のように「何を作りたいか」でアプリを選ぶとシンプルです。

やりたいこと 向いているアプリ
手紙・日記・文章を書く Word
簡単なメモを残す メモアプリ・Wordなど
家計簿を作る Excel
数字の合計・平均を求める Excel
住所録などを表で整理する Excelなど
発表用スライドを作る PowerPoint
スマホとPCでファイルを共有する OneDriveなどのクラウドストレージ

例えば文章しか作らないのであればWordを中心に使い、数字を整理する必要が出たときだけExcelを使うという方法で十分です。Officeを所有しているからといって、すべてのアプリを日常的に使う必要はありません。

逆にExcelを「表を書くためだけのソフト」と考えると、本来の強みが分かりにくくなります。Excelの価値は、入力したデータを数式や関数によって計算したり、条件に従って集計・分析したりできる点にあります。

まとめ|個人は必要なOfficeアプリだけ使えば十分

Word、Excel、PowerPointは似たOffice製品に見えますが、目的が異なります。文章中心の個人利用であればWordだけで十分なことも多く、計算やデータ管理が必要になった段階でExcelを利用すればよいでしょう。プレゼン資料を作らないのであれば、PowerPointを日常的に使う必要もありません。

企業では、現場の担当者がExcelで管理表を作るケースもあれば、IT部門が管理するケース、既製のクラウドサービスを導入するケース、外部のシステム開発会社へ依頼するケースもあります。業務の規模や重要性に応じて使い分けられています。

「個人ならWordで足りるか」と「企業がExcelをどう使っているか」は分けて考えるのがポイントです。個人利用では、自分が実際に行う作業に必要なアプリだけを選び、スマートフォンとの共有が必要ならOneDriveなどのクラウドサービスを組み合わせるのが分かりやすい使い方です。

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