OneDriveやSharePoint上のExcelファイルを共有してもらい、最初はメールアドレスAのMicrosoftアカウントで開いたものの、あとからメールアドレスBのアカウントで入り直したいことがあります。AとBの両方に共有権限が付与されているのであれば、基本的にはファイルを共有し直してもらう必要はなく、Excelを開いているMicrosoftアカウントをAからBへ切り替えてから、共有ファイルを開き直すことで対応できます。
ただし、Excelには「ブラウザー版のExcel for the web」と「Windows・Macのデスクトップ版Excel」があり、アカウントを切り替える場所が異なります。特にブラウザー版では「ファイル」タブに「アカウント」が表示されないことがあるため、そこで探し続けても見つかりません。
この記事では、共有されたExcelを別のメールアドレスで開き直す方法を、ブラウザー版とデスクトップ版に分けて解説します。
- 最初に確認:Excelの「共有権限」とOfficeの「ライセンス」は別の話
- ブラウザー版Excelなら右上のプロフィールから切り替える
- AからサインアウトしてBで共有リンクを開き直す方法
- 勝手にAでログインされる場合はブラウザーのサインイン状態が原因になりやすい
- AとBを頻繁に使い分けるならブラウザープロファイルを分けると便利
- シークレット・InPrivateウィンドウでBから開く方法もある
- デスクトップ版Excelなら右上のアカウント表示も確認する
- デスクトップ版Officeから完全にサインアウトするのは慎重に
- AとBが同じ会社のMicrosoft 365アカウントの場合は注意
- Bで本当に開けているかはプロフィール表示を確認する
- 「アクセス権がありません」と表示された場合
- まとめ:ファイルタブに「アカウント」がなければ右上のプロフィールを確認
最初に確認:Excelの「共有権限」とOfficeの「ライセンス」は別の話
共有Excelを扱うときに分かりにくいのが、「このファイルへアクセスするアカウント」と「Excelアプリを利用するためのMicrosoft 365アカウント」が必ずしも同じ意味ではないことです。
例えばファイル所有者がA@example.comとB@example.comの両方へ同じExcelファイルを共有している場合、Aで開いたあとBで開き直すこと自体は可能です。ただしBで開くには、BとしてMicrosoft 365・OneDrive・SharePoint側で認証された状態にする必要があります。
一方、デスクトップ版ExcelからMicrosoft 365そのものをサインアウトすると、Officeのライセンス認証にも影響する場合があります。Microsoftも、Officeからサインアウトするとアプリのライセンスが外れ、再びサインインするまで編集できなくなる場合があると説明しています。[参照] Microsoftサポート「Officeからサインアウトする」
ブラウザー版Excelなら右上のプロフィールから切り替える
共有リンクをChrome、Edge、Safariなどで開いてExcelを使っている場合は、Excel for the webを利用している可能性が高いです。この場合、アカウント切り替えを「ファイル」タブから行うとは限りません。
まずExcel画面またはMicrosoft 365画面の右上に表示されているプロフィール画像・イニシャル・アカウント名を確認します。現在Aでサインインしているなら、そこからサインアウトまたは別アカウントへの切り替えを行い、Bでサインインします。
Microsoft公式でも、Office Onlineからサインアウトする場合は、画面上の画像またはイニシャルを選択して「サインアウト」を選ぶ手順を案内しています。[参照] Microsoft公式のサインアウト手順
AからサインアウトしてBで共有リンクを開き直す方法
ブラウザー版で確実に切り替えたい場合は、現在のAから一度サインアウトし、その後Bでサインインして共有リンクを開き直す方法が分かりやすいでしょう。
- Excelの変更内容が保存済みであることを確認する
- 画面右上のプロフィール画像またはイニシャルを選択する
- 現在のAアカウントからサインアウトする
- 必要に応じてブラウザーを閉じ、Microsoft 365へアクセスし直す
- 「別のアカウントを使用」などからBのメールアドレスでサインインする
- 共有してもらったExcelのリンクをもう一度開く
- 右上のプロフィールを確認し、Bとして開いていることを確認する
AとBの両方へ個別に共有権限が設定されているのであれば、Bとして認証された状態で同じ共有ファイルへアクセスできます。
Microsoft公式でも、共有されたExcelは受信者がメールなどに含まれるリンクから開き、Excel for the webで表示・編集できると案内しています。[参照] Microsoftサポート「Excelブックを他のユーザーと共有する」
勝手にAでログインされる場合はブラウザーのサインイン状態が原因になりやすい
よくあるのが、AからBへ変更したつもりなのに、共有リンクを押すと再びAとしてExcelが開いてしまうケースです。これはブラウザーに残っているMicrosoft 365のサインイン状態が関係している場合があります。
Microsoftは、Microsoft 365ではブラウザープロファイル単位でシングルサインオンが利用されるため、一つのMicrosoft 365アカウントへログインすると、そのブラウザープロファイル内のタブで同じアカウントが使用されることがあると説明しています。[参照] Microsoftサポート「SharePointにサインインする」
そのため「共有リンクをクリックするたびAへ戻される」という場合は、Excelファイル自体の問題ではなく、ブラウザーがAのMicrosoft 365セッションを引き続き利用している可能性があります。
AとBを頻繁に使い分けるならブラウザープロファイルを分けると便利
AとBを仕事上頻繁に使い分けるのであれば、毎回サインアウト・サインインするより、ブラウザーのプロファイル自体を分ける方法が便利です。
例えばEdgeやChromeで「A用プロファイル」と「B用プロファイル」を用意し、A用ではAのMicrosoft 365へ、B用ではBのMicrosoft 365へログインしておきます。Bとして共有Excelを開きたいときは、B用ブラウザープロファイルから共有リンクを開きます。
この方法なら、「ExcelはBで開きたいのにOutlookや別のMicrosoft 365サービスまでAからログアウトしてしまった」という混乱も減らせます。仕事用と個人用、会社Aと会社Bなど、複数のMicrosoft 365環境を日常的に使う場合にも有効です。
シークレット・InPrivateウィンドウでBから開く方法もある
一時的にBで開ければよい場合は、ChromeのシークレットウィンドウやEdgeのInPrivateウィンドウなどを使う方法もあります。通常のブラウザー画面でAへログインしたまま、新しいプライベートブラウジング画面でBへサインインし、共有リンクを開きます。
例えば通常のEdgeではAを使い続け、InPrivateウィンドウだけBでMicrosoft 365へサインインします。そこで共有リンクを開けば、通常ウィンドウのAセッションと分離して操作しやすくなります。
ただし、組織のMicrosoft 365設定や認証方式によって挙動が異なる場合があります。頻繁に使い分ける用途なら、一時的なInPrivateよりブラウザープロファイルを分ける方が管理しやすいでしょう。
デスクトップ版Excelなら右上のアカウント表示も確認する
WindowsのExcelアプリを使っている場合、Microsoft公式では「ファイル」→「アカウント」からOfficeアカウントを確認・サインアウトする方法を案内しています。ただしExcelのバージョン、組織による設定、画面構成などによって表示が異なる場合があります。
またMicrosoftは、別アカウントを利用したいだけなら必ずしもOffice全体からサインアウトする必要はなく、ウィンドウ右上の名前・プロフィール画像から「別のアカウントでサインイン」を利用できる場合があると案内しています。[参照] Microsoftサポート「Officeからサインアウトするとどうなるか」
そのため「ファイル」→「アカウント」が見当たらない場合は、まず右上のプロフィールアイコンや名前を確認してください。また、そもそもブラウザーでExcelを開いているなら、デスクトップ版の「ファイル→アカウント」という説明は当てはまりません。
デスクトップ版Officeから完全にサインアウトするのは慎重に
デスクトップ版ExcelでAからサインアウトすると、単に共有Excelの利用者を切り替えるだけではなく、Microsoft 365アプリ自体のサインイン・ライセンス状態へ影響する場合があります。
Microsoftによると、Microsoft 365ではOfficeへサインインしていることでアプリがライセンス認証されており、サインアウトすると作成・編集ができなくなる場合があります。その後、Microsoft 365ライセンスに関連付けられたアカウントで再度サインインする必要があります。[参照] Microsoftサポート「Microsoft 365にサインインする」
したがって、目的が「共有ファイルをBとして開きたい」だけなら、Office全体のサインアウトより、ブラウザー版ExcelをBで開く方法や、右上のアカウント切り替えを先に試す方が分かりやすい場合があります。
AとBが同じ会社のMicrosoft 365アカウントの場合は注意
AとBが同じMicrosoft 365組織・テナントに所属する別ユーザーの場合、デスクトップ版Microsoft 365アプリでは同一組織の複数ユーザーアカウントを同時利用できない場合があります。
Microsoft公式も、Microsoft 365アプリでは同じMicrosoft 365組織・テナントに属する複数ユーザーアカウントへ同時にログインすることはサポートされず、一方からログオフしてもう一方へログインする必要があると説明しています。[参照] Microsoftサポート「Officeのアカウントについて」
このような環境では、ブラウザーのプロファイルを分けてAとBを利用する方法の方が扱いやすいことがあります。会社・学校のMicrosoft 365では管理者側のポリシーによる制限もあるため、一般向けMicrosoftアカウントと完全に同じ動作になるとは限りません。
Bで本当に開けているかはプロフィール表示を確認する
アカウントを切り替えたあとは、共有Excelが表示されたから成功と判断するのではなく、画面右上のプロフィール画像・イニシャル・アカウント情報を確認しましょう。
AとBの両方に同じファイルへの編集権限がある場合、見た目だけではどちらで開いているか分かりにくいからです。どちらで編集しても同じExcelが表示されるため、プロフィール情報の確認が確実です。
例えばAとBの両方で編集可能なら、「編集できた=Bへの切り替えに成功した」とは判断できません。BのメールアドレスまたはBに対応するアカウントが表示されていることを確認します。
「アクセス権がありません」と表示された場合
Bへ切り替えたあと「アクセス権がありません」「アクセス許可が必要です」などと表示された場合は、Bに対する共有設定を再確認します。
所有者が入力したBのメールアドレスと、実際にMicrosoft 365へサインインしているBが一致しているかが重要です。仕事用メールアドレスと個人Microsoftアカウントなど、同じように見える別アカウントを利用しているケースもあります。
また、会社・学校のSharePointでは組織外ユーザーの共有を制限していることがあります。Bへ共有したつもりでもアクセスできない場合は、ファイル所有者やMicrosoft 365管理者にBの共有権限を確認してもらう必要があります。
まとめ:ファイルタブに「アカウント」がなければ右上のプロフィールを確認
共有してもらったExcelをAのメールアドレスで開いたあと、Bのメールアドレスへ切り替えたい場合、AとBの両方に共有権限があるなら、基本的にはBとしてMicrosoft 365へサインインし直して同じ共有リンクを開けば利用できます。
ブラウザー版Excelでは「ファイル」タブにアカウント切り替えが見当たらなくても不思議ではありません。画面右上のプロフィール画像・イニシャルから現在のMicrosoftアカウントを確認し、AからサインアウトしてBへサインインするのが基本です。
AとBを頻繁に切り替える場合は、ChromeやEdgeのブラウザープロファイルをA用・B用に分けると便利です。一時的な確認ならシークレット・InPrivateウィンドウからBで開く方法もあります。
一方、デスクトップ版ExcelではOffice全体からのサインアウトがライセンス認証へ影響する場合があるため注意が必要です。まず「ブラウザー版かデスクトップ版か」を確認し、右上に表示されている現在のアカウントを確認してから切り替えると、共有Excelを別メールアドレスで開き直しやすくなります。


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