Excelで顧客コードや顧客名に基づいて、2段階のドロップダウンリストを作成する方法について解説します。この方法により、膨大なリストから特定の納入先を選ぶ手間を省き、効率的にデータ入力を行うことができます。
2段階ドロップダウンリストの基本的な考え方
2段階ドロップダウンリストを作成することで、顧客コードを選択後、関連する顧客名を自動的に表示し、さらにその顧客に対する納入先を選択することができます。この仕組みを作るためには、Excelの「データの入力規則」機能と「名前付き範囲」を利用します。
1. 顧客コードと顧客名の設定
まず、顧客コード(A列)と顧客名(B列)のデータを整備します。これにより、顧客コードを選ぶと自動的に顧客名が表示されるようにします。顧客名の列にはVLOOKUPまたはXLOOKUPを使用し、顧客コードに基づいて顧客名を表示します。
例えば、A列に顧客コード、B列に顧客名がある場合、顧客名を表示するためのVLOOKUP式は次のようになります。
=VLOOKUP(A2, 顧客コードの範囲, 2, FALSE)
この式で、顧客コードに基づいて顧客名がB列に表示されるようになります。
2. 顧客ごとの納入先リストを作成する
次に、顧客ごとに納入先のリストを作成します。このリストを使って、顧客コードが選ばれた後に、顧客ごとの納入先が表示されるように設定します。顧客ごとの納入先データを別シートや同じシートの異なる場所に整備し、それを基に2段階ドロップダウンを作成します。
例えば、顧客コード「C001」に対して納入先リストを作成する場合、次のように「名前付き範囲」を設定します。
- 納入先リスト(顧客C001)の範囲を選択
- 「数式」タブで「名前の定義」を選択し、「C001」などの名前を付けます
3. ドロップダウンリストの設定
次に、A列で顧客コードを選択した際に、その顧客に関連する納入先がC列に表示されるように設定します。
この設定には、「データの入力規則」を使います。C列に対して、条件付きで納入先リストを表示させるために次の手順を踏みます。
- C列のセルを選択し、「データ」タブから「データの入力規則」を選びます。
- 「リスト」を選び、ソースに次のような式を入力します:
=INDIRECT(A2)
4. フローの確認と最終調整
設定が完了したら、実際に顧客コードをA列で選択し、C列に納入先が正しく表示されるか確認します。もしリストが正しく表示されない場合は、名前付き範囲や入力規則の設定を再度確認しましょう。
また、リストが長くなる場合は、検索機能を使ったドロップダウンの作成も検討できます。これにより、さらに効率的なデータ選択が可能となります。
まとめ
2段階ドロップダウンリストをExcelで作成することで、膨大なリストの中から迅速に納入先を選択できるようになります。顧客コードを選ぶと顧客名が表示され、その顧客に対する納入先リストが自動的に表示される仕組みを作ることで、入力の手間を大幅に削減できます。これらの手順を活用して、効率的なデータ入力環境を作りましょう。
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