Illustratorで複数のオブジェクトを1つの図形にまとめたい場合、パスファインダーの「合体」は便利な機能です。しかし、台形や複雑な形状を含むオブジェクトでは、合体後に一部の形が長方形になるなど、意図しない結果になることがあります。この記事では、パスファインダーで図形が変形してしまう原因と、元の形状を維持したまま1つの図形にする方法を解説します。
Illustratorのパスファインダーで図形が変形する主な原因
パスファインダーの「合体」は、複数のオブジェクトを1つの塗りオブジェクトにまとめる機能です。ただし、単純に見た目を重ねた状態と、実際のパス構造は異なるため、処理後に予想外の形になる場合があります。
特に台形や斜めの辺を持つ図形では、オブジェクトの重なり方や前後関係、複合パスの状態によって、Illustratorが不要な部分を解釈して形状を変更することがあります。
例えば、上に配置した台形と下の長方形を合体した場合、台形のパスが正しく認識されていないと、台形部分が長方形として処理されることがあります。
まず確認したいオブジェクトの状態
パスファインダーを使う前に、対象のオブジェクトが通常のパスになっているか確認することが重要です。
文字や線、効果が適用された図形の場合、そのままではパスファインダーの処理結果が不安定になることがあります。
文字の場合は「書式」から「アウトラインを作成」、線の場合は「オブジェクト」から「パス」→「パスのアウトライン」を実行して、編集可能なパスに変換しておくとトラブルを防げます。
台形の形を維持して図形を合体する方法
台形をそのまま維持したい場合は、パスファインダーの「合体」だけに頼らず、重なり方を確認しながら処理することがおすすめです。
手順としては、まず合体したいオブジェクトをすべて選択し、オブジェクトの重なり順を確認します。その後、パスファインダーパネルの「合体」を使用します。
もし形が変わってしまう場合は、一度「複合パスを解除」したり、「グループ解除」を行ってから再度合体すると正常になることがあります。
「形状モード」と「パスファインダー」の違いを理解する
Illustratorのパスファインダーパネルには、「形状モード」と「パスファインダー」の2種類の処理があります。
「合体」ボタンは見た目上の図形をまとめるだけでなく、パスそのものを変更します。そのため、後から細かく編集したい場合は、形状モードを利用した方が安全な場合があります。
例えば、台形と長方形を組み合わせたロゴ制作などでは、すぐにパス化するのではなく、形状モードの「合体」を使って編集可能な状態を残しておくと修正が簡単です。
別の方法としてシェイプ形成ツールを使う
複雑な図形を自然につなげたい場合は、「シェイプ形成ツール」を使う方法もあります。
シェイプ形成ツールでは、必要な部分だけをドラッグして結合できるため、パスファインダーで意図しない形になるケースを避けやすくなります。
例えば、台形の上部分だけを残して長方形とつなげたい場合、不要な部分を削除しながら必要な範囲だけを結合できるため、細かい調整に向いています。
塗りを上の色に統一する方法
複数の図形を1つにした後、塗り色を統一したい場合は、合体後に塗りカラーを変更します。
また、合体前に一番上にあるオブジェクトの色を適用したい場合は、合体後にスポイトツールで色を取得する方法もあります。
デザイン制作では、形状の編集と色の管理を分けて考えることで、パスの変形や色の不一致を防ぐことができます。
まとめ
Illustratorでパスファインダーを使った際に台形が長方形になる場合、原因はオブジェクトの状態やパス構造、重なり方にあることが多いです。
対策としては、事前にオブジェクトをパス化する、形状モードを利用する、シェイプ形成ツールを使うなどの方法があります。
特に複雑な図形では、単純に「合体」を押すだけではなく、編集しやすい方法を選択することで、元のデザインを維持したまま綺麗な1つの図形に仕上げることができます。


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