Windows環境でAudacityとAudacity Portableを同時に使うと、ポータブル版が正しく起動せず、通常版が立ち上がってしまうことがあります。本記事では、その原因と解決方法を具体例とともに解説します。
AudacityとAudacity Portableの違い
通常のAudacityはシステムにインストールされ、設定やライブラリがWindowsのレジストリやユーザーフォルダに保存されます。一方、Audacity PortableはUSBや任意のフォルダに展開でき、レジストリに依存せず動作します。
この違いが、両者を同じPC上で使う際にトラブルの原因となります。例えば、起動時に通常版の設定ファイルを優先して読み込む場合、Portable版が正しく開けないことがあります。
原因1: ファイル関連付けの優先順序
Windowsでは、.aup3や.wavなどのAudacity関連ファイルを開く際、既定で通常版が優先されます。そのため、ポータブル版のアイコンをダブルクリックしても通常版が起動することがあります。
具体例として、Portable版をダウンロードしたフォルダから直接「audacity.exe」を右クリックし、「管理者として実行」を選ぶと、通常版ではなくPortable版が立ち上がることが多いです。
原因2: レジストリや環境変数の影響
通常版のAudacityはインストール時にレジストリにパス情報を記録します。この情報が残っていると、Portable版の起動スクリプトより優先され、通常版が立ち上がる場合があります。
対策として、Portable版用に専用のショートカットを作成し、起動パラメータを明示的に指定する方法があります。例えば、ショートカットのプロパティで「作業フォルダ」をPortable版のフォルダに設定すると、起動時の優先順序を制御できます。
原因3: プラグインやライブラリの競合
通常版とPortable版で同じVSTプラグインやライブラリを共有している場合、Portable版がそれらの設定を読み込めず、通常版が立ち上がることがあります。
この場合、Portable版専用のプラグインフォルダを作成し、環境設定でプラグインパスを指定することが解決策になります。具体例として、USB内のPortable版フォルダに”Plug-Ins”フォルダを作り、Audacityの設定でそのパスを指定します。
Portable版を確実に起動する方法
1. Portable版のフォルダから直接「audacity.exe」を右クリックして「管理者として実行」する。
2. 専用ショートカットを作成し、”作業フォルダ”をPortable版のディレクトリに指定する。
3. 必要に応じて、レジストリに残る通常版の情報を無効化する(自己責任で行う)。
これらの手順により、Portable版が優先的に起動する環境を作ることができます。
まとめ
WindowsでAudacityとAudacity Portableを同時に使用する場合、起動順序や設定の競合が原因でPortable版が立ち上がらないことがあります。原因は主にファイル関連付け、レジストリ情報、プラグイン競合です。
対策としては、Portable版のexeを直接実行する、専用ショートカットを作成する、プラグインやライブラリを分けるといった方法があります。これらを適用すれば、通常版に影響されずにPortable版を使うことができます。

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