MacBookをクラムシェルモードで使うメリット・デメリットとは?デュアルディスプレイとの違いも解説

Macintosh(Mac)

MacBookを外付けディスプレイにつないで使う方法には、大きく分けてMacBookの蓋を閉じる「クラムシェルモード」と、蓋を開いたままMacBook本体の画面と外付けディスプレイを併用する方法があります。

画面の数だけを考えると、MacBookを開いたまま使ったほうが2画面になり、作業領域も広くなるため便利に見えます。一方、クラムシェルモードには、机をすっきり使える、外付けディスプレイを正面に配置しやすい、デスクトップPCのような環境を作りやすいといったメリットがあります。

どちらが優れているというより、作業内容・机の広さ・使っているディスプレイ・MacBookのモデルによって向いている使い方が変わります。この記事では、MacBookのクラムシェルモードのメリットとデメリット、開いたままデュアルディスプレイにする場合との違いを初心者向けに解説します。

MacBookのクラムシェルモードとは?

MacBookのクラムシェルモードとは、MacBookに外付けディスプレイやキーボード、マウスまたはトラックパッドを接続し、MacBookの蓋を閉じた状態で外付けディスプレイだけを使うスタイルのことです。

Appleの公式サポートでも、Macノートブックを蓋を閉じた状態で外付けディスプレイとともに利用できることが案内されています。蓋を閉じて使用する場合は、外付けディスプレイ、マウス、キーボードなどをあらかじめ接続・許可しておく必要があります。また、Appleは蓋を閉じたMacノートブックにディスプレイを接続する場合、Macを電源に接続して使用するよう案内しています。

[参照] Appleサポート「外付けディスプレイの画面が暗い場合や解像度が低い場合」

たとえば、27インチの外付けモニターを正面に置き、その横にMacBookを縦置きスタンドへ収納して、外付けキーボードとマウスで操作するといった使い方が代表的です。ノートパソコンでありながら、デスクではデスクトップPCのような環境にできます。

クラムシェルモードの最大のメリットは机を広く使えること

クラムシェルモードの分かりやすいメリットは、MacBook本体が占有する机の面積を小さくできることです。MacBookを開いた状態では、本体の奥行きとディスプレイ部分のスペースが必要になります。

一方、蓋を閉じて縦置きスタンドなどに収納すれば、MacBookを机の端やディスプレイの横にコンパクトに配置できます。空いた場所にキーボード、マウス、ノート、タブレットなどを置けるため、奥行きが限られたデスクでは特にメリットを感じやすくなります。

たとえば幅100cm程度の机に27インチモニターとMacBookを置く場合、MacBookを開いて横へ並べるとかなり窮屈になることがあります。クラムシェルモードにしてMacBookを縦置きすれば、正面の大部分を外付けディスプレイとキーボード用に使えます。

外付けディスプレイを正面に置きやすいのもメリット

MacBookを開いて外付けディスプレイと併用すると、どちらか一方の画面が体の正面からずれやすくなります。たとえば外付けディスプレイを正面にするとMacBookが左または右に寄り、MacBookを正面にすると大きなモニターが横へずれる配置になりがちです。

クラムシェルモードではMacBook本体の画面を使用しないため、メインとなる外付けディスプレイを机と体の真正面へ置きやすくなります。1台の大きなディスプレイに集中して作業したい場合は、非常にシンプルなレイアウトになります。

たとえば文章作成、動画編集、写真編集などで27~32インチのディスプレイをメインに使う場合、モニターを正面へ配置して外付けキーボードをその中央に置くことで、一般的なデスクトップPCと同じような姿勢で操作できます。

配線やデスク環境をシンプルにまとめやすい

クラムシェルモードは、デスク環境をすっきり見せたい人にも向いています。USB-CまたはThunderbolt対応ディスプレイやドッキングステーションを利用すると、MacBookと周辺機器を少ないケーブルでまとめられる場合があります。

たとえばUSB-Cで映像出力と給電に対応するモニターの場合、対応するMacBookならケーブル1本で映像を出しながら充電できる構成も可能です。そこへBluetoothキーボードとマウスを組み合わせれば、MacBook周辺の配線をかなり減らせます。

Appleによると、外付けディスプレイはMacのThunderboltやHDMIなど対応するポートへ接続でき、接続可能な台数や最大解像度、リフレッシュレートはMacのモデルによって異なります。

[参照] Appleサポート「Macにディスプレイを接続する」

では、MacBookを開いて2画面にしたほうが便利ではないのか?

作業領域を優先するなら、MacBookを開いたまま外付けディスプレイと併用する方法には大きなメリットがあります。MacBookの内蔵ディスプレイも利用できるため、単純に表示できる情報量を増やせるからです。

たとえば外付けディスプレイでWebブラウザやExcelを表示し、MacBook側にメールやチャット、音楽プレーヤー、カレンダーを表示しておけば、ウインドウを頻繁に切り替えずに作業できます。

プログラミングであれば、大画面側にコードエディタを表示し、MacBook側にブラウザやドキュメントを表示する使い方ができます。動画編集であれば、大画面側に編集ソフト、MacBook側に素材フォルダや参考資料を表示するといった使い分けも可能です。

そのため、「画面は多いほど便利」と感じる人で、机のスペースにも余裕があるなら、無理にクラムシェルモードにする必要はありません。

MacBookを開いて使うメリットは内蔵機能もそのまま利用できること

MacBookを開いた状態で使えば、本体のディスプレイだけでなく、内蔵キーボード、トラックパッド、Touch ID、カメラ、マイクなどへアクセスしやすい点もメリットです。

たとえばオンライン会議を頻繁に行う人なら、MacBookを外付けディスプレイの横や下へ配置して、MacBook内蔵カメラをそのままWebカメラとして使用できます。クラムシェルモードでは蓋を閉じるため、MacBook内蔵カメラは使用できず、必要に応じて外付けカメラなどを用意することになります。

また、MacBookのトラックパッドはジェスチャー操作に優れているため、外付けマウスだけではなく本体のトラックパッドを併用したい人にとっても、開いた状態のほうが便利です。

クラムシェルモードにもデメリットはある

クラムシェルモードは机をすっきりさせられる一方で、MacBook本体のディスプレイを使わなくなるため、利用できる画面が1枚減ります。外付けディスプレイが1台しかない場合、開いた状態なら2画面、閉じれば1画面です。

また、外付けキーボードやマウスまたはトラックパッドが必要になります。MacBook本体だけを購入した状態では、蓋を閉じればキーボードやトラックパッドに触れられなくなるため、クラムシェル環境を整えるには周辺機器が必要です。

さらに、Touch IDや内蔵カメラなど、本体を開いた状態でアクセスする機能を利用しにくくなる点にも注意が必要です。Touch ID付きのApple製外付けキーボードなどを用意する方法もありますが、その分コストがかかります。

発熱が気になる場合はどう考えればいい?

クラムシェルモードについて調べると、「蓋を閉じると熱がこもるのではないか」と心配になることがあります。MacBookはモデルによって冷却構造が異なるため、すべての機種について一律に判断することはできません。

少なくとも、Apple自身がMacノートブックを蓋を閉じた状態で外付けディスプレイと利用する方法を公式サポート上で案内しているため、蓋を閉じて外付けディスプレイを使うこと自体は想定された使い方です。

ただし、MacBookの周囲を物で覆ったり、通気を妨げる置き方をしたりするのは避けたほうがよいでしょう。縦置きスタンドを使う場合も、本体が安定し、周囲に十分な空間を確保できる製品を利用すると安心です。

MacBookを閉じる前にキーボードカバーなどを外す

クラムシェルモードではMacBookの蓋を長時間閉じて使うことになるため、ディスプレイとキーボードの間に物を挟まないよう注意が必要です。

Appleは、MacBookの画面と上部ケースの間には設計上わずかな隙間しかないとして、カメラカバー、パームレストカバー、キーボードカバーなどを装着したまま蓋を閉じると、ディスプレイを傷つける可能性があると案内しています。

特に厚みのあるWebカメラ用のスライド式カバーなどを貼り付けている場合は注意してください。クラムシェルモードにする前に、閉じたときに何かが挟まらない状態になっているか確認しておきましょう。

[参照] Appleサポート「Macノートブックでカメラカバー、パームレスト、キーボードカバーを使う」

MacBookのモデルによって外付けディスプレイの対応台数が違う

外付けディスプレイを使う際に非常に重要なのが、MacBookのモデルや搭載チップによって同時に接続できる外付けディスプレイの台数が異なることです。

特にAppleシリコン搭載Macでは、搭載しているチップによって対応台数や条件が細かく異なります。そのため、「別の人がMacBookで外部モニターを2台使えているから自分もできる」とは限りません。

たとえばAppleは、M3搭載の一部MacBook AirおよびMacBook Proについて、MacBookの蓋を閉じることで2台の外付けディスプレイを同時に利用できる構成を案内しています。対応するmacOSのバージョンなど条件もあるため、外部モニターを複数使いたい場合は自分のMacBookの技術仕様を確認することが重要です。

[参照] Appleサポート「M3チップ搭載のMacBook AirおよびMacBook Proでデュアルモニターを使用する」

クラムシェルモードと2画面利用はどちらがおすすめ?

どちらを選ぶべきかは、何を重視するかで決まります。作業領域の広さを最優先するなら、MacBookを開いたまま外付けディスプレイと組み合わせる方法が向いています。使える画面が増えるため、複数のアプリを同時に表示する作業では非常に便利です。

反対に、机の広さ、見た目のすっきりさ、大画面への集中、外付けキーボード中心の操作を重視するならクラムシェルモードが向いています。大型ディスプレイを1台または複数台使っており、MacBookの内蔵画面をほとんど見ない人には特に相性の良い使い方です。

比較項目 クラムシェルモード MacBookを開いて使用
作業スペース 机を広く使いやすい MacBook本体の設置面積が必要
画面数 内蔵画面は使用しない 内蔵画面も利用できる
見た目 すっきりまとめやすい ディスプレイが増える
内蔵カメラ 基本的に利用できない 利用しやすい
本体トラックパッド 利用できない 利用できる
向いている人 大画面中心・省スペース重視 多画面・情報量重視

初心者なら最初は両方試して決めてもよい

MacBookを外部モニターにつないだからといって、必ずクラムシェルモードにしなければならないわけではありません。その日の作業に応じて開いたり閉じたりして使い分けることもできます。

たとえば普段はMacBookを開いて2画面で作業し、文章執筆や動画視聴など大きなモニター1枚だけに集中したいときは蓋を閉じる、といった使い方でも問題ありません。

初心者の場合は、まずMacBookを開いたまま外付けディスプレイを使い、「本体画面を実際にどれくらい見るか」を確認する方法がおすすめです。数日使ってMacBook側の画面をほとんど見ていないのであれば、クラムシェルモードにするとデスクを広く使える可能性があります。

まとめ:クラムシェルモードは画面数より省スペースと使いやすい配置を重視する方法

MacBookのクラムシェルモードの大きなメリットは、MacBookの設置スペースを減らし、外付けディスプレイを中心としたシンプルなデスク環境を作れることです。大画面を正面に置きやすく、外付けキーボードやマウスを使ってデスクトップPCのように操作できます。

一方、MacBookを開いたまま使えば、内蔵ディスプレイも利用できるため2画面になり、表示できる情報量は増えます。内蔵カメラやトラックパッドなどもそのまま利用できるので、机に十分なスペースがあるなら非常に快適な構成です。

そのため、「2画面のほうが便利そう」と感じるのであれば、MacBookを開いたまま使ってまったく問題ありません。クラムシェルモードは必須の使い方ではなく、省スペース性や外付けディスプレイ中心の環境を求める人に向いた選択肢です。

まずは開いた状態で2画面を試し、MacBookの内蔵画面をあまり使わないと感じたらクラムシェルモードを試す、と考えると自分に合った環境を見つけやすいでしょう。

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