iPhoneの「ファイル」で動画が毎回最初からになる原因と対処法|途中から再生できるVLCの使い方も解説

ファイル共有、P2P

iPhoneの「ファイル」アプリに保存した長い動画を途中まで見て閉じ、あとで開き直したところ最初から再生されてしまうことがあります。数分の動画なら大きな問題ではありませんが、映画や講義、長時間の録画では毎回再生位置を探すのはかなり不便です。

この場合、動画ファイルそのものが壊れているとは限りません。「ファイル」アプリから標準のプレビュー機能で動画を開く方法では、専用の動画プレーヤーのような再生位置管理を期待できない場合があります。iPhoneの設定を変更するだけで、あらゆる動画について必ず前回位置から再開させるという明確な設定も、Appleの一般向け案内では確認できません。

長時間の動画を「閉じても次回は続きから見たい」という用途では、再生位置を記録する機能を持った動画プレーヤーへファイルを渡す方法が実用的です。特に無料で利用できるVLC media playerは、iPhone版でも再生位置の保存・再開機能が実装されているため有力な選択肢です。ここでは標準の「ファイル」で起きる現象の考え方から、VLCを使って続きを見る方法まで解説します。

iPhoneの「ファイル」は動画専用の視聴アプリではない

iPhoneの「ファイル」は、iCloud Driveや「このiPhone内」、外部ストレージ、対応するクラウドサービスなどにあるファイルを管理するためのアプリです。動画だけでなく、PDF、画像、書類、圧縮ファイルなど多様なデータを扱います。

そのため、動画をタップすれば再生できますが、NetflixやYouTubeのように「どこまで見たか」を管理することを中心に設計された動画サービスとは役割が違います。

例えば2時間のMP4を「ファイル」から開き、1時間15分で閉じたあと翌日に開き直した場合、前回位置が保持されず0分から始まることがあります。このような用途では、ファイル管理アプリをそのままプレーヤーとして使うより、動画プレーヤーへ渡して再生するほうが扱いやすくなります。

設定を変えれば「ファイル」で必ず途中から再生できる?

iPhoneにはアプリごとに多くの設定がありますが、「ファイルで開いた動画について、前回閉じた位置を必ず記憶する」という一般的なオン・オフ設定は、Appleが公開している通常の設定項目としては案内されていません。

そのため、「設定」アプリの中を探して再生位置保存をオンにすれば解決する、という種類の問題とは考えないほうがよいでしょう。iOSのバージョンやファイル形式、ファイルの保存場所、開き方によって動作が変わる可能性もあります。

長い動画を確実に途中から再開したい場合は、「ファイル」の標準プレビューにこだわらず、再生位置保存に対応した動画プレーヤーを使うのが分かりやすい解決策です。

おすすめは無料のVLC media player

iPhoneでローカル動画を見る用途では「VLC media player」が代表的です。VideoLANが提供するメディアプレーヤーで、App Storeから入手できます。App Store・VLC media player[参照]

VLCのiOS版では、過去の公式アップデート情報に「Continue playback of the last playing media(最後に再生していたメディアの再生を継続)」や「resume playback feature(再生再開機能)」「playback state saving(再生状態の保存)」の修正が明記されています。つまり、再生位置を引き継いで続きを見る用途が想定されたアプリです。

さらにVLCはMP4だけでなく、さまざまな動画・音声形式を再生できます。「ファイルでは再生できるが使い勝手が悪い」「長時間動画を何日かに分けて見たい」といった場合に使いやすい選択肢です。

「ファイル」にある動画をVLCで見る方法

すでにiPhoneの「ファイル」へ動画を保存している場合、必ずしも動画をもう一度インターネットからダウンロードし直す必要はありません。現在保存しているファイルをVLCで開けばよい場合があります。

  1. App StoreからVLC media playerをインストールする
  2. iPhoneの「ファイル」を開く
  3. 再生したい動画を探す
  4. 動画を長押しするか共有ボタンを開く
  5. 共有先からVLCを選択する
  6. VLCで動画を再生する

iOSやVLCのバージョンによって表示される項目名や操作位置が多少異なる場合があります。共有先にVLCがすぐ表示されない場合は、共有メニューの「その他」などから探します。

またVLC側から端末内のファイルを開ける場合もあります。わざわざ同じ動画を複数コピーするとストレージ容量を消費するため、まず既存のファイルを直接開けるか確認するとよいでしょう。

VLCで途中まで見て閉じた場合の使い方

例えば2時間30分の動画をVLCで再生し、1時間10分のところでいったん視聴を終了します。その後VLCで同じメディアを開けば、保存された再生状態を利用して続きを再生できる仕組みがあります。

VLCのiOS版では再生位置・再生状態に関する機能が継続的に改良されており、2024年の更新履歴でも再生再開機能や再生状態保存の修正が行われています。VLC公式App Store情報[参照]

ただし、アプリの強制終了、ファイルの移動・削除、動画ファイル自体の差し替えなどを行った場合には、再生履歴との対応が変わる可能性があります。大切な長時間動画なら、同じファイルを同じ場所から開く使い方が分かりやすいでしょう。

VLCには「最後の動画を復元しない」設定もある

VLCのアップデート履歴では「最後に再生したメディアを復元しないようにするオプション」も追加されています。つまり、再生位置を記憶する機能だけでなく、その動作を変更する設定も用意されています。

VLCを使っているのに毎回最初から始まる場合は、アプリ内の設定で前回再生の復元に関係する項目が無効になっていないか確認するとよいでしょう。項目名はVLCのバージョンや日本語訳によって変更されることがあります。

アプリを最新版へ更新することも重要です。VLCでは過去に「resume playback feature」「playback state saving」について不具合修正が行われているため、古いバージョンを使い続けるより最新版で確認するほうが安全です。

Infuseも長時間動画を見る用途では有力

VLC以外では「Infuse」もiPhone、iPad、Mac、Apple TVなどに対応する動画プレーヤーとして知られています。MP4、MOV、MKV、AVI、WebMなど多数の形式を扱え、NASやクラウドストレージにある動画の再生にも対応しています。App Store・Infuse[参照]

Infuseは動画ライブラリを見やすく整理して視聴する用途に向いています。現在の更新履歴でも動画のシークや再開に関する修正が行われており、継続視聴を想定したプレーヤーです。

一方、一部機能はInfuse Proとして提供されています。単純に「端末に保存した動画を途中から再開したい」という目的なら、まず無料のVLCを試し、ライブラリ管理やネットワーク動画視聴などの機能も重視するならInfuseを比較するとよいでしょう。

VLCとInfuseはどちらがおすすめ?

項目 VLC Infuse
長時間動画の再生 対応 対応
再生位置の継続 対応機能あり 継続視聴向け機能あり
多様な動画形式 強い 強い
ローカル動画中心 使いやすい 使いやすい
動画ライブラリ管理 比較的シンプル 充実
料金 無料 無料+一部Pro機能

単純に「ファイルにある動画を最後に見た場所から再開したい」という目的ならVLCから試すのがおすすめです。無料で導入でき、再生位置保存機能の存在も公式のアップデート履歴から確認できます。

映画やドラマなど大量の動画を管理したい場合や、Mac、NAS、クラウド上の動画までまとめて見たい場合はInfuseも候補になります。

「ダウンロードアプリ」と「動画再生アプリ」は分けて考える

動画を見続けるうえでは、「動画をダウンロードする機能」と「ダウンロード済み動画を再生する機能」は別物です。すでに動画がiPhoneの「ファイル」に保存されているのであれば、新しいダウンロードアプリが必須とは限りません。

例えばSafariなど正規の方法でダウンロードしたMP4が「ファイル」にあるなら、そのファイルをVLCで開くだけで済みます。再生位置を保存したいだけなのに別のダウンローダーを探す必要はありません。

また、動画配信サービスやSNSにはコンテンツのダウンロードを禁止・制限しているものがあります。第三者が公開した動画を外部のダウンロードサービスで保存する場合は、著作権やサービスの利用規約にも注意が必要です。公式アプリにオフライン保存機能がある場合は、その機能を利用するのが安全です。

動画を「写真」アプリへ保存すれば解決するとは限らない

MP4やMOVなら「写真」アプリへ保存して見る方法もありますが、「続きを確実に記憶して長時間動画を見る」という目的だけであれば、動画専用プレーヤーのほうが扱いやすい場合があります。

「写真」は撮影した写真・動画の管理が主な用途なので、映画や講義など大量の長時間動画を入れるとカメラで撮影したコンテンツと混ざってしまいます。

動画ファイルとして整理したまま視聴したいなら、「ファイル」で保存場所を管理し、視聴時だけVLCなどで開く方法が分かりやすいでしょう。

途中から再生できないときに確認したいこと

VLCなどを導入しても期待どおりに再開できない場合は、次の点を確認します。

  • VLCを最新版へ更新しているか
  • 毎回同じ動画ファイルを開いているか
  • 動画ファイルを移動・名前変更・再ダウンロードしていないか
  • 再生履歴や前回再生位置に関する設定を無効にしていないか
  • 動画が端末へ完全にダウンロードされているか
  • iCloud上のファイルなら必要なデータが端末へ読み込まれているか
  • 動画形式が正常に認識されているか

例えば、毎回同じ名前の動画をWebサイトから再ダウンロードしている場合、見た目は同じでもアプリ側では別のファイルとして扱われる可能性があります。

長時間動画は一度端末へ保存し、その同じファイルを継続して開く使い方にすると再生位置を管理しやすくなります。

iCloud Driveにある動画と「このiPhone内」の違いにも注意

「ファイル」には「iCloud Drive」と「このiPhone内」など複数の保存場所があります。iCloud Driveの場合、動画の実体が必要に応じてクラウドからダウンロードされることがあります。

通信状態が悪い場所で長時間動画を見る予定なら、あらかじめ動画を端末へダウンロードしておくと安定します。動画の横にクラウド関連のアイコンが表示されている場合は、オフラインでも利用できる状態か確認するとよいでしょう。

飛行機や電車など通信環境のない場所で見る場合は、再生アプリだけでなく「動画そのものが端末へ保存済みか」を事前に確認することが大切です。

長時間動画では再生時間を覚えておく方法も応急処置になる

新しいアプリを入れられない事情がある場合は、動画を閉じる前に現在時刻を確認しておく方法もあります。例えば「1:18:35」とメモしておけば、次回はシークバーを使ってその付近まで移動できます。

ただし2時間、3時間以上の動画を頻繁に見るなら毎回時間を記録するのは手間です。再生位置保存に対応したアプリを使うほうが便利です。

特に講義、ライブ映像、セミナー、映画などを数日に分けて見る場合は、VLCなどを視聴用アプリとして固定すると管理しやすくなります。

安全性を考えるならApp Storeから入手する

動画を保存・再生するアプリを探していると、「どんなサイトからでも動画を保存できる」と宣伝するサービスや構成プロファイル、非公式アプリが見つかることがあります。しかし、安易に利用するのはおすすめできません。

Apple IDやSNSのパスワード入力を求めるサイト、不要な構成プロファイルをインストールさせるサービス、不審な広告が大量に表示されるダウンロードサイトなどは避けたほうが安全です。

単純な動画再生なら、App Storeで配布されているVLCやInfuseのように提供元が明確なアプリで十分対応できます。

まとめ|「ファイル」で最初からになるならVLCで再生するのが簡単

iPhoneの「ファイル」に保存した動画を途中で閉じ、再び開いた際に最初から始まる場合、「設定」で再生位置保存をオンにするだけで必ず解決できるとは限りません。「ファイル」は動画視聴専用アプリではないため、長時間動画を継続して見る用途では専用プレーヤーを使うほうが便利です。

すでに動画が「ファイル」に保存されているなら、まずVLC media playerをインストールし、その動画をVLCで開く方法がおすすめです。VLCのiPhone版には再生位置・再生状態を保存して続きを再生するための機能があり、公式のアップデート履歴でも再生再開機能の存在を確認できます。

大量の映画や動画を整理したい場合はInfuseも候補になります。一方、単純に「昨日1時間まで見た動画を今日は1時間の続きから再生したい」という用途なら、無料のVLC media player[参照]から試すとよいでしょう。

また、再生位置を保存したいだけなら新しい「動画ダウンロードアプリ」は必須ではありません。現在「ファイル」に入っている動画をそのままVLCなどへ渡して再生できるため、同じ動画をもう一度ダウンロードする前に、プレーヤーを変更する方法を試すのが効率的です。

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