Google画像検索で見つけたイラストや写真を使い、オリジナルのZippoライターなどのグッズを作りたいと考えることがあります。販売せず、自分だけで使うのであれば問題なさそうに思えますが、著作権では「個人使用かどうか」だけでなく、誰が複製するのか、画像をどこから入手したのか、どのようなライセンスなのかも確認する必要があります。
特に注意したいのが、Google画像検索に表示されていること自体は、その画像を自由に使ってよいという意味ではないことです。Google自身も、検索結果の画像は著作権で保護されている場合があるとして、再利用前にライセンスを確認するよう案内しています。
一方、日本の著作権法には「私的使用のための複製」という例外もあります。そこで、画像を自分で加工してグッズにする場合と、加工データを印刷業者へ送って製作してもらう場合を分けながら整理します。
Google画像検索に出てくる画像はフリー素材ではない
最初に押さえておきたいのは、Google画像検索は画像を探すための検索サービスであって、表示された画像の著作権をGoogleが利用者へ与えているわけではないという点です。
例えばアニメの公式イラスト、漫画の1コマ、芸能人を撮影した写真、イラストレーターがSNSへ投稿した作品などがGoogle画像検索に表示されることがあります。しかし、検索結果に出てきたという理由だけで自由にダウンロード・加工・グッズ化できるわけではありません。
Googleも「画像は著作権で保護されている場合があります」と案内しており、再利用する場合にはライセンスの確認を推奨しています。Google画像検索ではライセンス情報による絞り込みも可能です。[参照] Google検索ヘルプ「使用と共有が可能な画像を探す」
自分だけで使う場合は「私的使用のための複製」がポイント
日本の著作権法には、個人的または家庭内などの限られた範囲で使用する目的の場合に、一定の条件のもとで著作物を複製できる「私的使用のための複製」という規定があります。
文化庁の令和8年度版「著作権テキスト」では、家庭内などの限られた範囲で仕事以外の目的に使用し、使用する本人が複製する場合の例外として説明されています。インターネットから著作物をダウンロードしたり、プリントアウトしたりすることも、この例外が適用され得る例として説明されています。[参照] 文化庁「著作権制度に関する情報」
そのため、適法に利用できる画像について、自宅で自分のためだけにプリントして楽しむケースと、商品として大量生産・販売するケースとでは著作権上の評価が大きく異なります。ただし「個人使用ならどんな画像でも絶対に合法」という意味ではありません。私的使用にも条件や例外があるためです。
難しいのは「業者に送ってZippoへ印刷してもらう」部分
今回のようなオリジナルグッズ製作では、自宅のプリンターで自分自身が複製するのではなく、画像データを印刷業者へ送り、業者の設備でライターへ印刷してもらう点が重要になります。
文化庁の著作権テキストでは、私的使用のための複製について「使用する本人が複製すること」を条件としつつ、「使用者の手足として他者に複製作業を頼むことは可能」と説明しています。ただし、すべての商用プリントサービスへの依頼が当然にこの条件を満たす、と一律に判断できるわけではありません。
業者が独立したサービスとして画像を受け取り、加工・印刷して商品を製造する場合には、具体的なサービス形態や利用規約、画像の権利関係によって判断が変わり得ます。そのため「自分しか使わないから、ネットで拾った画像をどの業者へ送っても必ず合法」と考えるのは避けたほうが安全です。
画像をZippoの形に加工しても著作権が消えるわけではない
画像をライターの縦横比に合わせてトリミングしたり、背景を削除したり、色を変えたりしても、元画像の著作権がなくなるわけではありません。
例えばキャラクターの公式イラストを縦長に切り抜き、文字を追加してZippo用データを作ったとしても、元になったキャラクター画像そのものを利用している事実は変わりません。「かなり加工したから自分のオリジナル作品になった」と単純には判断できない点に注意が必要です。
また、作品によっては著作権だけでなく、公式の二次創作ガイドラインや商品化に関するルールが設定されていることがあります。キャラクターやゲームなどの画像を使いたい場合は、権利者が公開しているガイドラインも確認するとより確実です。
「販売しない・SNSに載せない」は重要だが、それだけでは決まらない
完成したZippoを販売したり、不特定多数へ配布したり、画像データをインターネットで公開したりする場合は、純粋な私的使用から離れるため、より慎重な権利確認が必要になります。
反対に、自分だけが所有し、販売も配布もSNS投稿もしないという事情は、私的使用を考えるうえで重要な要素です。ただし、それだけで利用方法のすべてが自動的に適法になるわけではなく、複製方法や画像の入手元なども確認する必要があります。
文化庁も、著作物を許諾なく利用できるか判断するときには、保護対象の著作物か、保護期間が満了しているか、著作権法上の権利制限規定に該当するかなどを確認する流れを示しています。[参照] 文化庁「他人の著作物を利用したい場合など」
印刷業者の利用規約で断られることもある
法律上の議論とは別に、オリジナルグッズ製作会社が独自の利用規約を設けていることがあります。「第三者が著作権を持つ画像は権利者の許諾が必要」「アニメ・漫画・ブランドロゴ等は受付不可」といったルールです。
この場合、「自分用なので私的使用だと思う」と説明しても、業者側の規約によって製作を断られる可能性があります。業者には権利関係を確認する必要があり、トラブル防止のため法律上必要となる範囲より厳しい受付基準を設定することも考えられます。
したがって、注文前にその業者の「著作権」「入稿データ」「禁止デザイン」「知的財産権」などのページを確認するのが重要です。不明なら、実際の画像を勝手に送る前に「第三者が著作権を持つ画像を個人観賞用として1個製作できますか」と問い合わせる方法があります。
安全にオリジナルZippoを作るなら利用許諾が明確な画像を選ぶ
著作権上の不安をできるだけ減らしたいなら、自分で撮影した写真や自分で描いたイラストを使う方法が最も分かりやすい選択肢です。ほかにも、グッズへの印刷や加工がライセンスで認められている素材を利用する方法があります。
Google画像検索を利用する場合は、検索結果の「ライセンス」情報を確認し、必ずリンク先の配布元で具体的な利用条件を読みます。「無料素材」と書いてあっても、グッズ製作禁止、加工禁止、クレジット必須、個人利用のみなど条件が設定されていることがあるためです。
例えば「CCライセンスだから何でも自由」というわけでもありません。Googleも、クリエイティブ・コモンズの画像にはクレジット表示が必要なものや、改変・営利利用について制限があるものが存在すると案内しています。[参照] Google検索ヘルプ
写真の場合は著作権以外の権利にも注意
画像がイラストではなく人物写真の場合、著作権以外の問題が関係する可能性もあります。写真には撮影者の著作権が生じ得るほか、写っている人物との関係では肖像やパブリシティに関する問題が生じる場合があります。
企業ロゴやブランドのデザインが含まれる場合も、著作権だけで結論を出せないことがあります。そのため「Google画像検索で見つけた画像=著作権だけ確認すればよい」とは限りません。
特に有名人、アニメキャラクター、ブランドロゴなどを使ったグッズを業者へ製作依頼する場合は、業者側の受付基準も含めて事前確認することをおすすめします。
まとめ:個人使用でも「Googleにあったから使える」とは考えない
Google画像検索に表示される画像はフリー素材とは限らず、多くの写真やイラストには著作権があります。Google自身も、画像を再利用するときにはライセンス情報を確認するよう案内しています。
日本の著作権法には私的使用のための複製という例外があり、個人的・家庭内などの限られた範囲で利用する場合には重要な規定となります。一方、画像データを商用の製作業者へ渡し、Zippoに印刷してもらうケースについては、「自分用だから絶対に問題ない」と一律に断定するのは適切ではありません。
確実性を重視するなら、自分で撮影・制作した画像、権利者から許諾を得た画像、または加工・グッズ製作まで認められていることを確認できる素材を使うのが安全です。あわせて製作業者の利用規約を確認し、第三者の著作物を使った個人用グッズの製作を受け付けているか確認しましょう。
なお、具体的な画像や製作方法によって法的評価は変わります。高価な製作を行う場合や、権利関係に不安が残る場合は、権利者への確認や著作権に詳しい専門家への相談を検討すると安心です。


コメント