ウェブサーバにアクセスする際、私たちは普段何気なくブラウザを使っていますが、その背後でどのような通信が行われているのでしょうか?今回は、OSIモデルに基づき、HTTPとTCPの役割について分かりやすく説明します。
1. OSIモデルとは?
OSI(Open Systems Interconnection)モデルは、ネットワーク通信を7つの階層に分けて、それぞれの階層でどのような処理が行われるのかを示すモデルです。これにより、複雑な通信の流れを理解しやすくします。
2. HTTPとTCPの役割
ウェブブラウザがウェブページを表示するためには、いくつかの通信プロトコルが関与します。代表的なものがHTTPとTCPです。
HTTP(Hypertext Transfer Protocol)は、アプリケーション層のプロトコルで、ウェブページを表示するためのデータ(HTML、画像、動画など)を取得するために使用されます。HTTPは、ブラウザとウェブサーバ間でリクエストとレスポンスを交換するためのルールを定めています。
TCP(Transmission Control Protocol)は、トランスポート層のプロトコルで、データをパケットに分けて送信し、送信したデータが正しく届いたかを確認する役割を担っています。TCPは、データの信頼性を保証するため、再送要求や確認応答を行います。
3. HTTPとTCPの連携
実際にウェブページにアクセスする際、まずブラウザはDNSを使ってウェブサーバのIPアドレスを調べ、その後TCPを使ってサーバに接続します。TCPは、接続が確立されると、HTTPリクエストを送る準備を整えます。
HTTPリクエストがウェブサーバに送信され、サーバがHTTPレスポンスを返すと、そのレスポンスは再びTCPパケットとして分割され、ブラウザに届けられます。これらが組み合わさることで、私たちがウェブページを見ることができるのです。
4. 通信の流れ
ウェブページがブラウザに表示される流れは以下の通りです。
- ブラウザがウェブサーバのIPアドレスを調べる。
- ブラウザがTCPを使ってサーバに接続する。
- ブラウザがHTTPリクエストを送信する。
- サーバがHTTPレスポンスを返す。
- TCPでレスポンスデータがブラウザに届けられ、ウェブページが表示される。
5. まとめ
ウェブサーバとクライアントの間で行われる通信は、HTTPとTCPが重要な役割を担っています。HTTPがウェブページのデータをやり取りし、TCPがそのデータが正確に届くことを保証します。このように、各プロトコルが連携して、スムーズなウェブ閲覧を実現しているのです。

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