築古戸建ては5万円で手放すべき?150万円査定との比較と「住み続ける・現況売却・解体」を判断する方法

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築40~50年を超える地方の戸建てを所有していると、「今は普通に住めるのだから手放すのはもったいない」「しかし将来の修繕や管理を考えると、買い手がいるうちに売ったほうがよいのではないか」という迷いが生じることがあります。特に旧耐震、残置物が多い、下水道未接続、災害リスクのある区域、需要が少ない地域といった条件が重なると、不動産会社によって査定結果が大きく異なることも珍しくありません。

たとえば「現況のまま5万円で買いたい」という話と、「残置物を撤去すれば仲介で150万円程度を目指せる」という話が同時に出た場合、比べるべきなのは5万円と150万円という表面上の価格だけではありません。手元に最終的にいくら残るのか、売れるまでに何をしなければならないのか、成約しなかった場合にどの程度の負担が残るのかまで含めて比較する必要があります。

この記事では、築古戸建てを安価で手放すべきか迷った場合に、売却価格、仲介手数料、残置物処分、解体費、固定資産税、将来の修繕リスク、生活上の負担などを整理し、後悔しにくい判断をする方法を解説します。

  1. 「5万円」と「150万円」は同じ条件の価格とは限らない
  2. 800万円以下の物件は仲介手数料の特例に注意する
  3. 隣の土地が200万円で売り出されていても「自分の土地も200万円」とは限らない
  4. 150万円査定も「150万円で確実に売れる」という意味ではない
  5. 「現況のまま100万円前後で売れる可能性」も一度は検討する価値がある
  6. 残置物50万円を先に払う前に「現況売却できる価格」を確認する
  7. 「解体しないと売れない」と決めつけないほうがよい
  8. 固定資産税が年2万5,000円でも「持ち続けるコスト」は税金だけではない
  9. 月5万円貯金できるなら「修繕積立」という選択肢もある
  10. 「まだ住める家を手放す」のは損とは限らない
  11. 判断するときは過去の400万円ではなく「今日から先」を比較する
  12. 「5万円で買いたい人が今いる」という事実には価値がある
  13. 売却を試すなら「期限を決める」と迷いが減る
  14. 比較するなら「手取り額」と「やること」を1枚の表にする
  15. 150万円で売却した場合の税金も確認する
  16. 手放すことを考える十分な理由は「家が壊れていること」だけではない
  17. 空き家にして長期間保留する選択は慎重に考える
  18. 後悔を減らすために契約前に行いたい5つの確認
  19. まとめ:5万円で即決する前に「現況のまま市場で売れる価格」を一度確認する

「5万円」と「150万円」は同じ条件の価格とは限らない

最初に確認したいのは、複数の提示価格が同じ引渡し条件なのかという点です。「5万円なら現況のまま買う」という話と、「150万円程度で仲介できるが残置物を撤去して引き渡す」という話では、実質的には別の商品を比較しているようなものです。

たとえば150万円で売却できても、残置物処分に50万円、仲介手数料や登記関係などに数十万円かかれば、手取り額は大きく減ります。一方、5万円の売却でも、売主側が仲介手数料を負担する契約になっていれば、売却代金より費用のほうが大きくなる可能性があります。

したがって不動産会社には「査定価格はいくらですか」だけでなく、「この条件で成約した場合、売主の最終的な手取りはいくらになる予定ですか」と書面で見積もってもらうことが重要です。

比較項目 低価格の現況売却 片付け後の仲介売却
売却価格 低くなりやすい 高くなる可能性がある
残置物撤去 買主負担にできる場合がある 売主負担を求められる場合がある
売却までの期間 買主が決まっていれば短い可能性 買主募集が必要
売れないリスク 比較的小さい 価格次第で長期化する可能性
手取り額 費用次第ではマイナスもあり得る 撤去費などを差し引いて比較する必要がある

800万円以下の物件は仲介手数料の特例に注意する

低価格の不動産を売却するときは、仲介手数料について特に確認が必要です。国土交通省によると、2024年7月1日以降、売買価格が800万円以下の「低廉な空家等」について、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受け取れる仲介手数料の上限は、一定の条件の下で税込33万円となっています。なお、この特例は使用中の物件も対象となり得ます。

これは「必ず33万円支払う」という意味ではなく、あくまで上限です。実際の仲介手数料は媒介契約時などに上限の範囲で合意します。

そのため、たとえば5万円で売却するケースでも、仲介手数料その他の費用を売主が負担する条件なら、売却代金5万円を受け取って終了するとは限りません。契約前に仲介手数料、登記関連費用、測量費、残置物費用などを一覧にしてもらい、持ち出し額を確認してください。

[参照] 国土交通省「不動産取引に関するお知らせ・仲介手数料」

隣の土地が200万円で売り出されていても「自分の土地も200万円」とは限らない

近所に「30坪・200万円」の売地があると、自分の土地が35坪なら200万円前後ではないかと考えたくなります。しかし、不動産価格を判断するときに重要なのは売出価格ではなく、実際にいくらで成約したかです。

200万円で1年間売れていない土地なら、200万円は「所有者が希望している価格」であって、市場が認めた価格とは限りません。逆に、広告方法が限定されていたため売れていないだけという可能性もあります。

さらに同じ地域・同程度の面積でも、接道条件、土地の形状、上下水道、土砂災害リスク、墓地など周辺環境、建物の状態、解体費用などによって価格は変化します。

相場を確認するときは、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で周辺の不動産取引価格情報や成約価格情報を調べる方法があります。同サイトでは地価公示や防災情報なども確認できます。

[参照] 国土交通省「不動産情報ライブラリ」

150万円査定も「150万円で確実に売れる」という意味ではない

仲介会社から「150万円程度が適正」と言われた場合にも、その言葉を「150万円で必ず売れる」と解釈しないことが重要です。買取価格と仲介の査定価格は意味が異なります。

買取では不動産会社自身が買主になるため、価格が合意できれば比較的早く契約に進めます。一方、仲介の査定価格は「この程度で市場に出して買主を探してみる」という性質があり、最終的な成約価格や成約時期は保証されません。

そこで仲介を選ぶなら、150万円という数字だけでなく、「最初はいくらで販売するのか」「同条件の成約事例はあるか」「何か月売れなければ価格を下げるか」「残置物ありのまま掲載できないか」まで確認するとよいでしょう。

たとえば150万円で3か月販売し、反応がなければ120万円、さらに一定期間で100万円へ見直すなど、期限と価格をあらかじめ決めておけば、売却活動がいつまでも続く状態を防ぎやすくなります。

「現況のまま100万円前後で売れる可能性」も一度は検討する価値がある

残置物を完全に撤去してから売る方法と、極端に安く5万円で処分する方法の間には、現況のまま市場へ出すという中間案があります。

築古戸建てを自分で改修する個人、DIY目的の購入者、不動産投資家、土地利用を目的とする買主などは、一般的な住宅購入者とは異なる基準で物件を検討する場合があります。そのため、旧耐震や残置物があるからといって必ず解体しなければ売れないとは限りません。

たとえば不動産会社と相談し、「建物・設備は現況渡し」「残置物の扱いは買主と協議」「土地建物の状態を明示したうえで100万~150万円程度から一定期間販売」といった方法を検討する余地があります。

ただし、売主が把握している雨漏り、腐食、設備故障、境界や上下水道の状況などを意図的に隠してよいわけではありません。現況売買だから何を説明しなくてもよいということではないため、告知内容や契約条項は宅地建物取引業者などの専門家と整理してください。

残置物50万円を先に払う前に「現況売却できる価格」を確認する

残置物撤去に数十万円かかる場合は、先に全額を支払って片付ける前に、残置物ありとなしで売却価格がどの程度変わるかを確認することが重要です。

たとえば残置物ありなら100万円、撤去後なら150万円と査定され、撤去費用が50万円なら、単純計算では売主の経済的な差はほぼありません。それなら時間と精神的負担を考慮して現況売却を選ぶ合理性もあります。

反対に、残置物撤去費が30万円で、撤去前50万円、撤去後150万円という査定なら、片付ける経済的メリットが大きくなります。

処分を依頼する場合も、一社の見積もりだけで50万円と決めず、可能なら複数社から見積もりを取ります。物量、家電、家具、搬出経路、車両台数などで費用は変わるためです。

「解体しないと売れない」と決めつけないほうがよい

古い家だからといって、売却前に必ず売主が解体しなければならないわけではありません。古家付き土地として売る方法、現況の中古戸建てとして売る方法、買主が取得後に解体する条件で売る方法もあります。

解体に200万円かかり、土地の売却価格が200万円前後しか見込めないなら、売主が解体してから売る方法は資金面で大きなリスクがあります。解体したのに土地がすぐ売れなければ、解体費を先に負担したうえで土地を保有し続けることになります。

さらに住宅を取り壊すと、土地に適用されていた住宅用地の固定資産税の特例が適用されなくなり、翌年度以降の土地の固定資産税が上がる場合があります。小規模住宅用地では、一定の要件の下で200平方メートル以下の部分について固定資産税の課税標準が6分の1となる特例があります。

そのため、「売れる契約が決まってから解体する」「買主負担で解体する」「古家付きで売る」といった選択肢も不動産会社に確認する価値があります。

[参照] 国土交通省「住宅用地特例について」

固定資産税が年2万5,000円でも「持ち続けるコスト」は税金だけではない

年間の固定資産税が2万5,000円程度なら、税金だけを見ると保有負担はそれほど大きく感じないかもしれません。しかし築古戸建ての継続保有を考える場合は、固定資産税以外も含める必要があります。

たとえば屋根、外壁、給湯設備、水道設備、電気設備、雨漏り、シロアリ、庭木などに突発的な費用が発生する可能性があります。築49年で長期間大規模修繕をしていない住宅なら、「今住めている」という事実と「今後5年、10年も大きな費用なく住める」という予測は分けて考えるべきです。

また、管理そのものが強い精神的負担になっている場合には、草木の管理、ゴミ処分、近隣対応、修理業者への連絡なども実質的な保有コストです。お金だけでなく、時間と心理的負担をコストとして計算すると判断が変わることがあります。

月5万円貯金できるなら「修繕積立」という選択肢もある

一方、現在の家に住み続ける選択にも合理性があります。家賃が不要または非常に低い負担で住めており、月5万円程度を無理なく貯金できるのであれば、年間60万円を住宅修繕用として積み立てることができます。

2年間なら120万円、3年間なら180万円です。突然の設備交換などに備える資金を作れるため、「修繕費がないから今すぐ売らなければならない」とまでは言えません。

ただし重要なのは、その家で今後も暮らしたいのかです。修繕資金を作れることと、その地域・家で生活を続けることを望んでいるかは別問題です。

経済面だけなら住み続けることが有利でも、その暮らしを5年後、10年後にも続けたいと思えないのであれば、早めに売却へ進む判断にも十分な理由があります。

「まだ住める家を手放す」のは損とは限らない

不動産の判断では、「使える物を捨てるのはもったいない」という感覚が強く働きます。しかし、住宅の価値は建物の状態だけで決まるものではありません。

たとえば一軒家の広さを活用した趣味があり、その家だから実現できる生活を強く望んでいるなら、それは保有する明確なメリットです。一方で、実際にはその計画を長期間実行しておらず、家や地域を管理する負担のほうを毎日のように感じているなら、「可能性としてのメリット」と「現在発生している負担」を同じ重さで比較しないことも大切です。

「いつか水槽をたくさん置きたい」といった将来の選択肢には価値があります。しかし、その選択肢を維持するために今後何年も住宅の管理責任を引き受ける価値が自分にあるのか、という問いに置き換えると整理しやすくなります。

判断するときは過去の400万円ではなく「今日から先」を比較する

14年前に400万円で購入した住宅を5万円や100万円で売ると、「大きく損をした」という感覚になりやすいものです。しかし、今後の判断では過去の購入価格はできるだけ切り離して考える必要があります。

400万円はすでに支払った費用であり、その代わりに14年間住居として利用しています。今日の判断で比較すべきなのは、「今日売る場合の手取りと今後の生活」と「今日売らずに今後所有する場合の費用と生活」です。

たとえば今100万円で売れる住宅を、「400万円で買ったから安すぎる」と所有し続けた結果、数年後に大規模修繕が必要になり、そのとき50万円でしか売れなくなる可能性もあります。反対に、今売らずに修繕しながら10年間快適に暮らせれば、住居費という面では大きな価値を得られる可能性があります。

過去の購入価格ではなく、今後5~10年間の選択肢を比較することが重要です。

「5万円で買いたい人が今いる」という事実には価値がある

需要が少ない地域の築古戸建てでは、実際に買う意思のある人が存在すること自体に価値があります。査定額が150万円でも買主が現れなければ売却は成立しません。

その意味では、5万円という申し出を単純に無価値と考える必要はありません。特に現況引渡し、残置物処分不要、短期間で決済可能など、売主に有利な条件が含まれるなら、金額以上の価値があります。

ただし、買い手が今いることと、今すぐ5万円で契約しなければならないことは別です。すでに別の不動産会社から150万円程度で仲介できる可能性を示されているなら、その情報を得た時点で一度条件を比較し直す合理性があります。

たとえば5万円の話をすぐ断らず、「別の仲介会社から150万円程度で販売できる可能性を提示されたため、いったん市場で販売してみる」と伝え、一定期間だけ仲介販売を試す方法もあります。

売却を試すなら「期限を決める」と迷いが減る

住み続けるか売るかを一生分まとめて決めようとすると、判断が難しくなります。そこで、売却活動だけを期間限定で試す方法があります。

たとえば「3か月または6か月だけ現況のまま仲介で販売する」「その間に一定額以上の申し込みがあれば売る」「なければ住み続ける選択を再検討する」と決めます。

仮に150万円で販売を開始して100万円の購入申し込みが入れば、「実際に100万円で買いたい人がいる」という市場情報を得られます。反対に半年間ほとんど問い合わせがなければ、「5万円でも買主がいることの価値」がより明確になります。

査定だけでは分からない市場価格を確認する意味でも、資金を先に大量投入せず、現況のまま一定期間売りに出せるかを仲介会社へ相談する方法は検討価値があります。

比較するなら「手取り額」と「やること」を1枚の表にする

迷っているときは、選択肢を感覚ではなく数字と作業量で整理すると判断しやすくなります。たとえば次のような表を作ります。

選択肢 想定手取り 先に必要な費用 必要な作業 不確実性
5万円で現況売却 諸費用次第で0円以下の可能性 要確認 比較的少ない 買主がいるなら低め
100~150万円で現況仲介 成約価格-諸費用 少なめにできる可能性 内覧・契約対応など 買主が見つかるか不明
残置物撤去後150万円前後 撤去費・仲介費等を引いた金額 数十万円 業者手配が必要 撤去しても売れる保証はない
解体して土地売却 土地価格-解体費-諸費用 非常に大きい 解体業者等の手配 土地が売れ残る可能性
住み続ける 売却代金なし 修繕積立が必要 管理・ゴミ・庭・修繕 将来の修繕費が不明

この比較をすると、「最も高く売れる案」が必ずしも「最も良い案」ではないことが分かります。数十万円多く得るために、大きな先行投資や長期間のストレスを引き受けるのであれば、それが自分に合うかを考える必要があります。

150万円で売却した場合の税金も確認する

土地や建物を売却した場合、税務上は単純に「150万円受け取ったから150万円が利益」と計算するわけではありません。国税庁によると、土地・建物の譲渡所得は基本的に譲渡価額-取得費-譲渡費用などによって計算します。

取得費には購入代金などが関係しますが、建物部分については所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。また、取得費が分からない場合などには、売却金額の5%相当額を概算取得費として計算できる制度があります。

14年前の購入時の売買契約書、仲介手数料の領収書、登記費用などの資料が残っている場合は処分せず保管しておきましょう。実際の税額は土地・建物への購入代金の配分や居住用財産の特例の適用可否などによって変わるため、売却時には税務署や税理士へ確認するのが確実です。

[参照] 国税庁「取得費が分からないとき」

手放すことを考える十分な理由は「家が壊れていること」だけではない

家を手放すために、「倒壊寸前」「修理不能」といった決定的な理由が必要だと考えることがあります。しかし不動産を所有し続けるかどうかは、建物の欠陥だけで決めるものではありません。

その地域で今後も生活したいと思えない、住宅や庭を管理することが継続的な負担になっている、将来の修繕リスクを引き受けたくない、別の生活拠点へ移りたいという理由も、所有を見直す十分な材料です。

反対に、「一軒家で暮らすことが非常に好き」「趣味のスペースとして具体的に活用したい」「現在の住居費の安さが大きなメリットになっている」という気持ちが強ければ、それは住み続ける理由になります。

重要なのは「売るための大きな欠陥を探す」ことではなく、今後5年間をこの家で過ごしたいかという視点で考えることです。

空き家にして長期間保留する選択は慎重に考える

迷った結果、「とりあえず実家へ移り、家はそのまま残しておく」という選択もできます。しかし、誰も住まない住宅は定期的な管理が必要です。

国土交通省は、空き家を放置すると倒壊、外壁材の落下、害虫、悪臭、不法侵入、枝の越境などのリスクがあると案内しています。また、管理不全空家や特定空家として自治体から指導を受け、改善されず勧告を受けた場合には、土地の住宅用地特例が適用されなくなる制度もあります。

したがって、引っ越した後に「売るかどうかは何年後かに考える」という状態は、現在より管理負担が大きくなる場合があります。実家へ移るのであれば、同時に売却活動を進める、管理業者を決めるなど、空き家になった後の方針も用意しておくことが重要です。

[参照] 国土交通省「空き家を放置するリスク」

後悔を減らすために契約前に行いたい5つの確認

築古戸建てを極端に安く手放すか迷っている場合は、契約前に最低限、次の確認をしておくと判断材料がそろいます。

1つ目は、5万円案の最終持ち出し額を文書でもらうこと。売買価格、仲介手数料、登記関係、残置物、測量、その他費用を含め、売主が最終的にいくら支払い、いくら受け取るのかを明確にします。

2つ目は、150万円案についても同じ形式で手取り見込みを出してもらうこと。残置物処分費を50万円とするなら、その見積もり根拠も確認します。

3つ目は、残置物を撤去しない現況売却が可能か確認すること。100万円や150万円に近い価格から一定期間販売できるなら、中間案として検討できます。

4つ目は、国土交通省の不動産情報ライブラリなどで周辺の成約事例を見ること。近所の売出価格だけで土地相場を決めないようにします。

5つ目は、売却活動に期限を設定すること。たとえば3~6か月試し、希望額で買主が現れなければ価格を下げるか、現在の買主との取引を再検討します。

まとめ:5万円で即決する前に「現況のまま市場で売れる価格」を一度確認する

築49年前後の住宅で、旧耐震、残置物、下水道未接続、災害リスクなどの条件が重なっていても、現状で居住できるからといって価値がゼロとは限りません。一方、「住める」という理由だけで今後も所有し続ける必要があるわけでもありません。

5万円の買い手がいる一方で、別の宅地建物取引業者から150万円程度で仲介できる可能性を提示されたのであれば、5万円の契約を急ぐ前に、残置物を残した現況の状態でどの程度の価格なら市場に出せるかを確認する価値があります。

特に、解体費200万円や残置物撤去費50万円などを先に支払う案は、売却が決まらなかったときのリスクがあります。古家付き・現況渡しで販売できる可能性を確認してから、大きな費用を投入する順番でも遅くありません。

また、売るか住み続けるかは「今家が壊れているか」だけで判断する必要はありません。今後もその地域で暮らしたいか、家や庭を管理できるか、修繕リスクを引き受けたいか、一軒家のメリットを実際に活用したいかという今後5~10年の生活で比較することが大切です。

最終的には、①5万円案の手取り・持ち出し額、②100~150万円前後で現況仲介した場合の手取り、③残置物撤去後に売った場合の手取り、④住み続けた場合の5年間の修繕・管理費という4案を数字にして並べると判断しやすくなります。査定価格だけではなく、「いくら残るか」「何をしなければならないか」「その生活を今後も望むか」の3点で比較することが、後悔を減らすポイントです。

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