CLIP STUDIO PAINTでは、ブラシを重ねた部分だけ色が濃くなる通常の描画とは別に、重なった部分が白くつながるような特殊なブラシ表現を作ることができます。スタンプ風のブラシや、白い粒が連続する質感ブラシなどでよく使われる表現です。
しかし、ブラシの合成モードを「比較(濃度)」に変更するだけでは、期待したような黒が消える効果にならない場合があります。この記事では、重ねた部分の黒色が描画されず、白い部分がつながるブラシを作るための設定方法を詳しく解説します。
重ねた部分が黒くならないブラシの仕組み
CLIP STUDIO PAINTのブラシは、単純に色を重ねているだけではなく、ブラシ先端画像の不透明度や合成方法によって結果が変化します。
重なった部分を白く見せたい場合は、単純な描画色の合成ではなく、ブラシ先端画像の透明部分や合成モードを利用して作成する必要があります。
例えば黒い線を何度も描いても黒が濃くならず、白い部分だけが残るようなブラシは、ブラシ画像そのものに工夫がされています。
ブラシ先端画像を作成する
まず、新規キャンバスでブラシに使用する形状を作成します。
ポイントは、黒く描画したい部分と透明部分を明確に分けることです。白色で描いた部分は背景色ではなく、ブラシ画像として利用されるため、透明部分との違いを意識して作成します。
例えば、円形のブラシを作る場合は、黒い円の中央に透明部分や白い抜けを作ることで、スタンプが重なった時に独特な模様になります。
ブラシ登録時の重要な設定
作成した画像をブラシ先端として登録した後、ツールプロパティの詳細設定を開きます。
特に確認したい項目は以下です。
| 設定項目 | 推奨設定 |
|---|---|
| ブラシ先端 | 作成した画像を登録 |
| 不透明度 | 必要に応じて調整 |
| 合成モード | 目的に合わせて変更 |
| 間隔 | ブラシの重なり具合を調整 |
「比較(濃度)」は明るさや濃度を比較して表示する機能ですが、ブラシ先端画像の作り方や描画色によっては黒が普通に残る場合があります。
比較(濃度)だけでは黒が消えない理由
「比較(濃度)」は、下にある色とブラシ色を比較して、濃い方や薄い方を表示する合成方法です。そのため、白い部分を作りたい場合でも、黒色のブラシでは黒が優先されることがあります。
例えば黒い円形ブラシを同じ場所に2回押した場合、比較結果によっては黒が残り、白い抜けにはなりません。
白くつながるような効果を作る場合は、合成モードだけではなく、ブラシ先端画像のアルファ(透明度)や消去系の設定を組み合わせることが重要です。
白い部分がつながるブラシを作る具体的な方法
代表的な方法として、ブラシ先端画像に白い形状を登録し、描画色ではなく透明部分を利用したブラシにする方法があります。
また、ブラシ設定の「消しゴム設定」や「透明色で描画する設定」を利用すると、重なった部分を削るような表現も可能です。
例えば、黒いインクの上に白い穴が開くようなブラシを作りたい場合、白色で描くブラシを作るのではなく、透明部分を持ったブラシ先端を作成すると自然な抜け表現になります。
ブラシの間隔設定でも見た目は変わる
ブラシの「間隔」が狭すぎると、スタンプが連続して完全な線になります。逆に間隔を広げると、個々のブラシ形状が見えやすくなります。
重なり部分の表現を確認するときは、間隔を調整しながら試すことがおすすめです。
例えば粒状ブラシなら間隔を大きくすると粒同士の境界が見え、白い抜け部分を活かしたデザインになります。
まとめ
CLIP STUDIO PAINTで重ねても黒くならず、白い部分がつながるブラシを作るには、「比較(濃度)」だけを変更するのではなく、ブラシ先端画像の作り方や透明部分の設定が重要です。
ブラシ先端に透明部分を含める、消去系の設定を利用する、間隔を調整することで、スタンプの重なりを利用した独特なブラシ表現を作成できます。
目的のブラシに近い見た目を作るには、合成モードだけでなくブラシ画像そのものを調整することがポイントです。

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