ヤマハルーターを複数台使い、有線・無線両方の通信経路を確保する設定は、L2/L3の理解とルーティング設定がポイントです。ここでは、RTX1210とRTX830を用いたネットワーク構成で、有線優先かつ無線に自動切替が可能な環境を作る方法を解説します。
ネットワーク構成の整理
今回の構成は以下の通りです。
- ルーター: RTX1210(IP:192.168.1.1)とRTX830(IP:192.168.2.1)
- 無線ユニット: A(192.168.230.10)とB(192.168.230.11)、同一セグメント
- ルーターは別セグメント、無線ユニットは同一セグメント
目標は各ルーター間通信と、ルーター経由で無線ユニットへの通信確保です。有線が切断された場合に無線経路に自動切替できる構成を想定しています。
ルーティング設定の基本
ルーター間通信は、スタティックルートやOSPFなどの動的ルーティングを使用できます。今回は簡単にスタティックルートを例示します。
RTX1210側:
ip route 192.168.2.0/24 gateway 192.168.1.x
RTX830側:
ip route 192.168.1.0/24 gateway 192.168.2.x
これにより、ルーター間の基本通信が確立します。
無線ユニットへの到達
無線ユニットが同一セグメントにあるため、VLANやブリッジを用いてルーターから到達できるように設定します。
例としてRTX1210で無線ユニットAに接続する場合:
bridge create br0 lan1 lan2
ip address 192.168.230.1/24 br0
同様にRTX830側でもブリッジを作成し、無線ユニットBに対応します。これにより、同一セグメント内で通信可能となります。
有線優先・無線バックアップの実現
ヤマハルーターには『優先インターフェース』の設定があります。これを利用して有線優先、無線は障害時に切替えを行う構成にできます。
ip route 0.0.0.0/0 gateway <有線側IP> priority 1
ip route 0.0.0.0/0 gateway <無線側IP> priority 10
priorityの値が低いルートが優先されます。これにより、有線が正常な場合はそちらを使用し、有線断線時に無線経由で通信が自動で切替わります。
L2TPv3やVLANの活用
ルーター間のセグメントを透過的に接続したい場合、L2TPv3でトンネルを作成し、VLANを透過させる方法もあります。
ただし、今回の構成ではスタティックルートとブリッジ設定で十分に目的は達成可能です。トンネルやVLANはセキュリティや分離が必要な場合に検討してください。
まとめ
RTX1210とRTX830を用いたルーター構成では、スタティックルートとブリッジを組み合わせることで、ルーター間通信および無線ユニットへの到達が可能です。有線優先・無線バックアップはルートのpriority設定で実現できます。L2TPv3やVLANは必要に応じて導入し、テスト段階では基本構成で通信確認するのが最も簡単です。


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