家庭のWi-Fiルーターやインターネット回線の機器を見ていると、「Aterm」という名前を目にすることがあります。AtermはWi-Fiや通信方式そのものを表す一般用語ではなく、NECグループが展開している通信機器の製品ブランドです。
読み方は「アターム」ではなく「エーターム」です。名前は英語の「Advanced Terminal」をもとに作られた造語で、1988年から続いている歴史の長いブランドです。
現在はWi-Fiホームルーターやモバイルルーターなどで広く使われているため、「Atermとはルーターの種類なのか」「何の略なのか」と疑問に感じることもあります。ここでは名前の意味から、NECとの関係、ルーターとの違いまで整理します。
Atermの意味は「Advanced Terminal」をもとにした造語
Atermという名称は、NECのAterm公式サイトによると「Advanced Terminal」をもとにした造語です。「Aterm」という一つの英単語が存在し、その日本語訳が決まっているわけではありません。
「Advanced」は「高度な」「先進的な」、「Terminal」は通信分野などで「端末」を意味する言葉です。そのため語源からイメージするなら、「先進的な端末」といったニュアンスを持つブランド名と考えると分かりやすいでしょう。
公式サイトでも名称の由来が紹介されています。[参照] Aterm Station「Atermトリビア」
Atermの読み方は「エーターム」
Atermの正式な読み方は「エーターム」です。アルファベットだけを見ると「アターム」などと読みたくなることがありますが、公式に「エーターム」と案内されています。
名称の由来となっている「Advanced」の頭文字であるAを「エー」と読み、後半のtermを組み合わせて「エーターム」と覚えると分かりやすくなります。
製品を検索するときも「Aterm」または「エーターム」と入力すれば、公式の製品情報や設定方法を探しやすくなります。
AtermはNECグループの通信機器ブランド
Atermは、現在NECグループで情報通信機器を手掛けるNECプラットフォームズ株式会社が提供している製品ブランドです。家庭向けのWi-Fiルーターやモバイルルーターだけでなく、通信事業者などに提供される機器にもAtermブランドが使われています。
つまり、Atermは「Wi-Fi」という通信規格の名称でも、「ルーター」という機器の一般名称でもありません。NEC系の通信製品につけられているブランド名です。
公式ブランドページでは、AtermがNECプラットフォームズの製品ブランドであることや、家庭向けWi-Fiルーターなどを展開していることが説明されています。[参照] Aterm Station「Atermって何?どんなブランド?」
「Aterm=Wi-Fiルーター」と考えてよいのか
現在Atermという名前を見かける代表的な製品がWi-Fiルーターなので、日常会話では「Aterm=NECのWi-Fiルーター」というイメージでも大きく外れません。しかし厳密には、AtermはWi-Fiルーターだけを意味する名称ではありません。
例えば家庭用の無線LANホームルーター、モバイルルーター、通信事業者向け機器など、複数種類の通信製品にAtermブランドが使われています。
したがって「Atermを使っています」と言われただけでは、具体的にどのルーターなのかまでは分かりません。設定方法や故障について調べる場合には、Atermの後ろにある型番まで確認することが重要です。
Atermの歴史は1988年から始まっている
Atermブランドの初号機は、1988年4月に発売された「Aterm 100」です。当時は現在の家庭用Wi-Fiルーターではなく、ISDN用のターミナルアダプタとして登場しました。
その後、インターネット接続環境の変化に合わせて、ダイヤルアップ、ブロードバンド、無線LAN、Wi-Fiなどの通信機器へAtermシリーズが広がっていきました。
そのため「Advanced Terminal」という名前は、現在のWi-Fiルーターだけを前提に付けられた名称ではありません。通信端末ブランドとして始まり、時代とともに製品の役割が変化してきたと理解すると名称の由来も分かりやすくなります。[参照] Aterm Station「Atermの歩み」
AtermとWi-Fiの違い
AtermとWi-Fiは意味がまったく異なります。Atermは製品ブランド名で、Wi-Fiは無線LANによる通信に関係する規格・認証ブランドとして使われる名称です。
例えば「AtermのWi-Fiルーター」という表現なら、「Atermブランドで販売されているWi-Fiルーター」という意味になります。自動車でいえば、メーカーや車種のブランド名と、搭載されている技術の名称が別であるのと似ています。
スマートフォンのWi-Fi設定画面でAtermらしい名前が表示されている場合も、それ自体が新しい通信方式を意味しているわけではなく、Atermルーターから提供されている無線LANに接続しようとしている可能性があります。
Atermと「ルーター」の違い
ルーターは、異なるネットワークの間でデータを適切な宛先へ送る役割を持つ機器です。家庭ではインターネット回線と家庭内LANをつなぐ機器として利用されます。
これに対してAtermはブランド名です。そのため「ルーター」は機器の種類、「Aterm」は製品のブランドという関係になります。
例えばNECプラットフォームズのAtermにもルーターがありますし、他社にも別ブランドのルーターがあります。「Atermだからルーター」というより、「Atermブランドの製品の中にルーターがある」と理解するほうが正確です。
Atermの型番を見ると具体的な製品を特定できる
Aterm製品には「WX」や「WG」などから始まる型番が付いていることがあります。例えば本体のラベルや設定画面を見ると、「Aterm ○○○○」のような製品名を確認できます。
Wi-Fiがつながらない、管理画面へ入れない、初期化したい、ファームウェアを更新したいといった場合には、「Aterm」だけで検索するより正確な型番を一緒に検索するほうが適切なマニュアルへたどり着きやすくなります。
同じAtermブランドでも発売時期や機種によって設定画面、対応するWi-Fi規格、ボタン配置などが異なるためです。
AtermとAterm Stationの違い
検索すると「Aterm Station」という名前もよく表示されます。これはルーター本体の商品名ではなく、Atermシリーズの製品情報、サポート情報、マニュアルなどを提供する公式Webサイトです。
Aterm製品の設定方法や最新情報を確認したい場合には、Aterm Stationから機種を選んで調べることができます。
特にインターネット上には古い機種向けの設定方法や非公式情報も残っているため、トラブル解決では本体の型番を確認したうえで公式マニュアルを参照する方法が確実です。
Atermという名前を見かける主な場面
Atermという文字は、購入したWi-Fiルーター本体だけでなく、インターネット回線の契約時に提供・レンタルされた機器で見かけることもあります。
そのため、自分でNEC製ルーターを購入した覚えがなくても、自宅にAterm機器が設置されている場合があります。通信事業者向けにもAtermブランドの機器が提供されているためです。
また、中古ルーターや家族が以前設置した機器にAtermと書かれていることもあります。その場合も本体ラベルの型番を確認すれば、どのような機器なのかを調べられます。
まとめ:Atermは「Advanced Terminal」が由来のNEC系ブランド
Atermは「Advanced Terminal」をもとに作られた造語で、読み方は「エーターム」です。Wi-Fiやルーターという技術そのものの名称ではなく、NECグループのNECプラットフォームズが提供している通信機器の製品ブランドです。
Atermブランドは1988年の「Aterm 100」から始まり、現在では家庭用Wi-Fiルーターやモバイルルーターなどで広く知られています。そのため現在は「NEC系のWi-Fiルーターブランド」という理解が最も身近でしょう。
設定や故障について調べる場合は、「Aterm」というブランド名だけでなく本体に記載された型番も確認することが大切です。名前の意味だけを知りたい場合は、「Advanced Terminal由来の造語=Aterm(エーターム)」と覚えておけば分かりやすいでしょう。


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