研究用ソフトや測定機器の管理では、「データ取得が終わった瞬間に気付きたい」という場面がよくあります。しかし、古いソフトや研究機器では通知機能が搭載されていないことも多く、終了に気付くのが遅れてしまうケースがあります。そんな時に役立つのが、画面上の文字をOCRで認識し、特定の単語が表示されたら通知する仕組みです。
画面上の文字を認識して通知することは可能
現在ではOCR(文字認識)技術を使うことで、画面内の文字を自動的に読み取り、特定ワードを検出した際に通知を送ることが可能です。
例えば測定ソフトの画面に「Complete」「Finished」「測定終了」などの文字が出た瞬間に、音を鳴らしたり、LINE通知やメール通知を送る仕組みを作れます。
研究室や工場では実際によく使われている自動監視手法の一つです。
比較的簡単に使える代表的な方法
Power Automate Desktop
Windows環境ならMicrosoftの「Power Automate Desktop」が有名です。無料でも利用でき、OCR機能を使って画面監視ができます。
- 指定画面を定期チェック
- 特定文字を検出
- 通知音やメール送信
- LINE通知も可能
プログラミング不要で始めやすい点が特徴です。
Python+OCR
より柔軟に作りたい場合は、PythonとOCRライブラリを使う方法があります。
よく使われる組み合わせは以下です。
| 用途 | ライブラリ |
|---|---|
| 画面キャプチャ | pyautogui |
| OCR | Tesseract OCR |
| 通知 | plyer / LINE Notify |
例えば5秒ごとに画面を確認し、「Measurement Complete」が見つかったらスマホ通知を送ることもできます。
研究用途ではかなり実用的
実験装置や分析ソフトは、古いWindowsアプリであることも多く、API連携や通知機能が存在しないケースがあります。
その場合でもOCR監視なら「画面を見て判断する」という人間の作業を自動化できるため、かなり相性が良いです。
特に以下のような用途で使われています。
- 測定終了監視
- エラー表示監視
- 温度異常監視
- 解析完了通知
- ジョブ終了通知
実際に構築する時の注意点
OCRは万能ではないため、画面のフォントや背景色によって認識率が変わります。
例えば以下の条件では精度が落ちやすくなります。
- 小さい文字
- 暗い背景
- 半透明UI
- 文字が点滅する
- 解像度変更
そのため、「終了時に表示される固定文言」を狙うと成功しやすいです。
もっと簡単な代替方法もある
もし測定ソフトがログファイルを書き出している場合は、OCRよりファイル監視のほうが安定します。
例えばCSVファイルが生成されたら通知する、テキストログに「Complete」が追加されたら通知する、といった方法です。
これはOCRより軽量で誤認識も少ないため、研究用途ではこちらが推奨されることもあります。
初心者におすすめの構成
プログラミング経験が少ない場合は、まず以下の順番がおすすめです。
- Power Automate Desktopを試す
- OCR監視を作る
- 通知だけLINEやメール化
- 必要ならPython化
これだけでもかなり便利になり、夜間測定や長時間測定のストレスが減ります。
まとめ
画面上の文字をOCRで認識し、特定ワードが出たら通知する仕組みは実際に存在し、研究用途でも十分実用的です。Power Automate Desktopのようなノーコードツールから、Python+OCRによる本格自動化まで方法はいくつかあります。まずは「終了時に表示される文字」を固定で監視するところから始めると、比較的簡単に導入できるでしょう。


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