Blenderでアニメーションを作成していると、「30秒時点の姿だけを取り出して、その後は通常のオブジェクトとして移動や編集をしたい」と考えることがあります。アニメーションによって変化しているモデルを、途中の状態で固定したい場面は映像制作や3D制作ではよくあります。
Blenderには、特定のフレームの状態をメッシュとして取り出したり、アニメーションの影響を適用して通常のオブジェクトに変換したりする方法があります。この記事では、アニメーション途中の状態を保存して自由に扱うための具体的な方法を解説します。
Blenderでアニメーション途中の状態を固定する基本的な考え方
Blenderのアニメーションは、キーフレームやモディファイア、シミュレーションなどによってオブジェクトの状態を時間ごとに変化させています。
通常の状態では、30秒時点で見えている形も「その瞬間の計算結果」であり、オブジェクト自体がその形状に変化して保存されているわけではありません。
そのため、途中の状態を別のオブジェクトとして利用したい場合は、そのフレームの状態を確定させてメッシュ化する作業が必要になります。
方法1:現在のフレームの状態を複製してオブジェクト化する
最も簡単な方法は、欲しい状態のフレームへ移動してからオブジェクトを複製する方法です。
例えば30秒時点の状態を取り出したい場合は、タイムラインを30秒のフレームまで移動します。その状態でオブジェクトを選択し、複製を作成します。
- タイムラインで目的のフレームへ移動する
- 対象オブジェクトを選択する
- 「Shift+D」で複製する
- 必要に応じてアニメーション情報を削除する
ただし、この方法ではアーマチュアによる変形やモディファイアの結果が完全に固定されない場合があります。その場合は次の「適用」作業を行います。
方法2:アニメーション結果をメッシュとして適用する
アニメーションによる変形結果を完全に固定したい場合は、現在表示されている状態をメッシュとして確定させます。
基本的な流れは、対象フレームへ移動した後にオブジェクトを複製し、複製した側へ変形結果を適用するという手順です。
例えばキャラクターが歩いている途中のポーズを取り出したい場合、現在のポーズ状態をメッシュ化することで、その姿勢のキャラクターモデルを通常の3Dオブジェクトとして扱えるようになります。
モディファイアを固定する場合
サブディビジョンサーフェスやディスプレイスメントなどのモディファイアを使用している場合は、モディファイア欄から「適用」を実行します。
これにより、計算によって作られていた形状が実際のメッシュデータとして保存されます。適用後は通常のオブジェクトと同じように編集できます。
方法3:アーマチュアアニメーションの途中ポーズを保存する
キャラクターなどのボーンアニメーションの場合は、単純な複製だけではポーズを固定できません。アーマチュアの影響をメッシュへ反映する必要があります。
一般的には、目的のフレームでポーズを決めた状態にしてから、メッシュオブジェクトを複製し、アーマチュア変形を適用します。
例えば走っているキャラクターの30フレーム目の姿だけを別モデルとして使いたい場合、この方法で「走っている途中のポーズの静止モデル」を作成できます。
シミュレーション途中の状態を保存する場合の注意点
流体、布、煙、破壊シミュレーションなどの場合は、通常のキーフレームアニメーションとは仕組みが異なります。
このような場合は、目的のフレームでシミュレーション結果を表示した後、必要に応じてメッシュ化やキャッシュ保存を行います。
例えば布が風になびいている30秒時点の形を固定したい場合、そのフレームのシミュレーション結果を適用することで、動かない布オブジェクトとして利用できます。
作業時に注意したいポイント
途中状態をオブジェクト化すると、元のアニメーションとの関係が切れることがあります。そのため、元データを残した状態で複製して作業することがおすすめです。
例えば、キャラクターアニメーションを制作中に特定ポーズを取り出す場合は、元のリグ付きモデルを保存し、複製したモデルだけを固定化すると後から修正しやすくなります。
また、固定化したオブジェクトは頂点数が増える場合があるため、複雑なモデルではファイル容量や動作速度にも注意しましょう。
まとめ:Blenderでは特定フレームの状態を保存して自由に編集できる
Blenderでは、アニメーション途中の状態をそのまま別オブジェクトとして利用することが可能です。基本的には目的のフレームへ移動し、オブジェクトを複製した上で必要な変形やアニメーション情報を適用します。
単純なオブジェクトアニメーションなら複製と適用、キャラクターならアーマチュアの適用、シミュレーションなら結果の固定化というように、種類に応じた方法を選ぶことが重要です。
途中の状態を保存できるようになると、アニメーション制作だけでなく、静止画制作や別シーンへの流用などBlenderでの表現の幅も大きく広がります。


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