ネットワーク構成において、特定の端末にのみアクセスを許可し、その他の端末を制限する設定は、セキュリティ面で非常に重要です。特に、ヤマハルーターとL3スイッチを組み合わせたネットワークで、DHCP認証を利用したアクセス制御について考える際、L3スイッチでの設定が鍵となります。この記事では、L3スイッチでDHCP認証に基づくアクセス制限を実現する方法について解説します。
ネットワーク構成における問題点
あなたのネットワーク構成では、ヤマハルーターがDHCPサーバとして機能し、特定の端末に対してIPアドレスを割り当てる設定が行われています。しかし、L3スイッチを経由して接続される端末において、対象外の端末が手動でIPアドレスを設定し、ネットワークにアクセスできてしまう問題が発生しています。
この問題を解決するためには、L3スイッチ側でもアクセス制御を強化する必要があります。具体的には、L3スイッチにおいて、DHCPで割り当てられたIPアドレス以外の端末からのアクセスを制限する設定を行うことが求められます。
L3スイッチでのアクセス制限を強化する方法
L3スイッチで特定のIPアドレスをDHCPで割り当てられた端末以外に制限するためには、いくつかの方法があります。
- IP-MACバインディングの設定:L3スイッチでIPアドレスとMACアドレスをバインディングし、指定されたMACアドレス以外の端末にはアクセスを許可しない設定が可能です。これにより、IPアドレスを手動で設定しても、MACアドレスが一致しない端末の通信をブロックできます。
- DHCP Snooping:DHCP Snoopingを有効にすることで、L3スイッチがDHCPリクエストを監視し、不正なDHCPサーバからのIPアドレス割り当てを防ぐことができます。これにより、正当なDHCPサーバからのIPアドレス割り当てのみが許可されます。
- ポートセキュリティ:L3スイッチにおいて、ポートごとにMACアドレスを制限するポートセキュリティを設定し、指定されたMACアドレス以外の端末をネットワークに接続できないようにすることができます。
DHCP SnoopingとIP-MACバインディングの設定
特定の端末にのみアクセスを許可するためには、L3スイッチでのDHCP SnoopingとIP-MACバインディングを設定することが有効です。まず、DHCP Snoopingを有効にし、信頼されたポートと信頼されていないポートを設定することで、不正なDHCPリースを防ぐことができます。
次に、IP-MACバインディングを使用して、DHCPで割り当てられたIPアドレスとMACアドレスを記録し、指定された端末だけがそのIPアドレスを使用できるように制限します。この設定により、手動でIPアドレスを設定した端末がネットワークにアクセスすることを防ぐことができます。
まとめ
ヤマハルーターでのDHCP認証とL3スイッチを組み合わせたネットワークで、特定の端末のみアクセスを許可し、それ以外の端末を制限するためには、L3スイッチでの追加のアクセス制御設定が必要です。IP-MACバインディングやDHCP Snooping、ポートセキュリティを活用することで、手動で設定されたIPアドレスを持つ端末からのアクセスを制限し、セキュアなネットワーク環境を構築できます。


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