Termuxを利用してネットワークの疎通確認をする際、特定のDNSサーバーへpingを打って状況を確認することがよくあります。この記事では、2つ以上のDNSサーバーを同時に監視・表示する方法を解説します。
Termuxでの基本的なpingコマンド
まずは基本形から確認してみましょう。通常は次のように1つのDNSサーバーに対してpingを実行します。
ping 1.1.1.1
これはCloudflareのDNSサーバーに対する疎通確認です。同様にGoogleのDNSサーバーであれば以下のように実行します。
ping 8.8.8.8
しかし、このままでは1つのサーバーしか確認できません。
複数pingを同時に実行する方法
2つ以上のサーバーを同時に監視したい場合、複数のpingコマンドを並行して実行する必要があります。方法はいくつかあります。
1. 並列実行(&を利用)
LinuxやTermuxでは、コマンドの末尾に&を付けるとバックグラウンドで実行できます。例えば以下のように入力します。
ping 1.1.1.1 & ping 8.8.8.8
この方法で2つのpingを同時に動かせますが、出力が混ざり合って表示されるので見づらくなる可能性があります。
2. tmuxを利用する
Termuxにはマルチペインで画面を分割できるtmuxというツールがあります。これを使えば、それぞれのペインで別々にpingを実行できるため、視認性が非常に良くなります。
インストール方法は以下の通りです。
pkg install tmux
起動後、ペインを分割し、それぞれで以下のようにpingを実行します。
ping 1.1.1.1
ping 8.8.8.8
こうすることで両方の結果をリアルタイムで同時に確認できます。
3. watchコマンドを利用する
watchコマンドを利用して、複数のpingを定期的に実行する方法もあります。例えば以下のように入力します。
watch -n 1 "ping -c 1 1.1.1.1 && ping -c 1 8.8.8.8"
これにより1秒ごとに両方のサーバーへのpingが実行され、結果がまとめて表示されます。
実例:CloudflareとGoogleのDNSを同時監視
実際にCloudflare(1.1.1.1)とGoogle(8.8.8.8)のDNSサーバーを同時に監視する例を紹介します。
tmuxを利用した場合、それぞれのペインに以下のように入力します。
ping 1.1.1.1
ping 8.8.8.8
watchを利用した場合は以下のようになります。
watch -n 2 "ping -c 1 1.1.1.1; ping -c 1 8.8.8.8"
これにより、2秒ごとに両方のサーバーの応答状況が確認できます。
まとめ
Termuxで2つのDNSサーバーを同時に監視するには、バックグラウンド実行、tmuxによる画面分割、またはwatchコマンドで定期実行といった方法が有効です。特に視認性を重視するならtmuxの利用がおすすめです。これらを組み合わせることで、ネットワーク監視やトラブルシューティングを効率的に行うことができます。


コメント