ネットミームの画像が転載されるごとに画質が荒くなる理由とは？

インターネットでよく見かけるネットミームや画像が、転載される度に画質が劣化していく現象には理由があります。デジタル画像がどのように劣化するのか、そしてその原因を理解することで、画像の品質を守る方法も見えてきます。

画像が劣化する仕組み

デジタル画像が劣化する原因の多くは「圧縮」にあります。画像が転送やアップロード、ダウンロードの際に「圧縮」を行うと、ファイルサイズを小さくするために情報が削除され、結果として画質が低下します。

圧縮には「可逆圧縮」と「非可逆圧縮」がありますが、ネットミームなどで多く使用されるのは非可逆圧縮です。非可逆圧縮では、圧縮後に元の画像を完全に復元することができません。そのため、画像を何度も圧縮する度に、画質がどんどん劣化していきます。

非可逆圧縮では、データの一部を意図的に削除してファイルサイズを縮小します。JPEG形式などがこれに該当します。ネットで広まる画像やミームは、多くの場合JPEG形式で保存されており、何度も圧縮されることで、画像の細かい部分が失われ、ぼやけたり、ノイズが目立ったりします。

特に、画像が複数回圧縮されるたびに、「圧縮アーティファクト」と呼ばれる視覚的な欠陥が目立つようになります。これがネットミーム画像が荒れていく原因です。

画像が劣化しないようにするためには、適切な方法で画像を保存し、できるだけ圧縮回数を減らすことが重要です。例えば、画像を保存する際には、「非圧縮」または「可逆圧縮」形式で保存することが推奨されます。

PNG形式やGIF形式は可逆圧縮を使用しており、画像を圧縮しても品質を保ちます。一方、JPEG形式などの非可逆圧縮を使用する場合は、最初に保存する際に画質を高く設定しておくことが大切です。

ネットミームを共有する際に画質を守るためには、元の画像の品質を保つことが最も重要です。また、アップロードするプラットフォームやSNSによっては、独自の圧縮アルゴリズムを使用してさらに画質が低下することがあります。

そのため、可能であれば画像の保存形式を選び直す、または品質設定を調整した状態でアップロードすることが求められます。これにより、画像の品質を最大限に保ちながら共有することができます。

ネットミーム画像が転送されるごとに画質が荒くなる原因は、主に「非可逆圧縮」によるものです。画像を劣化させないためには、圧縮回数を減らし、適切な形式で保存することが大切です。ネットで画像をシェアする際は、可能な限り画質を保つ方法を選び、圧縮を避けることを心がけましょう。