Adobe Illustratorを使ってTシャツデザインを業者に入稿する際、ファイル形式やアウトライン化が求められることがよくあります。今回は、アウトライン化の方法と、初心者でも簡単にできるファイル変換のステップをわかりやすく解説します。
1. アウトライン化とは？
アウトライン化とは、テキストや文字を編集可能な状態から、パス（図形）に変換する作業です。これにより、フォントの種類やバージョンに依存せず、デザインを正確に再現できます。特に、印刷業者に送る際には必須の作業となります。
Illustratorで文字をアウトライン化すると、フォントが画像データとして保存されるため、相手側の環境に関係なくデザインを正しく表示することができます。
2. アウトライン化の手順
文字をアウトライン化する方法はとても簡単です。以下の手順を試してみましょう。
- 1. Illustratorでファイルを開き、アウトライン化したい文字を選択します。
- 2. メニューバーから「文字」→「アウトラインを作成」を選択します。
- 3. 文字がパスに変換され、編集できなくなりますが、デザインが正確に保存される状態になります。
これで、文字の部分はアウトライン化され、今後フォントの互換性問題がなくなります。
3. 文字が消えてしまう原因と解決方法
文字が消える場合、原因としては文字色が白であることが考えられます。白色の文字は背景と同じ色に見え、消えてしまうことがあります。以下の方法で対処できます。
- 文字色を変更する：文字が消える場合、まずは文字の色を他の目立つ色に変更してみてください。
- オブジェクトの前面に移動する：文字が背景と同じ色に見える場合、オブジェクトの順番を変更してみましょう。文字オブジェクトを前面に移動することで、視認性が向上します。
4. 他のデザイン要素（画像）をアウトライン化する
文字だけでなく、画像やイラストなどもアウトライン化できますが、画像を取り込んだ際に文字が消える場合があります。画像を配置する際は、文字が上に重ならないように配置や順番に注意してください。
また、画像自体をパスに変換することはできませんが、画像周りのテキストや図形をアウトライン化してデザイン全体を整えることが可能です。
5. ファイル形式の変換
最後に、業者に求められたファイル形式（AI、CMYKカラー、360dpiなど）への変換についてです。
- 1. 解像度を360dpi以上に設定する：画像の解像度は「効果」→「解像度設定」から変更できます。
- 2. CMYKカラーに設定する：カラー設定をCMYKに変更するには、「編集」→「カラー設定」から「CMYK」を選択します。
- 3. 保存時に「アウトライン化されたファイル」を選択：最終的な保存時には、必ず「保存形式」から「AI」を選択し、アウトライン化されたデザインを保存します。
まとめ
IllustratorでTシャツデザインを作成し、業者に入稿する際には、文字のアウトライン化とファイル形式の変換が重要です。文字の色やレイヤー順に気を付け、アウトライン化を行った後は、解像度やカラー設定を確認して保存することが成功へのポイントです。初心者でもこの手順に従うことで、スムーズに業者に入稿できるデザインを作成できます。
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