自作Loraを使用している際に「AssertionError: Torch not compiled with CUDA enabled」というエラーメッセージが出る場合、主な原因はPyTorchとCUDAのバージョン不一致です。この問題を解決するために試すべき手順を解説します。
1. エラーメッセージの意味と原因
「AssertionError: Torch not compiled with CUDA enabled」というエラーは、PyTorchがCUDAを有効にした状態でインストールされていないことを示しています。これにより、GPUでの高速処理ができなくなり、CPUで処理が行われるか、動作しない可能性があります。
2. PyTorchとCUDAのバージョン不一致を解決する方法
PyTorchとCUDAのバージョンが一致していない場合、エラーが発生するため、以下の手順で問題を解消できます。
- PyTorchとCUDAのバージョンを合わせる: PyTorchとCUDAはバージョンごとに互換性があるため、PyTorch公式サイトで最新の対応バージョンを確認し、それに適したCUDAをインストールします。
- CUDAを再インストール: もしインストールしたCUDAのバージョンに問題がある場合は、NVIDIAの公式サイトから適切なCUDAバージョンをダウンロードしてインストールし直します。
- PyTorchの再インストール: PyTorchがCUDAを有効にしてインストールされていない場合、
pip uninstall torchコマンドでPyTorchをアンインストールし、再度pip install torchを使ってインストールします。CUDA対応版のPyTorchを選んでインストールすることが重要です。
3. PyTorchとCUDAのインストール手順
以下の手順でPyTorchとCUDAを正しくインストールできます。
- PyTorchをインストールする前にCUDAをインストールする: 最新のPyTorchをインストールする前に、必要なCUDAバージョンをインストールしてください。
- PyTorchのインストールコマンド: CUDAが正しくインストールされた後、
pip install torch torchvision torchaudioを使用してPyTorchをインストールします。 - CUDAが有効になったか確認する: PyTorchがCUDAを有効にしてインストールされたことを確認するには、
import torchを実行し、torch.cuda.is_available()がTrueを返すことを確認します。
4. トラブルシューティング
もしこれらの手順を踏んでもエラーが解決しない場合、次の点を確認してください。
- CUDAとGPUドライバのバージョンが互換性があるか確認する。
- PyTorchをインストールした環境に必要なパッケージがすべてインストールされているか確認する。
- PyTorchを再インストールしてみる。
5. まとめ
「AssertionError: Torch not compiled with CUDA enabled」というエラーが発生した場合、PyTorchとCUDAのバージョン不一致が主な原因です。PyTorchとCUDAのバージョンを一致させ、再インストールすることでこの問題を解決できます。正しい手順を踏んでインストールを行い、自作Loraをスムーズに動作させましょう。

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