Excel VBAを使用して印刷設定を行った際に、1回目と2回目以降で縮小率が異なる問題が発生することがあります。この現象が発生する理由とその対策について詳しく解説します。
1. 印刷設定の基本的な仕組み
Excelの印刷設定では、ページの縮小率や印刷範囲などを指定することができます。VBAを使ってこれらの設定を変更することで、印刷時に自動的に適用されるようにします。コードの中で「Application.PrintCommunication = False」を使って、印刷の通信を一時的にオフにし、設定変更後に再度「True」に戻すことで、余計な設定変更を防ぐことができます。
2. 初回印刷時に縮小率が異なる原因
「Application.PrintCommunication = False」を設定した後、印刷設定を変更しても、最初の印刷時に75%の縮小が適用されることがあります。この原因として考えられるのは、Excelのキャッシュや初期設定が影響している可能性です。初回の印刷では、Excelがデフォルトの縮小率を使用する場合があり、その後の印刷時にはVBAで指定した88%の縮小が適用されます。
3. VBAコードの修正方法
この現象を解決するには、VBAコード内で印刷設定を明示的に指定することが重要です。例えば、印刷前に「ActiveSheet.PageSetup.Zoom = 88」のように縮小率を明示的に設定しておくことで、初回の印刷でも一貫した縮小率が適用されるようになります。
4. 実行時の設定を確認する
VBAコードで設定変更後に、実行前に「Debug.Print」などを使って現在の設定を出力し、正しい値が設定されているか確認することが有効です。また、印刷前に「ActiveWindow.PrintPreview」を実行してプレビュー画面で確認することもできます。
5. まとめ
VBAを使用して印刷設定を変更する場合、初回の印刷で縮小率が異なる原因は、Excelのキャッシュやデフォルト設定が影響していることがあります。この問題は、印刷設定を明示的に指定することで解決でき、コード内で縮小率や印刷範囲を確実に設定することが重要です。


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