Oracle Cloud Infrastructure (OCI)のGoldenGateを使って、オンプレDBからOCIのAutonomous Database (ADB)にデータ移行を行う際に、デプロイメント作成時に付与されるイングレスIPについての疑問があります。この記事では、イングレスIPがどのように利用されるのか、その役割と活用方法について解説します。
1. GoldenGateの基本的な役割と構成
Oracle GoldenGateは、データベース間でリアルタイムのデータ複製を行うためのツールです。主に、異なるデータベースシステム間でのデータ移行や同期に使用されます。OCIのGoldenGateを利用することで、オンプレミスからOCIのAutonomous Database (ADB)に効率的にデータを移行できます。
OCI環境にGoldenGateを構築する際、ネットワーク設定やインターネット経由での接続が重要な要素となります。この際に付与される「イングレスIP」がどのように機能するのかを理解することが、デプロイメントの成功に繋がります。
2. イングレスIPの役割とは?
イングレスIPとは、OCI環境にアクセスするために外部からの通信を受け入れるためのIPアドレスです。OCI内のリソースへのインターネット経由でのアクセスを提供するため、GoldenGateのデプロイメントがインターネットと通信を行うために必要です。
GoldenGateが稼働するインスタンスは、データ移行の際に外部と通信を行う必要があり、イングレスIPを使用して、クライアントやオンプレミス環境からOCIのGoldenGateインスタンスへのアクセスを受け付けます。このIPは、外部からのデータの受け取りや、GoldenGateがOCIのADBと通信するためのエンドポイントとして機能します。
3. イングレスIPが付与される理由
デプロイメント作成時にイングレスIPが2つ付与されるのは、通常、冗長性や可用性を確保するためです。これにより、OCI内でのネットワークの可用性が高まり、システムのダウンタイムを最小限に抑えることができます。
例えば、1つのIPが何らかの理由で障害を起こした場合でも、もう1つのIPが引き続き通信を受け付け、GoldenGateによるデータ移行や同期が継続できるようになります。
4. イングレスIPを利用した設定方法
イングレスIPを利用するためには、OCI環境内で適切なセキュリティ設定が必要です。例えば、セキュリティリストやネットワークセキュリティグループ (NSG) の設定を行い、イングレスIPが指定されたポートで通信を受け入れるようにする必要があります。
また、オンプレミスのファイアウォールで、OCIのイングレスIPからの通信が通るように設定を行うことも重要です。この設定を行うことで、オンプレDBからOCIのADBへの安全でスムーズなデータ移行が可能となります。
5. まとめ:イングレスIPの活用法とネットワーク設定
OCIのGoldenGateを使用したデータ移行において、イングレスIPは外部からのアクセスを受け入れるための重要な役割を担っています。イングレスIPが付与されることで、GoldenGateインスタンスが外部と安全に通信できるようになります。
また、冗長性を確保するために2つのイングレスIPが付与され、OCI内での可用性が向上します。適切なネットワーク設定とセキュリティ設定を行い、イングレスIPを最大限に活用しましょう。
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