UnityでMayaとSubstance Painterを使用して透明度のあるオブジェクトを作成する際に、透明度マップが正しく機能しない問題について解決方法を説明します。特に、Substance Painterから出力したグレースケールのOpacityマップをUnityで適用する方法や、両面描画なしでの透明度調整方法について解説します。
透明度マップの取り扱いとその課題
Substance Painterでは、透明度を調整するためのマップを作成できますが、Unityでそれを適用する際、`Mask`や`Transparent`設定が期待通りに機能しないことがあります。特に、`Mask`設定では0, 1の透過情報しか得られず、`Transparent`設定を使うとオブジェクトの裏側が透けて見えてしまうという問題が発生します。このような場合、どのように設定すべきか、まずは問題を整理してみましょう。
透明度調整に最適なシェーダーの選択
まず、透明度を設定するために使用するシェーダーを選択する必要があります。`Shader Graph`を使ったカスタムシェーダーを作成することで、透明度の細かな調整が可能になります。透明度マップを適用するためには、以下の設定を行います。
- 透明度マップを`Alpha`または`Opacity`としてシェーダーに接続
- `Blend Mode`を`Alpha`に設定し、`Src`と`Dst`のブレンド設定を調整
- `Transparency`や`Refraction`を適切に設定して、両面描画の必要なく透明度のエフェクトを実現
グレースケールOpacityマップをUnityに適用する方法
Substance Painterから出力したグレースケールのOpacityマップをUnityで使用する際、単に`Alpha`チャンネルを適用するだけでは不十分な場合があります。適切に透過を管理するためのステップは次の通りです。
- マテリアルに`Transparent`設定を適用する
- グレースケールのOpacityマップを`Alpha`として接続し、`Alpha Clip Threshold`で閾値を調整
- 必要に応じて`Metalness`や`Roughness`を別々に調整し、反射特性を変更
Unityで両面描画を使用せずに透明度を実現する方法
Unityで両面描画を使用しない場合、裏面が透けて見える問題を解決するためには、シェーダーの`Cull`設定を適切に調整する必要があります。例えば、`Cull Front`に設定することで、オブジェクトの裏面が描画されなくなり、前面のみに透過を適用できます。この設定を行うことで、パフォーマンスを維持しつつ透過の効果を実現できます。
まとめ
UnityでSubstance PainterからのOpacityマップを使い、透明度を適切に設定するためには、シェーダー設定やマテリアル設定に注意が必要です。グレースケールのOpacityマップを使う場合、適切なシェーダー設定を行い、`Transparent`モードや`Blend Mode`、`Alpha Clip Threshold`を駆使して調整しましょう。また、両面描画を使わない場合は`Cull`設定を調整し、パフォーマンスの低下を防ぎながら透過を適用することができます。


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