macOSでKiCadを使用してシンボルライブラリを作成する際に、「Failed to get the working directory (error1: Operation not permitted)」というエラーが発生することがあります。このエラーは、macOSのセキュリティ設定が原因で発生する場合があります。この記事では、このエラーの原因とその解決方法について詳しく解説します。
1. エラーの原因と背景
「Failed to get the working directory (error1: Operation not permitted)」というエラーは、macOSのセキュリティ設定がKiCadに対してディレクトリへのアクセスを制限している場合に発生します。これは、macOSの新しいセキュリティ機能が、アプリケーションにファイルシステムへのアクセス権限を与えることを制限しているためです。
特に、macOS 10.15(Catalina)以降では、アプリケーションが特定のディレクトリにアクセスするためには、ユーザーの明示的な許可が必要です。これにより、KiCadが新規ライブラリを作成する際に必要なアクセス権限が不足していることが原因となります。
2. 解決方法:アクセス権限の設定
この問題を解決するためには、KiCadが適切なディレクトリにアクセスできるように、macOSのシステム設定を調整する必要があります。以下の手順で設定を行いましょう。
- macOSの「システム環境設定」を開きます。
- 「セキュリティとプライバシー」を選択し、「プライバシー」タブに移動します。
- 左側のリストから「フルディスクアクセス」を選択し、KiCadがリストに表示されているか確認します。
- もしKiCadが表示されていなければ、「+」ボタンをクリックしてKiCadを追加します。
- KiCadにフルディスクアクセス権限を与えることで、ライブラリ作成時のエラーが解消されるはずです。
3. 他の解決策:アプリケーションの再インストール
もしアクセス権限を設定しても問題が解決しない場合は、KiCadを再インストールすることで解決することがあります。再インストールの手順は以下の通りです。
- KiCadをアンインストールします。
- macOSのApp Storeまたは公式ウェブサイトからKiCadの最新バージョンをダウンロードします。
- 再インストール後、もう一度シンボルライブラリの作成を試みます。
4. まとめ
「Failed to get the working directory (error1: Operation not permitted)」というエラーは、macOSのセキュリティ設定が原因で発生することがあります。この問題は、KiCadにフルディスクアクセス権限を与えることで解決できる場合が多いです。また、再インストールを試すことでも問題が解決することがあります。
これらの手順を試すことで、KiCadでシンボルライブラリを正常に作成できるようになるはずです。もしそれでも問題が解決しない場合は、KiCadの公式フォーラムやサポートに問い合わせてさらに詳細な支援を受けることをお勧めします。


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