Windows 11はTPM 2.0やセキュアブートなどの要件を満たしたPCでのみ正式にサポートされています。しかし、古いPCでも一定の方法を用いることでWindows 11をインストールできる場合があります。本記事では、TPM 2.0なしのPCでWindows 11をインストールする方法と、問題が発生した際の対策について詳しく解説します。
Windows 11のインストール要件と回避方法
Windows 11の公式要件には以下のものが含まれます。
- TPM 2.0が有効
- セキュアブートが有効
- Intel第8世代以降またはAMD Ryzen 2000シリーズ以降のCPU
- UEFIブート
古いPCではこれらの要件を満たせないことが多いため、以下の回避策を試してみることができます。
1. レジストリを変更して要件チェックを回避
レジストリエディターを用いてWindows 11のインストール要件を回避する方法があります。
- Windows + Rキーを押し、「regedit」と入力し、レジストリエディターを開く
- 以下のパスに移動する:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup\MoSetup
- 右クリックして新規「DWORD(32ビット)」値を作成し、「AllowUpgradesWithUnsupportedTPMOrCPU」と名前をつける
- 作成したキーの値を「1」に設定する
- レジストリエディターを閉じ、PCを再起動する
この設定を行うことで、Windows 11のセットアップが進む可能性があります。
2. Rufusを使ってTPMチェックを回避したインストールメディアを作成
Windows 11のインストールメディアを作成する際に、Rufusというツールを使うことでTPMやセキュアブートのチェックを無効化できます。
- Rufusをダウンロードし、起動する
- Windows 11のISOファイルを選択する
- 「拡張インストール(TPM・セキュアブートチェック無効)」オプションを有効にする
- USBメディアを作成し、それを使ってPCを起動する
この方法でインストールを試すと、要件を満たさないPCでもWindows 11のセットアップが進むことがあります。
インストールに失敗する場合の対処法
上記の方法を試してもインストールが進まない場合、以下の点を確認してください。
1. UEFIブートの確認
BIOS設定で「UEFIブート」が有効になっているか確認しましょう。レガシーブートではインストールが進まない場合があります。
2. Windows 10からのアップグレードを試す
Windows 10がインストールされている場合は、インストールメディアを使用して上書きアップグレードを試すと成功しやすくなります。
3. クリーンインストールを行う
Windows 11のISOを使い、クリーンインストールを試してみましょう。ただし、データは事前にバックアップしておくことが重要です。
まとめ
TPM 2.0がないPCでも、レジストリ変更やRufusを使用したインストールメディア作成によってWindows 11のインストールを試みることができます。ただし、ハードウェアの制約や今後のアップデートの非対応といったリスクもあるため、慎重に対応しましょう。
コメント