NAS(Network Attached Storage)は、企業や家庭でのファイル共有やデータバックアップに便利なデバイスです。特に、小規模な会社や複数の店舗を経営している場合、ネットワーク経由でデータを一元管理し、簡単にアクセスできるNASは非常に有用です。この記事では、NASの選び方や設定方法について、初心者にもわかりやすく解説します。
NASの基本とは?
NASとは、ネットワークに接続されたストレージのことで、インターネットや社内ネットワークを通じて、複数のデバイスからアクセスすることができます。データの共有、バックアップ、ファイルの同期などを簡単に行えるため、特に複数の店舗や部署でデータを共有する際に便利です。
NASにはさまざまなモデルやメーカーがありますが、どのNASを選ぶかは、使用目的や予算、管理のしやすさによって決めるべきです。
NASを選ぶ際のポイント
小規模な企業にとって重要なのは、予算を抑えながらも簡単に導入でき、信頼性の高いNASを選ぶことです。以下の点を考慮して選ぶと良いでしょう。
- 簡単な設定と管理:PCに詳しくなくても、誰でも設定できる簡単なインターフェースが重要です。
- 予算に合った価格:コストを抑えるためには、2ベイのNASなどのエントリーレベルの製品を選ぶと良いでしょう。
- 外部アクセス機能:店舗間や外出先からもファイルにアクセスできるリモートアクセス機能が重要です。
- セキュリティとアクセス権限管理:フォルダやファイルごとのアクセス権限を設定できる機能があると便利です。
おすすめのNASメーカーと機種
以下のメーカーは、初心者向けで信頼性も高いNASを提供しています。
- Synology:使いやすいインターフェースと豊富な機能が特徴です。特に「DS220j」などの2ベイモデルが人気で、家庭や小規模ビジネス向けに適しています。
- IOデータ:リーズナブルで設定が簡単なNASが揃っており、「HDL-TAシリーズ」が特におすすめです。
- バッファロー:コストパフォーマンスに優れたNASを提供しています。初心者にも設定しやすい「LS220D」などが便利です。
- QNAP:高性能で機能が充実しており、「TS-231K」などのエントリーモデルが適しています。
これらのメーカーは、初心者でも設定が簡単で、コストパフォーマンスに優れたNASを提供しています。2ベイタイプ(2つのハードドライブが搭載可能なモデル)が一般的には手頃な価格で、充分に活用できます。
NASの外部アクセスとアクセス権限管理
NASに外部からアクセスする際、IDとパスワードを設定するだけでアクセスできるようになります。リモートアクセスを有効にすることで、外出先からでも簡単にファイルを確認したり、編集したりできます。
また、NASの管理者はフォルダごとにアクセス権限を設定できます。例えば、「○○さん専用」「××さん専用」など、個別にアクセス権限を設定することが可能です。これにより、重要なデータを保護し、必要な人だけがアクセスできるようにすることができます。
セキュリティと安全性
NASは外部からのアクセスも可能なので、セキュリティ対策が非常に重要です。多くのNASには、SSL/TLS暗号化、2段階認証、ファイアウォール設定などのセキュリティ機能があります。外部からNASへのアクセスを行う場合、必ず安全な接続を使用するようにしましょう。
さらに、同じWi-Fiネットワーク内でNASに接続するPCが他のPCから見られることは基本的にありませんが、NAS自体のセキュリティ設定をしっかり行うことが推奨されます。万が一、無断でアクセスされるリスクがある場合は、ネットワークの設定やNAS自体のアクセス権限を見直すことが重要です。
まとめ
小規模な会社や複数店舗でデータ共有を効率よく行うためには、NASを導入することが非常に有効です。設定が簡単で、コストを抑えつつもリモートアクセス機能やアクセス権限管理ができるNASを選ぶことで、業務の効率化が図れます。信頼できるメーカーから、自分のニーズに合った機種を選んで、セキュリティ設定も適切に行いましょう。

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