Wordで文書を作成して冊子にする際、「ファイルにフォントを埋め込む」オプションを選択することができます。このオプションには「文書で使用されている文字だけを埋め込む」と「標準システムフォントは埋め込まない」という2つの選択肢がありますが、それぞれの意味と、どちらを選べばよいのかについて解説します。
「ファイルにフォントを埋め込む」とは?
「ファイルにフォントを埋め込む」とは、文書内で使用されているフォントをファイルに埋め込むことを意味します。これにより、他のコンピューターでその文書を開いたときに、埋め込んだフォントがない場合でも正しく表示されるようになります。特に、独自のフォントを使用している場合、相手のPCにそのフォントがインストールされていなくても、文書のレイアウトや見た目が崩れることなく表示されます。
「文書で使用されている文字だけを埋め込む」とは?
「文書で使用されている文字だけを埋め込む」というオプションは、文書内で実際に使用されている文字だけのフォントデータを埋め込む設定です。この設定を選ぶと、ファイルサイズが小さくなり、保存時の容量を節約できます。しかし、後で文書を編集した際に、新しく使われた文字が反映されない場合があるため、文書の内容に変更がある場合には注意が必要です。
「標準システムフォントは埋め込まない」とは?
「標準システムフォントは埋め込まない」という選択肢は、WindowsやMacに標準でインストールされているフォント(Arial、Times New Romanなど)を埋め込まない設定です。これを選択すると、一般的なフォントが相手のPCに既にインストールされていることを前提として、ファイルサイズをさらに小さくすることができます。ただし、標準フォントを使用している場合でも、相手のPCにそのフォントがインストールされていないと、表示に違いが出ることがあります。
どちらを選ぶべきか?
「文書で使用されている文字だけを埋め込む」か「標準システムフォントは埋め込まない」の選択は、文書の目的や内容によって異なります。
- 文書の内容に特別なフォントを使用している場合:「文書で使用されている文字だけを埋め込む」を選択することで、フォントが適切に表示されます。
- 標準フォントを使用している場合:「標準システムフォントは埋め込まない」を選択し、ファイルサイズを小さくすることができます。
- ファイルサイズを最小化したい場合:「標準システムフォントは埋め込まない」を選ぶと、余計なフォントデータを含まないため、ファイルサイズを節約できます。
まとめ
Wordで文書を作成する際の「ファイルにフォントを埋め込む」オプションは、相手のPCで文書が正しく表示されるようにするために非常に重要な設定です。「文書で使用されている文字だけを埋め込む」選択肢はファイルサイズを節約するのに有効ですが、変更後に文字が埋め込まれない場合があるため、注意が必要です。また、「標準システムフォントは埋め込まない」を選択することで、一般的なフォントを省いてファイルサイズを削減できますが、標準フォントが相手のPCにインストールされていない場合、表示に違いが出ることがあります。


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