ExcelでVBAを使用している際、同じコードでもWindowsとMacで実行速度に差が出ることがあります。特に、同じ性能のPCであっても動作に大きな違いが現れることがあり、これはハードウェアの違いだけではなく、ソフトウェアや設定、環境の違いも影響を及ぼすことがあります。この記事では、VBA実行速度の違いに関する原因とその対策を詳しく解説します。
VBA実行速度の違いが生じる原因
同じVBAコードを実行しても、MacとWindowsで処理速度に差が出るのは、いくつかの要因が絡んでいる可能性があります。まず、Officeのバージョンや動作環境が異なるため、処理速度に違いが出ることがあります。
特に、Mac版ExcelとWindows版Excelでは、VBAの最適化が異なるため、Windowsで遅くなるケースもあります。また、CPUやメモリの性能差、Excelの設定やキャッシュの違いも影響を与えることがあります。
ハードウェアの違いが原因の可能性
今回のケースでは、MacBook Pro 2016のCore i5(第6世代)と、Windows 11搭載の自作PCのCore i5(第8世代)という違いがあります。CPUの世代が異なることで、処理能力に違いが出ることがありますが、Windows側では最適化されていない設定や不要なバックグラウンドプロセスが影響を与えている可能性もあります。
例えば、Windowsでは自動で実行される更新やセキュリティスキャンなどのバックグラウンドタスクが処理速度に影響を与えることがあります。これらのタスクを一時停止することで、VBAの実行速度が改善されることがあります。
Excelの設定や最適化を確認する
Windows版ExcelでVBAの処理速度を改善するためには、まずExcelの設定を確認することが重要です。以下のポイントをチェックしてみてください。
- ハードウェアアクセラレーションの設定:Excelのオプションで、ハードウェアアクセラレーションを無効にすると、特定の処理が速くなることがあります。
- 計算方法の設定:Excelの計算方法が「自動」になっていると、大量のデータを処理する際に遅くなる場合があります。「手動」に設定し、必要なタイミングで計算を実行する方法も効果的です。
- バックグラウンドプロセスの管理:不要なバックグラウンドプロセスを終了させ、システムリソースを解放することも重要です。
Mac版ExcelとWindows版Excelの違い
Mac版Excelは、Windows版Excelと同じOffice製品でも、動作や最適化の方法が異なります。MacのVBA環境は、特にグラフィックス関連の処理やマルチタスクにおいてWindowsよりも若干劣ることがあり、そのためWindows側での実行速度が速くなることがあります。
また、Macでは一部のVBA機能がWindowsに比べて制限されている場合もあります。このため、Macで動作が速いと感じても、実際の処理速度や処理の最適化が異なる可能性があります。
まとめ
VBAの実行速度の違いは、使用しているハードウェア、ソフトウェアの最適化、設定の違いによるものです。WindowsとMacで速度が異なる場合、特にバックグラウンドのプロセスやExcelの設定が影響していることがあります。VBAの最適化を行い、システムの設定を見直すことで、パフォーマンスが改善されることがあります。自分の環境に最適な設定を見つけ、効率的に作業を進めるための調整を行うことが重要です。


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