macOSでQuickTime Player.appなどのシステム配下のアプリケーションファイル(.plistファイル)のパーミッションを変更しようとしたとき、パーミッションエラーが発生することがあります。この記事では、その解決方法と、パーミッションの管理方法について説明します。
macOSのシステム配下でパーミッションエラーが発生する理由
macOSのシステム配下、特にアプリケーションやシステム関連のファイルは、通常のユーザーによる変更を防ぐために特別な保護が施されています。これは、macOSのセキュリティ機能の一環として、システムファイルが不意に変更されることを防ぐ目的があります。
そのため、QuickTime Player.appなどのアプリケーション内部にある.plistファイルのパーミッションを変更しようとすると、エラーが発生することがあります。特にrootユーザーでログインしても、これらの保護された領域では変更できないことがあります。
Rootユーザーを有効にしてもパーミッション変更できない理由
rootユーザーを有効にしても、macOSにはSystem Integrity Protection(SIP)というセキュリティ機能があり、これが有効な状態ではシステムファイルを変更することはできません。SIPは、システムファイルやアプリケーションの設定ファイル(.plistファイルなど)に対する変更を制限します。
SIPが有効な状態では、rootユーザーでログインしても、システム領域内のファイルに対して直接パーミッション変更や編集を行うことはできません。このため、パーミッションエラーが発生しているのです。
SIPを無効化してパーミッションを変更する方法
システムの保護機能であるSIPを無効化することで、システムファイルのパーミッションを変更することができます。以下の手順でSIPを無効化する方法を試してみてください。
- macOSをリカバリーモードで起動する:Macを再起動し、起動時にCommand + Rキーを押し続けてリカバリーモードに入ります。
- ターミナルを開く:リカバリーモードに入ったら、「ユーティリティ」メニューから「ターミナル」を選択します。
- SIPを無効化するコマンドを実行:ターミナルで以下のコマンドを入力して実行します。
csrutil disable - Macを再起動:SIPを無効化した後、Macを再起動します。
これで、rootユーザーでシステムファイルに対して変更ができるようになります。ただし、SIPを無効化するとセキュリティリスクが高まるため、作業が終わった後は必ずSIPを再度有効化することをお勧めします。
SIPを有効に戻す方法
作業が終わった後、再びSIPを有効に戻すことをお勧めします。SIPを有効化するためには、リカバリーモードに再度入り、以下の手順で行います。
- リカバリーモードでターミナルを開く:上記と同様にリカバリーモードに入り、ターミナルを起動します。
- SIPを有効化するコマンドを実行:ターミナルで以下のコマンドを入力します。
csrutil enable - Macを再起動:SIPを有効化した後、Macを再起動します。
まとめ
macOSでQuickTime Player.appなどのシステム配下のアプリケーションの.plistファイルにパーミッションを変更する際、System Integrity Protection(SIP)が有効になっていると、rootユーザーであっても編集できません。SIPを無効化することで変更は可能ですが、セキュリティリスクを避けるためには作業後にSIPを再度有効化することを強くお勧めします。これで、システムファイルの編集を安全に行うことができます。


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