AlmaLinux 9 で Docker コンテナ内に Apache の最新バージョン(2.4.63)をインストールしようとしている場合、デフォルトでは 2.4.62 のバージョンしかインストールできないことがあります。この記事では、その問題を解決するための方法について説明します。
1. AlmaLinux 9 のパッケージ管理システムと Apache バージョン
AlmaLinux 9 では、デフォルトで提供されている Apache バージョンは、通常はリポジトリにある最新の安定版です。しかし、これが必ずしも Apache の最新のリリース(例えば、2.4.63)とは限りません。dnf を使って確認すると、標準のリポジトリには 2.4.62 しか存在していないことがわかります。
2. Apache 2.4.63 をインストールするための手順
Apache の最新バージョンをインストールするには、標準リポジトリを使う方法ではなく、リポジトリを変更するか、手動でインストールする方法を採る必要があります。以下の手順で Apache 2.4.63 をインストールできます。
- まず、
dnf install -y dnf-utilsを使って、dnfの設定ツールをインストールします。 - 次に、
dnf config-manager --add-repo=https://repo.apache.org/を使って、Apache の最新リポジトリを追加します。 - リポジトリを追加後、
dnf update httpdを実行して、最新の Apache をインストールします。 - これで、最新バージョン 2.4.63 がインストールされます。
3. 手動で Apache をビルドしてインストールする方法
リポジトリを使ってインストールできない場合、Apache のソースコードから直接ビルドしてインストールすることもできます。これにより、最新の安定版を手に入れることができます。
- Apache の公式サイトから最新のソースコードをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを解凍し、
./configureとmakeを実行してビルドします。 - 最後に、
make installで Apache をインストールします。
4. Docker コンテナ内での設定について
Docker コンテナ内で Apache を使用する場合、コンテナに対する設定やパーミッションの管理が重要です。コンテナが起動するたびに Apache を自動で起動するように設定することをお勧めします。
- Dockerfile に
RUNコマンドを追加して、ビルド時に Apache をインストールするように設定できます。 - また、コンテナのエントリーポイントを Apache が起動するように設定して、コンテナ起動時に自動的に Apache を立ち上げます。
5. まとめ
AlmaLinux 9 上で Docker コンテナ内に Apache 2.4.63 をインストールするには、リポジトリを追加してインストールする方法か、ソースコードからビルドしてインストールする方法のどちらかを選ぶことができます。手動でのインストールは、公式リポジトリに最新バージョンが含まれていない場合に有効な方法です。これらの方法を使えば、必要な Apache バージョンを問題なくインストールできるでしょう。


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