Linux Mint(Xfce/Xiaなど)を使用していて、システム全体のバックアップを取りたい場合、Timeshiftは便利なツールですが、EFIパーティションやSWAP領域まではカバーしていない点に注意が必要です。本記事では、Timeshiftの限界と、EFIパーティションも含めた完全なバックアップ方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
Timeshiftの仕組みと対象範囲
TimeshiftはLinuxのシステムスナップショットツールで、主に以下の領域をバックアップします。
- ルート(/)パーティション
- ホームディレクトリ(/home)(設定により含めることが可能)
しかし、EFIパーティション(/boot/efi)やSWAP領域はTimeshiftの対象外です。そのため、完全なシステム復旧を想定する場合には、他の手段も併用する必要があります。
EFIパーティションとは?なぜ重要なのか
EFI(Extensible Firmware Interface)パーティションは、UEFIブートシステムにおいて必須の領域で、GRUBなどのブートローダーが保存されています。このパーティションが破損・消失すると、システム自体が起動できなくなります。
そのため、EFIパーティションも含めてバックアップを取っておくことで、トラブル発生時の再構築が圧倒的に簡単になります。
EFIパーティションをバックアップする方法
方法①:ddコマンドを使ったディスク単位のバックアップ
dd
コマンドはディスクやパーティションの内容をバイナリレベルで完全コピーするコマンドです。EFIパーティションを丸ごとバックアップするには以下のように行います。
sudo dd if=/dev/sdXY of=~/efi-backup.img bs=4M status=progress
/dev/sdXY
の部分はEFIパーティション(例:/dev/sda1など)に置き換えてください。復元時は次のようにします。
sudo dd if=~/efi-backup.img of=/dev/sdXY bs=4M status=progress
注意点として、誤ったデバイスに上書きするとデータが消失する危険性があります。復元前にlsblkやblkidなどでパーティションを正確に確認しましょう。
方法②:EFIパーティションをファイル単位で保存する
EFIパーティションをマウントして、中身をtarやrsyncでバックアップすることも可能です。
sudo mkdir /mnt/efi
sudo mount /dev/sdXY /mnt/efi
sudo tar -cvpzf ~/efi-backup.tar.gz -C /mnt/efi .
復元の際は、Live USBなどからマウントしたEFIパーティションへ展開すればOKです。
SWAP領域の扱いと再構築について
SWAPパーティション(もしくはSWAPファイル)は、バックアップ対象にする必要は基本的にありません。なぜなら、SWAPはRAMの補助メモリとして使われる一時領域であり、システム復元時に再作成すれば問題ないからです。
Live環境から再構築する場合は、以下のように作成します。
sudo mkswap /dev/sdXY
sudo swapon /dev/sdXY
fstabにも追記して自動マウント設定を忘れずに行いましょう。
システム全体を復旧する際の手順例
システムが壊れた場合の復元手順は以下のようになります。
- Live USBでLinux Mintを起動
- EFIパーティションを作成し、復元(ddまたはtar展開)
- 必要であればSWAPも作成
- ルートとホームのパーティションをマウント
- Timeshiftでルート+ホームを復元
- GRUBを再インストール(必要に応じて)
GRUBが起動しない場合、以下のコマンドで修復できます。
sudo mount /dev/sdXZ /mnt
sudo mount /dev/sdXY /mnt/boot/efi
sudo grub-install --boot-directory=/mnt/boot /dev/sdX
sudo update-grub
まとめ
Linux Mintのバックアップを万全にしたい場合、Timeshiftだけでは不十分です。ルートやホームのバックアップには有効ですが、EFIパーティションやSWAP領域は別途対処が必要です。
EFIはddコマンドやtarを使ってバックアップし、SWAPは必要に応じてLive環境で再作成しましょう。トラブル時も焦らず、正しい手順で復元すればシステムを完全に元通りにできます。
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