Audacityの「リニア（I振幅）」とは？dBとの違いと理解のポイント

Audacityで表示される「リニア（I振幅）」の意味や、「対数（dB）」や「リニア（dB）」との違いについて解説します。この知識を理解することで、オーディオ編集作業がより効率的になります。

Audacityの「リニア（I振幅）」の意味とは

Audacityでの「リニア（I振幅）」は、音声の振幅（音量）の直接的な表示です。これは、音声の波形がどれほど大きいか、すなわち音量がどれだけ大きいかを示す数値です。リニア振幅は、0から1の範囲内で表示され、音量の絶対的な値を示します。

リニア振幅は、音声信号の物理的な強度を示すため、計算や測定が簡単で、エフェクトの適用などで利用されます。これに対して、対数スケールは人間の音の聴覚に近い特性を反映しています。

「リニア（I振幅）」は、音量の絶対値を示しますが、これに対して「リニア（dB）」は、デシベル（dB）スケールで音量を表示します。dBは、音の強さの比率を示し、対数的に表示されます。これにより、非常に大きな範囲の音量差を扱うことができます。

簡単に言うと、「リニア（I振幅）」は音の強さそのものの値、「リニア（dB）」はその強さの比率を示しており、相対的な音量感覚を反映させます。

「対数（dB）」は、音量の相対的な変化を示すために使用されるスケールです。音響の分野では、音の強さや圧力の変化を対数スケールで表すことが一般的です。人間の聴覚は、音の強さの変化を対数的に感じるため、dBはより直感的に音の感覚を反映しています。

例えば、音の強さが2倍になると、その音量はdBスケールで6dB増加します。このように、dBは大きな音量の範囲をよりコンパクトに扱えるため、音響機器やオーディオ編集ソフトでよく使用されます。

Audacityにおける「リニア（I振幅）」と「リニア（dB）」、そして「対数（dB）」は、音量や振幅を異なる方法で表示するため、使い方や目的に応じて使い分けることが重要です。リニア振幅は物理的な音量、dBは相対的な音量の変化を示し、オーディオ編集においてどちらも有効に活用することができます。