O/Rマッピング(Object-Relational Mapping)は、データベースのデータとプログラムのオブジェクト間での変換を行う技術です。しかし、Excel VBAやPower Queryを使う中で、なぜこの技術が特に重要なのか、またなぜVBAとPower Queryの相性が異なるのかという点について疑問に思うこともあるでしょう。この記事では、O/RマッピングとExcel VBA、Power Queryについて詳しく解説し、それぞれの特徴や使い方の違いを明確にします。
O/Rマッピングとは?
O/Rマッピングは、オブジェクト指向プログラミングのオブジェクトと関係データベースのレコードをマッピング(対応付け)する技術です。これにより、データベースとプログラムの間でデータをやり取りする際、データベースのテーブルを直接操作することなく、オブジェクトとしてデータを扱うことができます。
例えば、プログラム内でオブジェクトを操作する際に、データベースのテーブルとの間でデータの変換を自動的に行ってくれるため、プログラマーがSQLを直接書く手間を減らし、効率的にデータ操作ができます。
VBAとRange/Cellsの使い方の違い
VBAでは、セル単位で範囲を指定する「Range」や「Cells」を使用してデータを処理します。これらはExcelのスプレッドシートに直接作用するため、範囲やセルごとの操作が必要であり、データの管理や操作に柔軟性が欠けることもあります。特に、大規模なデータセットを扱う場合、パフォーマンスが低下することがあります。
そのため、VBAでの処理が難しく感じる理由は、Excelのセル単位で細かく操作を行う必要があり、これが管理やコードの複雑さを引き起こすためです。
Power Queryとその利点
Power Queryは、ExcelやPower BIなどでデータの抽出、変換、ロード(ETL)の処理を行うツールで、コードを書くことなくデータを効率的に扱うことができます。Power Queryでは、ユーザーが視覚的にデータを操作できるため、VBAに比べて学習コストが低く、短期間で扱えるようになることが特徴です。
また、Power Queryは大量のデータを扱う場合でもパフォーマンスが高く、Excelのシートを操作することなくデータの抽出や変換を効率的に行うことができるため、多くのエンジニアやデータアナリストに支持されています。
VBAとPower Queryの相性の違い
VBAとPower Queryは、それぞれ異なるアプローチでデータを扱います。VBAは、主にプログラム内でロジックやアルゴリズムを記述するため、コードを書く力が求められます。対して、Power Queryはユーザーインターフェイスを使用して視覚的にデータを操作できるため、プログラミングの知識がなくても使えるという利点があります。
そのため、VBAは特に細かい操作が求められる場合に有用である一方、Power Queryはデータの集計や変換、フィルタリングなどが視覚的にできるため、データの加工を素早く行いたい場合に向いています。これが、VBAが難しく感じられる理由であり、Power Queryがより直感的に感じられる理由です。
データ検証におけるPower Queryの活用
20年以上のエンジニア経験を持つ方が、Excelでのデータ検証作業にPower Queryを活用するようになったのは、Power Queryが持つ効率性や高機能性が大きな要因です。特に、複雑なデータの変換作業をVBAではなくPower Queryで視覚的に処理できることから、作業効率が大幅に向上するため、多くの現場で積極的に導入されています。
まとめ
O/Rマッピングはデータベース操作の効率化を助ける重要な技術ですが、VBAではセル単位で細かい操作が求められるため、扱いにくいと感じることがあります。一方、Power Queryは視覚的な操作を提供し、大量データの変換や加工が簡単に行えるため、VBAに比べて非常に使いやすいと感じることが多いです。どちらを選ぶかは、目的や使用するシーンによって決まりますが、Power Queryは特にデータ検証や大量データの処理に強みを持っています。


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