Nextcloudを使用してLAN接続でファイルをアップロードする際に、速度が遅くなる問題に悩んでいる方へ。この記事では、ファイルアップロード速度が数KB/s~数MB/sに制限される原因と、試してみるべき解決策を紹介します。LAN接続でサーバーとクライアント間のスループットが高いにもかかわらず、Nextcloudでのアップロードが遅くなる問題は、設定や環境に起因していることが多いです。
1. Nextcloudの設定確認
Nextcloudの設定がアップロード速度に影響を与えることがあります。まずは、Nextcloudの設定を確認し、特に「最大アップロードサイズ」や「PHPの設定」などをチェックしましょう。
次の設定項目を確認してください。
- upload_max_filesize:PHPの設定ファイル(php.ini)で、アップロードできる最大ファイルサイズを確認
- post_max_size:この値がupload_max_filesizeよりも大きくないといけません
- max_execution_time:アップロードにかかる最大実行時間
2. サーバーの負荷確認
サーバー側で過剰な負荷がかかっていると、Nextcloudのアップロード速度が低下することがあります。サーバーのリソース使用状況を確認し、CPUやメモリの使用率が高くないか、ディスクI/Oがボトルネックになっていないかチェックしてください。
3. ネットワークの設定とトラブルシューティング
LAN接続のネットワーク設定もアップロード速度に影響を与えます。ルーターやスイッチの設定、ケーブルの品質などを再確認してください。また、ネットワーク機器が古い場合や不具合がある場合は、速度が遅くなることがあります。
特に以下の点を確認してください。
- ネットワークケーブルの種類(Cat5e以上のケーブルを使用することを推奨)
- ルーターやスイッチの設定で、QoS(Quality of Service)が有効になっていないか
- 複数のデバイスが同じネットワークを共有している場合の帯域幅管理
4. Nextcloudのアップロード設定を最適化
Nextcloudのアップロード設定も調整可能です。Nextcloudの「config.php」ファイルを編集して、アップロードのパフォーマンスを最適化することができます。
以下の設定を試してみてください。
- ‘max_chunk_size’ => 104857600(アップロードするファイルの最大チャンクサイズ)
- ‘max_files’ => 1000(一度にアップロードする最大ファイル数)
5. クライアントのソフトウェア設定
NextcloudのWebクライアントやデスクトップクライアントでの設定もアップロード速度に影響を与える場合があります。クライアントソフトウェアが最新であるか、設定に問題がないか確認してください。
特にWebクライアントを使用している場合、以下の点を確認しましょう。
- ブラウザのキャッシュや拡張機能が原因で遅くなっていないか
- ブラウザのバージョンを最新に保つ
6. まとめ
Nextcloudでのファイルアップロード速度が遅い原因は、サーバー設定、ネットワーク設定、クライアントソフトウェアなど、さまざまな要因によって引き起こされることがあります。上記のステップを順番に試すことで、アップロード速度を改善できる可能性があります。もしそれでも問題が解決しない場合は、Nextcloudのサポートやフォーラムで同様の問題を検索して、さらなる解決策を見つけてください。


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