ExcelマクロがWindows 24H2で動かない原因と対処方法

Office系ソフトウェア

Windows 24H2の更新後に、Excelのマクロが動かなくなったという問題に直面しているユーザーも多いようです。特に、印刷機能を使うマクロで問題が発生し、更新前には問題なかったものが突然エラーを起こすことがあります。本記事では、Windows 24H2の更新に伴い、Excelマクロが動作しなくなる原因とその対処方法について詳しく解説します。

1. Excelマクロの問題点と症状

多くのユーザーが、Windows 23H2から24H2へのアップデート後に、Excelマクロが動かない、または途中で止まってしまうという問題を報告しています。特に、プリンター設定やページ設定を行うマクロで「黄色のハイライト」が表示され、処理が止まることがよくあります。

以下のコードのように、プリンターを指定して印刷を実行するマクロが問題を引き起こすことがあります。

Sub ページ印刷()
Application.ActivePrinter = "EPSON VP-930 on Ne03:"
Range("A1:L25").Select
ActiveSheet.PageSetup.PrintArea = "$A$1:$L$25"
ActiveWindow.SelectedSheets.PrintOut Copies:=1
Range("A1").Select
ActiveWorkbook.Save
End Sub

2. 更新によるプリンター設定の影響

Windows 24H2へのアップデート後、特に「Application.ActivePrinter」という部分で問題が発生する場合があります。これは、プリンター設定が更新後に変更されていたり、ドライバの互換性に問題が生じている可能性があります。プリンター名や接続方法が変更されているため、マクロが正しく動作しなくなります。

この場合、プリンター設定を再確認することが必要です。特に、プリンター名が正しく指定されているか、ネットワークプリンターを使用している場合は接続状態を確認することが重要です。

3. マクロの修正方法

マクロを修正することで、Excel 24H2でも正常に動作させることができます。以下に、いくつかの修正方法を紹介します。

3.1 プリンター設定の確認と修正

まずは、プリンター設定を確認し、マクロ内で指定されているプリンターが正しいことを確認します。プリンター名に誤りがあると、エラーが発生します。プリンター設定を最新のものに更新し、マクロ内で指定されたプリンターが実際にインストールされているかをチェックしましょう。

以下のように、プリンター名を手動で設定する代わりに、プリンターの一覧を取得して動的に設定する方法もあります。

Sub ページ印刷()
Dim printers As Object
Set printers = Application.Printers
For Each printer In printers
    If printer.Name = "EPSON VP-930" Then
        Application.ActivePrinter = printer.Name
        Exit For
    End If
Next
Range("A1:L25").Select
ActiveSheet.PageSetup.PrintArea = "$A$1:$L$25"
ActiveWindow.SelectedSheets.PrintOut Copies:=1
Range("A1").Select
ActiveWorkbook.Save
End Sub

3.2 コード内でのハードコードを避ける

プリンター名や設定をハードコードするのではなく、ユーザーが選択できるようにすることで、より柔軟なマクロを作成することができます。プリンター設定をユーザーに任せる方法として、以下のようなコードに変更することも可能です。

Sub ページ印刷()
Dim printerName As String
printerName = Application.InputBox("プリンター名を入力してください:", "プリンター設定")
Application.ActivePrinter = printerName
Range("A1:L25").Select
ActiveSheet.PageSetup.PrintArea = "$A$1:$L$25"
ActiveWindow.SelectedSheets.PrintOut Copies:=1
Range("A1").Select
ActiveWorkbook.Save
End Sub

4. 24H2におけるその他の設定変更

Windows 24H2にアップデート後、Excelにおける設定や動作が変更されることもあります。これには、セキュリティ設定やシステム設定の変更が含まれる場合があります。特に、ExcelやWindowsのセキュリティ設定が厳格になったことにより、マクロの実行に制限がかかることも考えられます。

その場合、以下の設定を確認しましょう。

  • 「ファイル」→「オプション」→「セキュリティ センター」→「セキュリティ センターの設定」から、マクロの設定を確認。
  • Windowsの「ユーザー アカウント制御(UAC)」が高すぎないか確認。

5. まとめ

Windows 24H2へのアップデート後にExcelマクロが動作しない問題は、主にプリンター設定やドライバの互換性の問題に起因しています。プリンター設定を確認し、コードを適切に修正することで、問題を解決できます。さらに、マクロの設定やセキュリティ設定を見直すことで、安定してマクロを実行できるようになるでしょう。

これらの修正を行うことで、Excel 24H2でも問題なくマクロを使用できるようになりますので、ぜひお試しください。

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