ネットワークの設定において重要な概念である「サブネットマスク」と「IPアドレス」。この二つを理解することで、異なるネットワーク間の接続が可能かどうかを判断できるようになります。今回は、サブネットマスク「255.255.255.0」を使用した場合のネットワークの区分けについて解説します。
1. サブネットマスクとIPアドレスの基本
サブネットマスクは、ネットワークの範囲を決定するために使用されます。「255.255.255.0」というサブネットマスクは、IPアドレスの最初の3つのオクテットをネットワーク部分とし、最後のオクテットをホスト部分として使用することを意味します。
たとえば、IPアドレス「192.168.10.1」の場合、このIPアドレスが属するネットワークは「192.168.10.0/24」です。この「/24」は、サブネットマスクが「255.255.255.0」であることを示しています。
2. IPアドレスの分類
IPアドレスは、基本的にネットワーク部分とホスト部分に分けられます。サブネットマスクが「255.255.255.0」の場合、ネットワークの範囲は「192.168.10.0~192.168.10.255」の間にあります。この範囲内にあるIPアドレスは、同じネットワークに属するとみなされます。
一方で、ネットワーク外のIPアドレスは異なるネットワークに属します。ネットワーク部分が異なる場合、通信ができません。
3. 質問に対する解説
質問にある「192.168.10.1」というIPアドレスが含まれるネットワークでは、サブネットマスク「255.255.255.0」に基づいて次のように考えます。
- ア.「192.168.1.1」:ネットワーク部分が「192.168.1」となり、最初の3つのオクテットが異なります。このため、別のネットワークに属し、通信はできません。
- イ.「192.168.10.10」:ネットワーク部分が「192.168.10」と一致しているため、同じネットワークに属し、通信可能です。
- ウ.「192.168.10.240」:ネットワーク部分が「192.168.10」と一致しているため、同じネットワークに属し、通信可能です。
4. まとめ
「192.168.1.1」というIPアドレスが異なるネットワークに属する理由は、最初の3つのオクテットが「192.168.10.0」と異なるからです。サブネットマスク「255.255.255.0」によって、ネットワーク部分が区切られており、これを基にネットワークの判定が行われます。
ネットワークの設定を理解することは、ネットワーク管理において非常に重要です。このような基本的な知識を身につけて、より効率的にネットワークを運用できるようになりましょう。


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