Photoshopで写真を修正し、一度保存した後に再び編集して保存すると画質が劣化するのか疑問に思う方は多いでしょう。この記事では、画像の保存形式や再編集の仕方によって起こる画質の変化、そしてそれを防ぐための正しい保存方法について詳しく解説します。
1. 画像の劣化は「保存形式」によって異なる
まず知っておきたいのは、Photoshopで編集した画像が劣化するかどうかは、どの形式で保存するかに大きく左右されるということです。特に注意すべきは「JPEG形式」です。JPEGは圧縮形式のため、保存するたびにデータが再圧縮され、微妙に画質が落ちていきます。
一方、「PSD形式」や「TIFF形式」で保存した場合は非圧縮または可逆圧縮であるため、画質の劣化は起こりません。再編集や再保存を繰り返しても、画像はオリジナルの品質を維持できます。
2. JPEG形式で劣化が起こる理由
JPEG形式は「非可逆圧縮」と呼ばれる方式を採用しており、保存時に不要と判断された情報を削除します。この削除された情報は復元できないため、保存を繰り返すごとに少しずつ画像が荒れたり、ノイズが発生したりします。
例えば、最初に修正した写真をJPEGで保存し、次の日に再度開いて修正してもう一度JPEGで保存すると、2回目の保存時に再度圧縮がかかり、結果としてわずかながら画質が低下します。
3. 劣化を防ぐ正しい保存手順
Photoshopでの再編集を前提とする場合、次のような手順で保存するのが理想です。
- ① 初回保存時: 編集が完了していなくても「PSD形式」で保存。
- ② 再編集時: PSDファイルを開いて作業を続ける。
- ③ 完成後: 印刷やWeb掲載用に「JPEG形式」で書き出す。
こうすることで、元データ(PSD)は高品質のまま保持され、JPEGへの変換も最終段階でのみ行うため、画質の劣化を最小限に抑えられます。
4. 実際の作業例:結婚式や印刷用の写真編集
例えば、ウェディングアルバムやプロフィール写真などをPhotoshopで加工する場合、途中経過をPSD形式で保存しておきましょう。翌日以降、追加修正が必要になっても、非圧縮データのまま再開できます。
最終的に印刷会社へ提出する際には、RGBからCMYKに変換し、JPEG(高画質設定)で書き出すと良い結果が得られます。
5. まとめ
Photoshopで再保存した際の画質劣化は、主にJPEG形式を使用した場合に発生します。繰り返し編集を行う予定がある場合は、必ずPSDまたはTIFF形式で保存し、最終出力のみJPEGに変換するのがベストです。これにより、何度修正を重ねても画質を保ったまま高品質な画像を仕上げることができます。


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