ExcelファイルがIRM(情報権限管理)によって制限され、ブラウザ版で開けない場合があります。この問題に直面した場合、どのように対処すればよいのか、また新規ファイルにコピーしても問題が解決しない理由について解説します。
IRMによる制限とは?
IRM(Information Rights Management)とは、企業や組織がファイルに対してアクセス制限や使用制限を設定するための技術です。IRMが設定されたExcelファイルでは、ファイルの開封や編集に制限がかかることがあります。これにより、ブラウザ版で開こうとすると、制限がかかっているため開けない場合があります。
特に、デスクトップアプリでのみ開ける状態になってしまうことがあり、これはファイルがローカルの環境でのみ許可されているためです。
IRMの影響でブラウザ版で開けない理由
ブラウザ版Excelでは、IRMによるファイルの制限を適切に処理できないことがあります。特に、ファイルが高度なセキュリティ設定を受けている場合、ブラウザ版ではこれらの設定を読み込むことができず、ファイルが開けなくなってしまいます。
一方、デスクトップアプリでは、IRMがインストールされた環境で直接操作するため、これらの制限を適切に処理し、ファイルが開けるようになっています。
新規Excelファイルへのコピー方法と問題の解決策
一度新しいExcelファイルを作成し、元のファイルからシートをコピーするという方法もありますが、シートの内容が非常に重い場合、コピーができない、またはExcelが固まってしまうことがあります。この問題を回避するためには、以下の方法を試すとよいでしょう。
- シートを分割してコピー: 大きなシートを複数の小さなシートに分割し、それぞれを別々にコピーすることで、パフォーマンスを改善できます。
- 内容を選択して貼り付け: シート全体ではなく、内容(データのみ)を選択し、値として貼り付ける方法を試してみてください。これにより、計算式やリンクが残らず、重くならずに済むことがあります。
- 不要なデータやリンクを削除: シート内の不要なデータやリンク、特に外部参照が多い場合は、これらを削除することでシートが軽くなり、コピーが容易になります。
Excelのセキュリティ情報を削除する方法
ファイルに残っているセキュリティ情報が原因でブラウザ版で開けない場合、以下の方法でセキュリティ設定を解除することができます。
- ファイルのプロパティを確認: Excelの「ファイル」→「情報」→「ドキュメントの保護」を確認し、IRM設定をオフにするか、適切なアクセス権限を設定します。
- セキュリティ設定をリセット: 「情報」セクションで「アクセスの管理」から、IRM設定を解除することができる場合があります。
これにより、ファイルの制限を解除し、ブラウザ版でも開けるようになる可能性があります。
まとめ
IRMによる制限でExcelファイルがブラウザ版で開けない場合は、デスクトップアプリでのみ開くことができるため、制限を解除する方法を検討する必要があります。新規ファイルへのコピーやシートの分割、不要なデータの削除などを行うことで、問題を解決できる場合があります。また、セキュリティ設定を確認し、適切なアクセス権限を設定することも有効です。


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