Microsoft Accessのクロス集計クエリを活用して、収入と支出のデータをレポート化し、それぞれの累計を計算することができます。しかし、「累計収入 − 累計支出」の残高を月ごとに計算し、レポートの最終行に表示するには、適切な計算式を設定する必要があります。
本記事では、累計収入と累計支出のデータをもとに、月ごとの残高を表示する方法を分かりやすく解説します。
Accessレポートで累計収入・累計支出を計算する方法
まず、現在のクロス集計クエリでは、収入・支出の合計および累計を以下のように計算しています。
- 月ごとの合計:
=Sum([4月])
- 累計:
=Sum([4月]) + Sum([5月]) + …
この仕組みを活用し、累計収入と累計支出の差分を求めます。
クロス集計クエリを修正する
まず、累計収入と累計支出を計算するクエリを作成し、それらの差分(残高)を求めます。
- 「クエリ デザイン」ビューを開く
- クロス集計クエリを選択
- 新しい計算フィールドを追加し、以下の式を入力
残高: [収入累計]-[支出累計]
このフィールドを追加することで、各月の累計収入と累計支出の差分(残高)が計算されます。
レポートで残高を表示する
次に、Accessのレポートに「残高」フィールドを追加し、計算結果を表示します。
- レポートデザインビューを開く
- テキストボックスを追加し、「コントロールソース」に次の式を設定
=[収入累計] - [支出累計]
この方法で、各月の残高が自動的に計算され、レポート上に表示されます。
具体的な数式の例
例えば、以下のようなテーブルがあるとします。
月 | 収入累計 | 支出累計 | 残高 |
---|---|---|---|
4月 | 10 | 10 | 0 |
5月 | 40 | 40 | 0 |
6月 | 100 | 100 | 0 |
7月 | 170 | 170 | 0 |
この計算結果をレポートに反映することで、月ごとの収支状況が一目で分かるようになります。
Accessの累計計算のポイント
累計計算を正しく行うために、以下の点に注意しましょう。
- クロス集計クエリを利用する際、累計フィールドを確実に定義する
- クエリのフィールド名を統一し、正しい計算式を適用する
- レポートのテキストボックスの「コントロールソース」を正しく設定する
これらの手順を正しく実行すれば、月ごとの残高を自動計算し、レポートに反映させることができます。
まとめ
Microsoft Accessのクロス集計クエリを使用して、月ごとの残高を計算する方法を解説しました。
- クロス集計クエリに「残高」フィールドを追加(
[収入累計] - [支出累計]
) - レポートにテキストボックスを追加し、計算結果を表示
- フィールド名を統一し、適切なクエリを作成
この方法を活用すれば、月ごとの累計収支をより分かりやすくレポートに表示できます。ぜひ試してみてください!
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