Spring Batchを使用してジョブを実行する際、コマンドライン引数としてパラメータを渡す方法があります。その際、パラメータの前に「–」を付ける場合と付けない場合で、動作に違いが生じることがあります。この記事では、Spring Batchのジョブ実行時におけるパラメータに関する「–」の付け方の違いについて詳しく解説します。
Spring Batchでのコマンドライン引数の基本
Spring Batchでは、コマンドライン引数を使用してジョブを制御することができます。これには、ジョブの名前やパラメータを指定するための引数が含まれます。一般的に、Spring Batchを実行する際のコマンドは以下のようになります。
java -jar {jar_name}.jar --spring.batch.job.name={job_name} --{param_key}={param_value}
上記のコマンドでは、「–」を使ってパラメータを指定しています。これにより、Spring Batchは指定されたパラメータをジョブ実行に反映させます。
「–」を付けた場合の挙動
「–」をパラメータの前に付けた場合、Spring Batchはその引数を適切に認識し、ジョブを正しく実行します。この方法で指定されたパラメータは、ジョブの実行ごとに再利用可能で、同じジョブ名で再実行しても、JobInstanceAlreadyCompleteExceptionのエラーは発生しません。
例えば、以下のコマンドを実行した場合。
java -jar {jar_name}.jar --spring.batch.job.name={job_name} --param_key={param_value}
Spring Batchは、このジョブのパラメータを正しく解釈し、実行することができます。再実行する際にも問題なく動作します。
「–」を付けなかった場合の挙動
一方で、「–」を付けずにパラメータを渡した場合、Spring Batchはそのパラメータを正しく認識しないことがあります。この場合、ジョブ実行時に「JobInstanceAlreadyCompleteException」が発生することがあります。
「–」を付けない場合のコマンドは以下のようになります。
java -jar {jar_name}.jar --spring.batch.job.name={job_name} param_key={param_value}
この場合、Spring Batchは引数のパースに失敗し、実行中にエラーが発生します。再実行を試みても、ジョブインスタンスがすでに完了しているとしてエラーが発生するため、ジョブの再実行ができません。
「–」の付け方が引き起こす問題と解決策
「–」を付けない場合に発生する「JobInstanceAlreadyCompleteException」を回避するためには、コマンドライン引数でパラメータを指定する際には必ず「–」を付けることが推奨されます。この問題は、Spring Batchのジョブインスタンスを再実行できない原因となりますが、「–」を付けることで正しくジョブを再実行できます。
したがって、コマンドライン引数を指定する際は、以下のように常に「–」を付けるようにしましょう。
java -jar {jar_name}.jar --spring.batch.job.name={job_name} --param_key={param_value}
まとめ
Spring Batchでのコマンドライン引数における「–」の有無によって、ジョブの挙動に違いが生じることがあります。パラメータに「–」を付けた場合、ジョブは正しく実行され、再実行時にも問題なく動作します。一方、「–」を付けないと、エラーが発生する可能性があるため、パラメータには必ず「–」を付けることが推奨されます。
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