ORACLE 19cのCDB(Container Database)構成で、隠しパラメータ(underscore parameters)の値を`ALTER SYSTEM`コマンドで変更しようとするとエラーが発生することがあります。このようなエラーは、隠しパラメータがデフォルトで変更不可となっているため発生します。この記事では、この問題の原因と対処方法について解説します。
1. ORACLE 19cのCDB構成における隠しパラメータとは
ORACLEの隠しパラメータは、通常、Oracleサポートに依存するパラメータであり、ユーザーが直接変更することは推奨されていません。これらのパラメータは、主にデバッグやトラブルシューティングのために存在しますが、CDB(Container Database)環境においては、コンテナ内での挙動を管理するために特殊な取り扱いが求められます。
隠しパラメータは、通常のパラメータとは異なり、`ALTER SYSTEM`コマンドで変更しようとするとエラーが発生することがあります。特に、CDB環境ではこれらのパラメータを変更する方法が限られています。
2. 隠しパラメータ変更時のエラーの原因
隠しパラメータの変更を試みると、以下のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
ORA-02095: specified initialization parameter cannot be modified
このエラーは、指定された初期化パラメータが変更不可能であることを示しています。特に、CDB構成においては、隠しパラメータの変更が制限されている場合があります。これは、CDBとそのPDB(Pluggable Database)における一貫性を保つための設計です。
3. 隠しパラメータを変更するための対処法
隠しパラメータを変更する場合、まずそのパラメータが変更可能であるか確認する必要があります。以下の方法を試してみましょう。
- 1. `ALTER SYSTEM`コマンドで変更する前に、隠しパラメータが変更可能かどうか確認する:
隠しパラメータが`read-only`または`immutable`属性を持っている場合、直接変更することはできません。`V$PARAMETER`ビューを使って、現在の設定値を確認できます。 - 2. `SPFILE`での変更:
`ALTER SYSTEM SET`コマンドを使って、`SPFILE`に変更を加える方法もあります。この場合、CDBの`SPFILE`を編集し、隠しパラメータの値を変更します。 - 3. `PDB`ごとの設定変更:
CDBの設定を変更する場合は、PDBごとに設定を適用する必要があることがあります。`ALTER SESSION SET`や`ALTER SYSTEM`を使って、PDBごとの設定を変更することができます。 - 4. `DBMS_SESSION`を使ってパラメータを変更する:
一部の隠しパラメータは、`DBMS_SESSION.SET_PARAMETER`を使用して変更できる場合があります。これは、セッション単位で変更が適用されるため、システム全体に影響を与えません。
これらの方法を試すことで、隠しパラメータの変更を成功させることができるでしょう。
4. `ALTER SYSTEM`コマンドの実行例
隠しパラメータの変更を行う際、実際のコマンドは次のようになります。
ALTER SYSTEM SET= SCOPE=SPFILE;
上記のコマンドで、`SCOPE=SPFILE`オプションを使用することで、`SPFILE`(サーバーパラメータファイル)に設定が反映され、再起動後に変更が有効になります。なお、`PDB`単位で変更を加える場合は、`ALTER SYSTEM SET
5. まとめ
ORACLE 19cのCDB環境で隠しパラメータの変更を試みる際にエラーが発生するのは、隠しパラメータが変更不可能であるためです。適切な方法で設定を変更するには、`SPFILE`を編集したり、セッション単位で変更を加えたり、PDBごとの設定を確認したりすることが必要です。これらの対処法を試すことで、隠しパラメータの変更を成功させることができます。
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