Synology DS223jを2台使用して、メイン機とサブ機間でのバックアップを設定する方法について解説します。特に、Hyper Backupを使用したバックアップの設定手順と、DDNSの設定に関するアドバイスを提供します。この記事では、あなたのネットワーク構成に合わせて、最適なバックアップ設定とDDNSの活用方法を紹介します。
Hyper Backupを使ったバックアップ設定方法
Hyper Backupを使用すると、SynologyのNASデバイス間で簡単にバックアップを作成できます。メイン機からサブ機へのバックアップは、片方向の差分バックアップとして設定可能です。バックアップ設定を行うためには、まず「バックアップウィザード」を使用します。サーバ名や認証情報の入力を行った後、バックアップ対象の選択が可能になります。
設定方法に関しては、次の手順を実行します。
- Hyper Backupを開き、「バックアップタスクの作成」を選択します。
- バックアップタイプで「フォルダとパッケージ」を選択し、「リモートNASデバイス」を選びます。
- メイン機のDSMからサーバ名を入力し、認証ボタンで接続認証を行います。
- バックアップするフォルダ(例:homesフォルダ)を選択し、バックアップを開始します。
「バックアップウィザード」で共有フォルダが選択できない問題
バックアップウィザードで「共有フォルダやディレクトリを選択できない」問題が発生する場合、考えられる原因としては、共有フォルダが正しくマウントされていない、またはアクセス権限が不足していることがあります。これを解決するためには、サブ機側の設定を再確認し、適切なアクセス権限を設定してください。
具体的には、サブ機のDSMから「コントロールパネル」>「共有フォルダ」でバックアップ対象のフォルダを確認し、必要に応じてアクセス権を変更します。権限が不足している場合、権限を適切に設定することで、バックアップウィザードで選択できるようになります。
DDNS設定と証明書の取得について
サブ機のDDNS設定については、DDNSサービスを使用して、外部ネットワークからサブ機にアクセスできるようにします。既にDDNS設定が完了し、ホスト名が取得されている場合でも、セキュリティの観点からSSL証明書の取得を検討することをお勧めします。これにより、暗号化された安全な接続が確保されます。
証明書を取得するには、DSMの「コントロールパネル」>「セキュリティ」>「証明書」で、証明書の追加やインポートが可能です。Let’s Encryptなど無料の証明書を利用することもできます。
トラブルシューティングとアドバイス
もしバックアップ設定やDDNS設定で問題が発生した場合、以下の点を確認してください。
- ポートが正しく開放されているか確認:ルーター設定でポート5001(HTTPS)と6281(バックアップ用)が開放されているか確認します。
- ネットワーク接続の確認:メイン機からサブ機への接続が正常か確認するため、pingやtracertコマンドを使用して接続状態を確認します。
- バックアップのスケジュール設定:定期的にバックアップを実行するためには、Hyper Backupのスケジュール機能を利用して、毎日、毎週、毎月のバックアップを自動で行うように設定できます。
まとめ
Synology DS223jを使用したバックアップ設定は、Hyper BackupとDDNSを利用することで、遠隔地間で安全なバックアップを実現できます。メイン機とサブ機間での差分バックアップを自動で行うためには、適切な設定が必要です。バックアップウィザードの共有フォルダ設定やDDNS設定についてのポイントを押さえ、万が一の故障に備えたバックアップ体制を構築しましょう。


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