外出先から自宅のVPNサーバに接続し、さらに社用PCにRDP接続を行ってから、社内VPN（FortiClient経由）に接続しようとすると、自宅VPN接続が切断されてしまう問題が発生することがあります。この問題は、複数のVPN接続が競合することで生じることが多いです。本記事では、この問題を解決する方法について詳しく解説します。
複数VPN接続が切断される原因とは？
VPN接続が切断される原因の多くは、ネットワークルーティングの設定に関連しています。特に、VPN接続ごとに異なるネットワークを扱う場合、ルーティングテーブルが重複することがあり、それが原因でVPN接続が切断されることがあります。
通常、VPN接続を複数同時に使用すると、最初に接続したVPNが他のVPNの接続を上書きしてしまうことがあります。このため、外部VPN（自宅VPN）と内部VPN（社内VPN）を同時に利用したい場合、ルーティング設定やネットワークインターフェースを適切に設定する必要があります。
ネットワークルーティングの設定を調整する方法
複数のVPN接続を同時に使用するには、ルーティングテーブルを適切に設定して、どのネットワークトラフィックがどのVPNを経由するかを明示的に指定する必要があります。特に、社用PCから社内VPNに接続する際、自宅VPN接続を保持するためには、以下のようにルーティング設定を調整することが求められます。
1. まず、RDP接続した社用PCが使用するネットワークインターフェースを確認します。
2. 次に、VPN接続を維持するために、社内VPNに接続後、ルーティング設定を変更し、特定のトラフィックのみが社内VPNを通るように設定します。
3. この設定により、社用PCからのネットワークトラフィックは社内VPNを通り、その他のトラフィックは自宅VPNを経由します。
VPN接続を維持するための設定方法（Windowsの場合）
Windowsでは、VPN接続のルーティングを手動で設定することができます。以下の手順で、VPN接続の競合を回避するための設定を行います。
- ネットワーク接続の詳細設定：コントロールパネルから「ネットワークと共有センター」に進み、VPN接続の詳細設定を行います。
- ルーティング設定：コマンドプロンプトを開き、`route add` コマンドを使用して、特定のIPアドレスやサブネットに対するルートを指定します。例えば、`route add` コマンドを使って、特定のネットワークに社内VPN接続を適用します。
route add 192.168.100.0 mask 255.255.255.0 192.168.1.1
このコマンドで、社内VPNを通すトラフィックのルートを追加します。
RDP接続の設定とネットワークインターフェースの管理
RDP接続を使用して、リモートで社用PCにアクセスする場合、VPNが切断されないようにするためには、社用PCのネットワークインターフェース設定を調整することも重要です。RDP接続を行うと、通常はPCのローカルネットワークにトラフィックが集中しますが、このトラフィックが自宅VPN接続と競合することがあるため、インターフェースを管理して適切なトラフィックルートを選択する必要があります。
RDP接続を行った際、ローカルネットワークのトラフィックがVPNを経由せずに直接インターネットに接続するように設定することで、社内VPNと自宅VPNの接続を同時に維持することが可能です。
まとめ
自宅VPNと社内VPNを同時に利用するには、ネットワークルーティングを適切に調整することが重要です。RDP接続時に社内VPNが切断されないようにするためには、ルーティング設定を変更し、どのトラフィックがどのVPNを通るかを明確にする必要があります。また、社用PCのネットワークインターフェースを管理することで、複数のVPN接続を同時に使用することが可能になります。
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