Stable Diffusion WebUIをインストールし、Stability Matrixを使用している際に、CUDAエラーが発生して困っている方が多いようです。このエラーは、RTX-5060TiなどのGPUを使用している場合に特に報告されており、CUDAの設定や環境に関連しています。この記事では、この問題を解決するためのステップを紹介します。
1. CUDAとPyTorchのバージョンの確認
まず最初に確認するべきなのは、CUDAとPyTorchのバージョンの互換性です。RTX-5060Tiのような新しいGPUを使用する場合、CUDAのバージョンが古いとエラーが発生することがあります。PyTorchが使用するCUDAのバージョンを確認し、それに対応するバージョンのCUDAをインストールしているか確認してください。
PyTorchのCUDAサポートは、公式ドキュメントで確認できます。また、以下のコマンドでインストールされているCUDAのバージョンを確認できます。
nvcc --version
2. CUDA_LAUNCH_BLOCKING=1の設定
エラーのメッセージにある「CUDA_LAUNCH_BLOCKING=1」を設定することで、問題のデバッグがしやすくなります。この設定を行うことで、CUDAエラーの発生場所が特定しやすくなり、原因の解明に繋がります。
設定方法は、以下のコマンドをターミナルで実行することで行えます。
export CUDA_LAUNCH_BLOCKING=1
これを行った後に、再度エラーが発生するかどうかを確認してください。
3. TORCH_USE_CUDA_DSAオプションの設定
さらに、`TORCH_USE_CUDA_DSA`オプションを設定することで、CUDAのデバイス側のアサーションを有効にすることができます。これにより、エラーがデバイス側で発生している場合に、より詳細な情報が得られます。
これを有効にするには、以下のように環境変数を設定してください。
export TORCH_USE_CUDA_DSA=1
これにより、デバイス側の問題が明確になりやすくなります。
4. ドライバとライブラリの更新
グラフィックカードのドライバが古い場合、CUDAエラーが発生する原因になります。RTX-5060Ti用の最新のドライバをインストールし、PyTorchやCUDAのライブラリが最新であることを確認してください。
GPUのドライバは、NVIDIAの公式サイトからダウンロードできます。また、PyTorchとCUDAをインストールする際には、公式ガイドラインに従って設定を行い、最新のバージョンを使用してください。
5. まとめ
RTX-5060Tiを使用したStable Diffusion WebUIのCUDAエラーには、いくつかの原因が考えられます。まずはCUDAのバージョンを確認し、PyTorchとの互換性をチェックしましょう。また、`CUDA_LAUNCH_BLOCKING=1`や`TORCH_USE_CUDA_DSA`を設定することで、エラーの発生箇所を特定しやすくなります。さらに、グラフィックカードのドライバやPyTorchの更新も重要です。これらの手順を踏むことで、問題を解決できる可能性が高いです。


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