AWS EC2インスタンスが停止または終了した際に削除される一時的なストレージについての理解は、クラウドインフラの運用において非常に重要です。この記事では、そのストレージタイプとその特徴について解説します。
EC2インスタンスとストレージの種類
AWS EC2インスタンスは、コンピュータリソースを提供する仮想サーバーで、データ保存のためにいくつかのストレージオプションを使用します。EC2インスタンスには、主に永続的なストレージと一時的なストレージが存在しますが、停止や終了後に削除されるのは主に一時的なストレージです。
一時的なストレージは、インスタンスに付随する一時的なデータを保持するためのもので、通常、インスタンスが停止または終了するとデータが消失します。これに対し、永続的なストレージ(例:EBSボリューム)はインスタンスの停止後もデータが保持されます。
削除される一時的なAWSストレージタイプ
EC2インスタンスが停止または終了した際に削除される一時的なストレージは、**インスタンスストレージ(Ephemeral Storage)**です。インスタンスストレージは、EC2インスタンスに物理的に内蔵されたディスクで、インスタンスのライフサイクルと連動しています。
インスタンスストレージは、EC2インスタンスが稼働している間のみ利用可能で、インスタンスが終了するとデータは完全に削除されます。そのため、インスタンスストレージに保存されたデータは、バックアップや永続的なストレージが必要な場合は適していません。
インスタンスストレージとEBSの違い
インスタンスストレージは一時的なストレージとして使用されますが、**Elastic Block Store(EBS)**は永続的なストレージであり、インスタンスの停止後もデータを保持することができます。EBSは、EC2インスタンスの状態に依存せず、インスタンスが停止してもデータは保持されます。
EBSは、データのバックアップや耐障害性を考慮する場合に最適ですが、インスタンスストレージは短期間のキャッシュや一時的なデータの保存に使用されます。
一時的なストレージを使う場合の注意点
インスタンスストレージを使用する際には、インスタンスが停止または終了するたびにデータが失われることを理解しておく必要があります。そのため、重要なデータを保存する場合は、常にEBSボリュームやS3バケットなどの永続的なストレージを使用するようにしましょう。
また、インスタンスストレージは、特に高パフォーマンスを必要とするアプリケーション(例:一時的な計算結果やキャッシュデータ)に適していますが、データの保持が必要な場合には適切なバックアップ手段を講じることが重要です。
まとめ
AWS EC2インスタンスが停止または終了した際に削除される一時的なストレージは、インスタンスストレージ(Ephemeral Storage)です。インスタンスストレージはインスタンスのライフサイクルに依存しており、インスタンスが終了するとデータが失われます。一方、EBSなどの永続的なストレージは、インスタンスの停止後でもデータを保持し続けるため、重要なデータの保存にはEBSの使用が推奨されます。


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